この記事はトウガラシのプランターでの育て方、植え付けから収穫までを初心者にも分かりやすく解説します。
トウガラシは料理のお供にも害虫よけにもお役立ちの野菜です。
そんな便利なトウガラシの植え付けから収穫までのプランタ-での育て方を知り、育ててみませんか。
さあ、あなたも一緒にトウガラシの栽培を始めてみましょう!
はじめに
トウガラシといえば、あなたのご自宅にも香辛料として一味や七味のトウガラシがありますよね。
うどん屋さんにも必ずありますよね!
トウガラシには、辛味があり香辛料として使用される品種と、辛味がほとんどなく主に野菜として食されるシシトウなどの甘唐辛子の品種があります。
トウガラシといっても全部が辛いってわけではないんです。
トウガラシは中南米のメキシコ原産で、唐から伝わった辛子の意味ですが、唐=外国を指し、中国からきたというわけではありません。うっかり勘違いしそうですね。
トウガラシには食用の他に、薬用に使われたり、防虫・抗菌効果もあります。
いろんな活用法があるトウガラシの育て方をさっそく紹介していきますね。
トウガラシの基本情報
まずはトウガラシの基本情報です。
科目 | ナス科トウガラシ属 |
日 照 | 日なた |
生育温度 | 20~30℃ |
発芽温度 | 25~30℃ |
連作障害 | あり(3~4年は空ける) |
年間カレンダー
トウガラシは長期間にわたって収穫することができます。
トウガラシのプランター栽培 準備するもの
トウガラシのプランターでの栽培に必要な準備するものです。
・苗 1~2本
・野菜用培養土(元肥入り) 15ℓ程度
苗1本に容量15ℓが目安です。
肥料入り培養土「キッチンガーデン 果菜用」が、おすすめです。
・プランター 65cm×20cm×高さ20cm程度
長さ60~65cm位くらいの一般的に売ってある、プランターを用意します。
・鉢底網(底に穴があるプランターの場合のみ)
・鉢底石(排水用すのこ付のプランターの場合不要)
・仮支柱(長さ60~70cm位の細いもの※割りばしでもOK) 1本
・支柱(100㎝程のものを3~4本)
・化成肥料(又は液体肥料)
・スコップ・軍手・麻ひも等
トウガラシのプランター栽培 植え付け、支柱、整枝
次に苗の植え付けから日常の管理についてです。難しくありません。簡単です。
用土・肥料
まずはプランターに用土を入れます。
水はけが良くなるようにプランターの底には鉢底石を敷きます。
用土は野菜用の培養土をプランターのふちから2~3cm下まで入れます。
野菜用の培養土には予め肥料が含まれているので肥料は不要です。
苗の植え付け
気温が十分に上がってから植えつけます。
5月上旬が植え付けの目安です。
苗はホームセンターなどで購入します。
色つやが良く、本葉8~10枚付いていて茎が太いものがいいでしょう。
また蕾や花が付いているものお勧めです。
ポットほどの大きさの穴を掘り、そっと植えます。
1番下の葉が土にかからないように土をかぶせましょう。
土をかぶせたら、しっかりと上から押さえます。
植えた後は、たっぷりと水を与えます。
もし、2本植える場合は株間を30cm程あけてください。(畑の場合は50cm)
種から植えることもできますが、手間がかかるので苗を購入したほうが手軽です。
支柱
トウガラシの苗は茎が細いので、もし後から支柱を立てる場合は、定植の際に仮支柱を立てます。
割りばしでもOK!苗が風などで倒れたり、折れたりしないようにするためです。
本支柱は3本立て、あるいは4本立てにします。
苗の背丈が40~100㎝程になりますのでしっかり固定します。
最初からすべて支柱を挿していても良いですし、1本立ちにしておいて、成長過程を見ながら支柱を増やしても構いません。
支柱を立てる目安は、1番花が咲いたころになります。茎と支柱とは八の字結びで固定します。
整枝
