ピーマンのプランターでの育て方、追肥と水やり、病害虫などを説明します。
ピーマンは育てやすく、長期にわたり収穫できる栄養価の高い野菜なので家庭菜園に適しています。
あなたもピーマンのプランターでの育て方、追肥と水やり、病害虫などを知り、育ててみませんか。
これを読めば、初心者にも失敗しないプランターでのピーマンの育て方が分かります。
さぁ、あなたもピーマンを育ててみましょう!
はじめに
ピーマンが初めて日本に入ってきたのは江戸時代ですが、当時はとても苦みが強くあまり普及しなかったようです。
日本の家庭でピーマンが食べられるようになったのは第二次世界大戦後のことです。
ピーマンには独自の苦味があって、品種改良されて食べやすくなってきていますが、それでも苦手!という方もおられるかもしれません。
でもあなたは知っていますか?収穫したてのピーマンは甘いですよ!!
特に朝に収穫したピーマンは格別です。
ピーマンは「ししとう」や「唐辛子」、「パプリカ」と仲間なので、育て方はほぼ同様です。
また、ピーマンはナス科に属しますが、ナス科のなかでは作りやすい野菜です。
また、ピーマンは植えつけてから長期間収穫が楽しめる野菜です。
1株から40~50個も収穫できます。
病気にもなりにくく、虫もつきにくい育てやすい野菜です。
また、料理は炒め物・佃煮・揚げ物・おひたし等のバリエーションも豊富です。
栄養面もビタミンCが多く(大玉トマトの4倍)、カロチン(ビタミンA)の他、ミネラル類・繊維質を豊富に含みます。
それでは、1株でも長期間にわたり数多く収穫できて魅力的なピーマンのプランター栽培のコツなどを紹介していきます。
ピーマンの基本情報
まずは基本情報です。
科 目 | ナス科 |
日 照 | 日なた |
生育温度 | 25~30℃ |
発芽温度 | 25~30℃ |
連作障害 | あり(2〜3年は空ける) |
ピーマンは連作障害があるので注意します。
ピーマンの栽培カレンダー
ピーマンのプランター栽培 準備するもの
ピーマンのプランターでの栽培に必要な準備するものです。
・苗 1〜2本
初心者はホームセンターなどで売られている苗を購入するのがおすすめです。
葉の色が濃く大本葉が7~10枚のものが良いです。
蕾がついていたり、花が咲き始めているものがあればなお良いです。
・野菜用培養土(元肥入り)
苗1本に容量15ℓが目安です。
肥料入り培養土「キッチンガーデン 果菜用」が、おすすめです。
・プランター 直径30㎝×深さ30㎝容量15リットル程度のもの(苗1本)
苗2本の場合は65㎝×35×35cm程度のものを用意。
加湿を嫌うため、極力深型のプランターが良いです。
・鉢底網(底に穴があるプランターの場合のみ)
・鉢底石(排水用すのこ付のプランターの場合不要)
・割り箸等(仮支柱用) 1本
・支柱(長さ150㎝) 3本
ホームセンターや最近では100円ショップでも売られています。
・化成肥料(又は液体肥料)
・コップ・軍手・麻ひも等
ピーマンのプランター栽培 植え付け、支柱
次に苗の植え付けから日常の管理です。難しくありません。簡単です。
用土・肥料
まずはプランターに用土を入れます。
水はけが良くなるようにプランターの底には鉢底石を敷きます。
用土は野菜用の培養土をプランターのふちから2~3cm下まで入れます。
野菜用の培養土には予め肥料が含まれているので肥料は不要です。
苗の植え付け
植えつけ時期は気温が十分高くなったゴールデンウィーク頃がお勧めです。
ポットほどの大きさの穴を掘り、そっと植えます。
一番下の葉が土にかからないように土をかぶせます。
植え付け後は十分に水を与えます。
2本以上植える場合は、株と株は30cm程度離したほうが良いです。
支柱
まず、植え付け時に苗が風などで倒れないように割り箸などで仮支柱を立て麻紐などで八の字に結びます。
植え付け後、株が根付いて大きくなってきたら支柱を立てます。
支柱を立てる目安は、1番花が咲いたころになります。
1本の支柱を中央に垂直に立て、その左右に1本づつ斜めに立て、3本の支柱が交わる場所を紐で結びます。茎と支柱とは八の字結びで固定します。
ピーマンのプランター栽培 整枝、追肥、水やり、敷きワラ
