この記事は牡羊座のギリシャ神話のあらすじ、牡羊座の特徴や誕生日、性格と相性などを紹介します。
牡羊座はあまり目立たない地味な星座ですが、興味深い神話があります。
あなたもこれを読めば牡羊座の神話、牡羊座の特徴や誕生日、性格や相性などを簡単に知ることができます。
牡羊座はどんな星座?
星座占いの多くは、牡羊座から始まっています。
それはどうしてだと思いますか?
今、春分点は魚座にありますが、2000年以上前、天文学でも重要な春分点はこの牡羊座にあったそうです。
当時はこの牡羊座に重点を置き、星占いは牡羊座からスタートしたと言われています。
牡羊座も一目で見つけるのは結構難しいですが、牡牛座の「すばる」とペガサス座の間にあります。
すばるから少し南西、小さな星たちが釣り針、もしくはヘアピンのように連なっています。
ヒツジの角に当たる2等星ハマル、そしてすぐそばに同じくらいの大きさのシェラタン。
これがヒツジの2つの角に当たります。
牡羊座も全ての星の並びを見つけても、到底ヒツジには見えないと思いますが…。
はるか昔の誰かは、これをヒツジと見立てたのです。
星座図ではくるりと後ろを振り向いたようなヒツジの姿が描かれています。
牡羊座の神話や伝承は?
このヒツジ、そんじょそこらのヒツジではありません。
金の毛を持ち、空を飛び、人の言葉を話すというスーパーヒツジなのです。
このヒツジは神の王ゼウスがヘルメスに預けた貴重なヒツジだったのです。
まぁ早い話、このヒツジが牡羊座になったのですが…。
そのエピソードは一言で言えば「ヒツジとの大冒険」とも言えます。
テッサリアという国がありました。
王子のアタマスには雲の妖精ネペレーと言う嫁がいたのですが、よその国の王女イノーと政略結婚するので、嫁を追い出しました。
アタマスには元嫁ネペレーとの間に息子プリクソス、娘ヘレと2人の子供がいましたが、後に、後妻イノーにも子供が2人生まれるわけです。
さぁ、お家騒動の始まりです!
継母とは“意地悪”というのが昔話のセオリーです。
ここでも後妻は立派な意地悪です。前妻の子なんて邪魔に決まっています。
ましてや、王位継承となれば、前妻の長男を失脚させ、自分の子を世継ぎにしたい、どこの国でも、よくある話です。
イノーは手を変え品を変え、国を窮地に押しやり、それを前妻の子プリクソスになすり付けようとします。
大事な作物の種にまでも細工をしたために国は凶作、飢饉が襲います。
困り果てたアタマス王はゼウスに神託を得るために祈ります。
アホなアタマス王はまさか、黒幕が王妃なんて気づいていません。
ところが、ここでも王妃イノーが神官たちを抱き込み、「ゼウスが長男のプリクソスを生贄にしろってさ!」と嘘の神託を告げさせます。
一方、遠くから国の情報と子どもたちの安否を見守り続けていた元妻ネペレーはこの事件を知り、驚愕!
今回は単なる意地悪では済みません。
子どもの命が危険に!即座に救出作戦を決行するのです。
まずは、ゼウスに頼み、ヘルメスに預けている金のヒツジを借り受け、ヒツジに子どもたちの救出を頼みます。
「OK牧場!なんも、なんも(なぜか北海道弁)お安い御用さ~」
と、ヒツジはプリクソス&ヘレ兄妹の元に飛んでいきます。
「さぁ、2人とも俺の背中におっしゃんけ(座りなさい)」
と自らの背中に兄妹を乗せ天高く飛び立ちました。
さあ!ヒツジの大冒険の始まりです!
「はぁ、はぁ…重っ!やっぱ2人はコワイな…いいふりこきしたっべな~」
(北海道弁:重い!やっぱり2人はキツイな、お調子こえちゃったな~)
確かに特別なヒツジとはいえ、背中に子ども2人背負っての空の旅は高さもスピードも限界があります。
けれど、必死にヒツジは空を飛び続けます。
「なまら~コワイわ~!」
(北海道弁:超、キツイわ~)
そんなヒツジの気も知らずに兄妹は、嬉しい楽しい旅行気分。
「うわ~スゴイ~!街があんなに小さく見える!」と妹のヘレが身を乗り出したその時!
なんと、ヘレがヒツジの背中から滑り落ちてしまったのです!
