ジャガイモのプランター栽培について植え付けから追肥と水やりなどの育て方を紹介します。
ジャガイモは美味しくて栄養豊富で子供から大人まで人気の野菜です。
あなたもジャガイモのプランター栽培について植え付けから追肥、水やりなどの育て方を知り、育ててみませんか。
ジャガイモは栽培も比較的簡単で家庭菜園に適しています。
それでは、ホクホクとした食感が魅力のジャガイモのプランター栽培にチャレンジしましょう!
はじめに
ジャガイモは南アメリカのアンデス地方の原産で15~20度の冷涼な気候を好み、昼夜の温度差があるとよく成長します。
日本への伝来は諸説あるようですが、16世紀末にインドネシアのジャワ島のジャガタラ(現在のジャカルタ)を経由してもたらされたようです。
ジャガタラから来たイモということで「ジャガイモ」になったといわれています。
多くの品種があり、日本で一番食べられている代表的な男爵(だんしゃく)。
煮崩れしにくく煮物に適したメークイン。
甘くて実が黄色いキタアカリ、赤い表皮とさつまいものような食感のアンデスレッドなどが有名です。
ジャガイモの基本情報
科 目 | ナス科 |
日 照 | 日なた |
生育温度 | 10~25℃ |
発芽温度 | 10~20℃ |
連作障害 | あり(3~4年空ける) |
連作障害があり、同じコンテナの用土で連続して作ると生育障害が発生するので注意します。
ジャガイモの栽培カレンダー
ジャガイモの栄養成分は?
ジャガイモの主成分はでんぷんで、人が活動するためのエネルギーの源になります。
また、ジャガイモにはビタミンCやカリウムも多く含まれています。
ビタミンCは、風邪の予防や疲労の回復、肌荒れ予防、抗酸化作用による老化予防などの効果があります。
カリウムには塩分を体外に排出する働きがあり、高血圧に効果があります。
このようにジャガイモは美味しいうえに体に良い栄養素も含まれています。
なお、ジャガイモの芽にはソラニンという有害物質が含まれ、食べると頭痛や腹痛や嘔吐するなどします。
土寄せが不十分でジャガイモが日光に当たると緑色になりますが、緑色の部分もソラニンが多く含まれるので注意します。
ジャガイモのプランター栽培 準備するもの
・タネイモ ホームセンターなどで購入します。
・野菜用培養土(元肥入り)
肥料入り培養土がおすすめです。容量はプランターのサイズに合わせます。
・プランター 深さ30cm以上のものが良いです。
・鉢底網(底に穴があるプランターの場合のみ)
・鉢底石(排水用すのこ付のプランターの場合不要)
・化成肥料(または液体肥料)
・ジョウロ
・スコップ・軍手等
ジャガイモのプランター栽培 タネイモの植え付け
タネイモの準備・切り分け
ジャガイモはタネイモで伝染するウィルス病などがあるので、必ず検査に合格した専用のタネイモを購入します。
良いタネイモを選ぶことが良い収穫の条件になるので信頼のおけるホームセンターや園芸店で選びます。
タネイモの切り分けは、小さいイモはそのままで良いですが、大きいイモは30~50gになるように2~4個に切り分けます。
1個のタネイモから複数の芽が出るので芽の数が均等になるように縦に切り割けます。
切り分け後、切り口に草木灰や市販の灰をつけて消毒し、風通しの良い場所で1~2日乾かします。
草木灰がない場合は、切り口を日光にさらして消毒し、1~2日乾燥させます。
切り口が湿ったまま植え付けると腐りやすくなるので注意します。
プランター栽培では芽数を少なくするため、芽の多い頂部を切り捨てます。
タネイモの植え付け
まずはプランターに用土を入れます。
水はけが良くなるようにプランターの底には鉢底石を敷きます。
野菜用培養土(元肥入り)をコンテナの半分ほど入れ、複数株を植える場合には株間を20cmとり、切り口を下にしてタネイモを置きます。
切り分けたタネイモは切り口を下にして用土の上に並べます。
タネイモの上に5〜6cm土をかけ、たっぷりと水をやります。
ジャガイモは途中で土を足しながら育てるため、タネイモを植え付ける際はまし土ができるようにコンテナに入れる用土の量を少なくします。