整枝
一番花(1番最初に咲く花)の下で分かれる2本の側枝を伸ばし、その下の脇芽は全て摘み取り、3本仕立てにします。
また、1番果(最初につく実)は株が疲れないように早い時期に摘み取ります。
また、株元の枝葉が込み合ってきたら内側に伸びる茎を摘み取るなどして風通しと日当たりを良くしておきます。
追肥
1番果が付いたら1回目の追肥を行います。
果実がつき始めたら1株当たり化成肥料を10g程度プランターのふちに沿って施し、軽く土と混ぜ合わせます。
追肥の間隔ですが、化成肥料なら月に2回ほど(2種間に1回)、液肥の場合は週に1回ほど水やりの時に与えます。
ピーマンの収穫期間は6月~10月下旬までと大変長いので、途中で肥料切れを起こさないように気をつけます。
敷きワラをしている場合は、ワラをはがして施します。茎の根本に施さないようします。
ピーマンは多肥性の野菜なので肥料切れには十分に注意しましょう。
水やり
土を確認し、乾燥しているようであればたっぷりと水を与えます。
葉を濡らすと病気になりやすくなるので、根元に水を与えるようにします。
梅雨明け以降は、高温乾燥になるので土が乾いたらしっかりと水やりを行いましょう。
特に乾燥して暑い日は朝・夕の2回たっぷりと水を与えます。
敷きワラ
乾燥や水やりや雨による土の跳ね返りによる病気の発生を防ぐために敷きワラをします。
最初のうちに根元に敷いておくと害虫の飛来を防ぐ効果もあります。
ピーマンのプランター栽培 収穫
概ね開花して2週間ほどで収穫できます。
実が6~7cmの大きさになったら収穫します。
長く放置すると実は大きくなりますが、株が弱まり収穫数が減っていきます。
株も細くなり枯れていくので、長く収穫を楽しみたければ早めの収穫を心がけましょう。
追肥を施すと、秋の初め(霜が降りる頃)まで長期間収穫を楽しむことが出来ますので追肥も忘れずに行います。
ピーマンの病害虫は?
病害虫に強いピーマンですが、全くないわけではありません。
ピーマンには連作障害があり、ウリ科やナス科を植えた箇所(使った土)に続けて植えると病気にかかりやすくなります。
病気
ピーマンに発生しやすい病気は「モザイク病」と「黄化えそ病」です。
モザイク病
葉が縮れたり、緑の濃い部分と薄い部分が入り交じり、モザイク状になります。
被害が進むと、茎の先端部が糸のような細長い葉になったり、茎にえそを生じて落葉したり、株全体が萎縮することがあります。
アブラムシが原因となるウイルスを運ぶためアブラムシ類の飛来を防止したり、多湿に注意します。
モザイク病の株を薬剤で治す方法はなく、発生したら株ごと引き抜いて焼却します。
黄化えそ病
エソ茎や葉柄に褐色~黒褐色のえそ斑を生じます。
茎の維管束が褐変すると萎れて枯死します。
アザミウマという昆虫の防除が重要で、育苗時からの薬剤散布して防除します。
発生したら株ごと引き抜いて焼却します。
【参考サイト紹介】
ピーマンの病気に関する詳しい説明は園芸サイト『ガーデンズライブラリ』さんの以下の記事が参考になります。(クリックするとサイトに移動します。)
害虫
アブラムシ
新芽や葉の裏側、茎などに寄生して繁殖します。汁液を吸って生育を妨げるだけでなく、ウィルスを運んでくる役目も果たすため、駆除することが大切です。
カメムシ
葉や茎、実について汁液を吸って生育を妨げます。見つけ次第、捕殺します。
まとめ
ピーマンのプランターでの育て方、植え付けから支柱立て、整枝、追肥と水やり、収穫、及び病害虫についてまとめました。
初心者でも手軽に始められるピーマンのプランター栽培。
育てやすく、病害虫にも強く、栄養価も高くて料理のバリエーションも豊富です。
収穫量も多く長期間にわたり楽しめます。
収穫後も冷蔵庫で保管すると腐りにくく長持ちするので家庭菜園に適した野菜といえます。
最後に育て方のポイントをまとめます。
1.1番花(1番果)下の脇芽は全て取り除く
2.支柱はしっかり立て、枝を固定する
3.収穫は秋まで!肥料切れをしないように注意
あなたもプランターでピーマンを育ててみませんか!
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