1番花より下の脇芽は全てかき取ります。
プランターの場合、1番花の下の枝は3~4本仕立てにします。
また、込み合うと病気や害虫が発生しますので、適度に葉を剪定し、風通し、日当たりを良くします。
1番果が付き、2~3cmになるころに実を摘み取ります。
そのままにすると株全体が弱って生育が悪くなりますが、1番果を摘み取ることにより株の生育が良くなり、実を多く付ける効果があります。
トウガラシのプランター栽培 追肥、水やり、敷きワラ
追肥
1番果が付いてから1回目の追肥を行います。
小スプーン1杯の化成肥料を根元に与えます。
与える頻度は、化成肥料なら2週間に1度、液肥なら1週間に1度のペースで行います。
肥料の与えすぎは厳禁!花が咲いても実が付かなかったり、花さえつかないようになります。
(これをツルボケといいます)
水やり
乾燥して暑い日は朝・夕の2回たっぷりと水を与えます。
太陽の光を好みますので土が乾燥しがちになります。
土を確認し、乾燥しているようであればたっぷりと与えます。
また、葉を濡らすと病気になりやすくなりますので、根元に水を与えるようにします。
敷きワラ
トウガラシは、根を浅く張る野菜なので乾燥には弱いです。
敷きワラを敷いて、土の乾燥を防ぎましょう。
最初のうちに根元に敷いておくと害虫の飛来を防ぐ効果もあります。
トウガラシのプランター栽培 収穫
植えつけてから60~80日、開花後2~3週間で収穫となります。
鷹の爪など辛味種は、赤く熟した果実を最初は1果ずつ摘み取り、その後全体が赤くなったら株ごと抜いて、風通しのよい日陰で2カ月程乾燥させます。
シシトウ類や伏見群などは、品種に応じた長さの緑色果実を順に収穫します。
トウガラシの枝は細く折れやすいので、ハサミ等で切り取るなどしましょう。
葉トウガラシでは3~4cmの果実が十数個育ったら株ごと引き抜いて収穫します。
トウガラシのプランター栽培 病気や害虫は?
主な病気は、青枯病・萎凋病・モザイク病などです。
主な害虫はアブラムシ・ミナミキイロアザミウマ・チャノホコリダニ・タバコガなどです。
栽培期間が長いためさまざまな病虫害が発生するので、早期発見・早期防除が大切です。
防虫ネットなどを使い害虫を防いだり、株もとの葉を落とし、根元からの風通しを良くし病気の発生を防ぎます。
虫などの発生が防げない場合は、薬剤を散布するなど早めの予防を心がけましょう。
トウガラシと料理
トウガラシは、ビタミンA・ビタミンCがとても豊富で、夏バテ防止に効果が高く、また殺菌作用があり食中毒を防ぐ効果もあります。
チゲ鍋やペペロンチーノ、高菜炒めなどがあります。
甘唐辛子などは、おひたし、肉詰め、天ぷら、炒め物などに使用されます。
四川料理などは辛唐辛子をふんだんに使用した料理が多いです。
抗菌作用があるため、商品として売られているお菓子やオイル漬け、パックの中などにトウガラシが1本入っていたりすることもあります。
また、米びつなどに入れておくのも効果的です。
においや辛み等が移ることもなく安心して使用できます。
まとめ
トウガラシのプランターでの育て方、植え付けから、支柱立て、整枝、摘果、追肥、水やり、敷きワラ、収穫、および病気や害虫について解説しました。
育て方は難しく感じる方もおられるかもしれませんが、実際には簡単に育てることができます。
害虫や病気にも比較的強い野菜のひとつです。
トウガラシには、辛味があり香辛料として使用される品種と、辛味がほとんどなく主に野菜として食される甘唐辛子の品種があります。
野菜としてもビタミンA・ビタミンCなどの栄養素を多く含み、さまざまな料理に使われます。
香辛料としてもさまざまな料理の味を引き立ててくれます。
ぜひ、あなたもトウガラシを育ててみませんか!
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