ジャガイモのプランター栽培 芽かき、追肥、まし土、水やり
タネイモを植え付けて1ヶ月ほどすると芽が10cmほど伸びます。
芽は1つのタネイモから何本も伸びますが、養分が分散して充実した成長が行われなくなります。
発芽して1か月ほどして芽が10cm位になったところで、弱い芽を取り除き1~2本にします。
残す芽の根元を押さえて、取り除く芽は横に倒すようにして引っ張ります。
このとき、タネイモごと引き抜かないように、株元をしっかり手で押さえます。
芽かき後に追肥をして新しい土を足し、イモが太るスペースを確保します。
1株あたり化成肥料10gを株のまわりにまき、新しい用土を10cmほど足します。
この土寄せに使う土を、元肥入りの培養土を使う場合は、すでに土に肥料が含まれているため、追肥は必要はありません。
追肥とまし土はつぼみが見えはじめた頃にも計2回行ないます。
同様に化成肥料10gを追肥してまし土をします。
ジャガイモは浮き上がるように根につくため、十分に土寄せしないとすぐに土の上に出てきます。イモが土の上に出ると、日光が当たってイモが緑色になり、ソラニンという有害物質がつくられるので注意します。
水やり
南アメリカのアンデス地方の原産で乾燥した土地を好みます。
そのため水やりは控えめにします。
できれば土の中まで確認して乾燥しているのを確認してプランターの底から水が染み出てくるまで十分に与えます。
ジャガイモのプランター栽培 収穫
開花から20~30日後、花が終わり、葉や茎が黄色く枯れ始めてきたら収穫時期です。
地上部が枯れてきたら、株元を掘ってイモの肥大具合を確認し、十分に大きければ収穫します。
収穫は土が乾いている日に行います。
雨などで土が湿っているときに収穫すると保存中に腐りやすくなってしまいます。
収穫が遅れると腐ったり、表面がささくれだったりするので注意します。
収穫後は、2〜3時間表面を乾かしてから保存します。
ジャガイモの病害虫は?
ジャガイモの病気はモザイク病、疫病、そうか病、害虫はニジュウヤホシテントウ、ヨトウムシに気をつけます。
病気
モザイク病
葉がモザイク状になったり、株全体が委縮したりします。ウィルスが原因のため、ウィルスを媒介とするアブラムシなどを防除します。発症した株は抜き取って処分します。
疫病
葉や茎に黒褐色の斑点ができ、やがて白っぽいカビが生えるなどして枯れます。風通しを良くしたり、窒素肥料を控えめにします。発症した株は抜き取って処分します。
そうか病
カサブタ状の病変がイモの表面に現れ、多発するとイモの表面を覆いつくすほど広がることもあります。子嚢菌や細菌などの感染によって発生します。
連作を避け、土壌がアルカリ化しないように注意します。
害虫
ニジュウヤホシテントウ
橙色に多数の黒色の斑点があるテントウムシの幼虫と成虫が、葉や茎を食害します。被害を受けた個所は波状の跡が残ります。
被害を見つけたら成虫と幼虫を探して捕殺します。
ヨトウムシ
昼間は土の中に潜み、夜間活動して葉を食い荒らします。夜間活動しているところを見つけて捕殺します。
幼齢虫は昼でも葉裏に群生しているので捕殺します。
まとめ
ジャガイモのプランター栽培について、植え付けから芽かき、追肥、まし土、水やり、収穫、病気や害虫についてまとめました。
ジャガイモは南アメリカのアンデス地方の原産の野菜です。
ジャガイモは、でんぷんやビタミンC、カリウムなどの栄養素が含まれます。
ジャガイモ栽培で注意する点は、イモは土のすぐ下にできますが、光に当たると緑色に変化して、ソラニンという毒素ができて食べられなくなるので気をつけます。
その他、ジャガイモの栽培は特別に難しい点はないので初心者にも比較的簡単に育てることができます。
自分で育てた野菜を味わうのはとても楽しみです。
あなたもジャガイモをプランターで栽培してみませんか。
【関連記事】
サツマイモのプランターでの育て方が分かる!水やりや追肥、病害虫は?
ダイコンのプランターでの育て方が分かる!間引きや水やり、追肥は?
日本ぶろぐ村