「うわ~!ヒツジさん、ヘレを助けて!」
今のヒツジの体力では地球の引力より早く急降下しヘレをキャッチできる力など残っていません。
ましてや、現在、逃走中!黒装束の追手に捕まれば、プリクソスすら逃がすことは出来ません。
「残念だけど仕方ねぇべ。すまねぇな、ちゃんこい(小さい)ヘレ…したっけな(それじゃまたな)」
と、泣き叫ぶプリクソスを乗せたまま、先を急いだのです。
可哀相ですが、一人軽くなった分、なんとか逃げられそうです。
たどり着いた先は黒海沿岸にあるコルキスという国。
事情を知った国王はプリクソスを保護し大切にかくまってくれました。
数年後、国王に庇護の元、立派に成長したプリクソスはこの国の王女と結婚し国を継いだのでした。
ところで、それからのヒツジは?空を飛び人の言葉を喋り、未来の王を連れてきた金のヒツジとして絶賛を浴びはしたものの…。
これは神の使者、神へお返しすべき!
と、なんと、なんと!神への生贄にされてしまったのです!
「ちょすな、ちょすな!ぼっこに縛るな!はっちゃこいただろ、オレ!」
(北海道弁:触るな、触るな、棒に縛らないで!頑張ったでしょ、オレ!)
と抵抗しましたが、神の生贄(いけにえ)になることは名誉の証。
とうとう生贄として神の元に帰り、残された“黄金の毛皮”はコルキスの国宝になりました。
「おう、ヒツジ、はっちゃこいたな~」
(北海道弁:頑張ったね~)
ゼウスは生贄として戻って来た、命をかけて頑張った黄金のヒツジを労い、天に上げ“牡羊座”としました。
牡羊座の誕生日はいつ、星座の性格や相性は?
星座占いとは、生まれた日にホロスコープのどの星座の位置に太陽があるか?で星座が決まります。
牡羊座に太陽があるのは3/21〜4/19の間。
この期間に誕生日があるのが<牡羊座>の方、牡羊座の加護を持つ人です。
牡羊座の方はとてもエネルギッシュ!
思ったら即行動に移すことの出来るパワーを持っています。
万一失敗しても、きちんと反省し分析し、次のステップに繋げることが出来ます。
ただ、物事を事前に考察することは苦手なため、突っ走って失敗、という事もありがちです。
相性のいい星座は射手座や獅子座。
同じく行動力がある人とは気が合うようです。
しかし、慎重型で警戒心が強い蠍座や蟹座は、牡羊座の猪突猛進に引いてしまう傾向もあるようです。
牡羊座の星座石は?
星座石とは誕生日によって分けられる12の星座にもとづいて持ち主を守護する石のことです。
牡羊座の星座石は、守護石はルビー。
守護石をサポートするサブストーンはカーネリアン、ブラッドストーンです。
ここではブラッドストーンをオススメします。
その名の通り血の石ですが、色は黒ずんだ赤。どちらかというと黒に近い石です。
ブラッドストーンは活力を高める力を持ち、疲れた時や落ち込んだ時などにパワーを授けてくれます。
牡羊座は火星が守護惑星であり、火のパワーも加算され、常にエネルギッシュです。
しかし、時として人一倍無気力に陥ることもあるので、ブラッドストーンのパワーは大きな助けとなるでしょう。
まとめ
牡羊座に関するギリシャ神話のあらすじ、牡羊座の特徴と誕生日、性格と相性、星座石などを紹介しました。
黄金のヒツジは冒険の果て、生贄…。
当時、生贄とされる動物は最高級のものだったので、ある意味、名誉の死、そうとも言えるのかもしれません。
毛皮を剥がれた“ヒツジ肉”の行方も気になるところ。
モヤシと共に鉄板でジュージュー焼いて皆で美味しく頂いたのでしょうか?
それは、もちろん神話には記されていません。
はるか遠い遠い未来、地球の反対側の小さな島国の北の街で「ジンギスカン料理」として大人気メニューとなるとは、当の羊も想像しなかったでしょう。
星座図にある振り向くようなヒツジの姿、それは背中に乗せている兄妹を案じている姿なのかもしれません。
ヒツジから落ちた妹のヘレは海岸に墜落し亡くなります。その海岸はヘレポントス海峡(ヘレの海)と名付けられました。
黒海とエーゲ海を繋いでいるマルマラ海を結ぶ細長い海峡で、現在はダーダネルス海峡と呼ばれています。
この黄金のヒツジのお話は、ここでオシマイではありません。
射手座やヘラクレス座など星座の神話にも“黄金の羊”が登場します。
この時、コルキスの国宝となった“黄金の羊の毛皮”は、この後、双子座の神話にも関わりギリシャ神話の「アルゴ船」の大航海の物語へと繋がっていきます…。
ギリシャ神話版「ヒツジを巡る冒険」は続きます。
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