この記事はキュウリのプランター栽培、支柱や追肥、水やり、敷き藁などを説明します。
狭い場所でもプランターを使ってキュウリの栽培はできます。
あなたもプランターでのキュウリ栽培のコツ、支柱や追肥、水やり、敷き藁などを知り、育ててみませんか。
自分で育てた新鮮なキュウリを味わうのは家庭菜園ならでの楽しみです。
さあ、あなたもキュウリのプランター栽培に挑戦してみましょう!
はじめに
キュウリは長い歴史を持つ、食卓で定番の野菜の一つです。
インド北部、ヒマラヤ山麓が原産で3000年以上も前の記録が残ります。
日本へは10世紀には伝えられていたようです。918年の日本最古の薬物辞典である本草和名に胡瓜(キュウリ)の名前が登場します。
キュウリは雌雄異花のつる性1年草で、発芽から収穫までが約60日と短く、収穫の適期も開花から7日程度なので、収穫のタイミングを逃さないことがポイントになります。
それでは以下に順を追って説明いたします。
キュウリの基本情報
まずはキュウリの基本情報です。
科目 | ウリ科 |
日 照 | 日なた |
生育温度 | 18~25℃ |
連作障害 | あり(2~3年はあける) |
年間カレンダー
キュウリは春に苗を植え付けて、夏場に収穫します。
キュウリのプランター栽培 準備するもの
キュウリのプランター栽培を始めるにあたって準備するものです。
・苗 1株
種からも育てられますが、育苗時の温度管理が難しいです。
初心者はホームセンターなどで苗を購入するのが簡単です。
苗は接ぎ木苗が丈夫で強いのでおすすめです。
・野菜用培養土(元肥入り)
肥料入り培養土「キッチンガーデン 果菜用」がおすすめです。
・プランター (20ℓ以上のもの、45ℓのものが理想)
根が浅く広く張るため、少し大きめのプランターが適しています。
・支柱(太めの160~180cm位 4本・短めのもの7本ほど)
・ネット
※支柱とネットのセットも販売されており、便利です。
・鉢底網(底に穴があるプランターの場合のみ)
・鉢底石(排水用すのこ付のプランターの場合不要)
・化成肥料(または液体肥料)
・スコップ・軍手・麻ひも等
キュウリのプランター栽培 用土・苗の植え付け・支柱
次に苗の植え付けから日常の管理についてです。
用土・肥料
まずは、プランターに用土を入れます。
水はけが良くなるようにプランターの底には鉢底石を敷きます。
鉢底石を底が見えなくなるまで敷き詰めるのがポイントです。
用土は、野菜用の培養土をプランターのふちから2~3cmほど下まで入れます。
野菜用の培養土は肥料が入っているので、肥料は不要です。
苗の植え付け
苗の選び方は、子葉がついて茎が太く、節間が詰まっていて本葉が3~4枚あるものを選びます。
苗をプランター中央に苗の根鉢が入る程度に植え穴をあけ、苗を植え付けます。
根鉢を崩さないように浅植えします。
接ぎ木苗を購入した場合は、接ぎ目が土に埋まらないよう植えつけるのがポイントです。
植え付け後は水やりをします。
支柱
植え付け後、1~2週間たつと、つるが伸びてくるのでしっかりした支柱を立てます。
支柱は格子状に組みます。支柱は両端に筋交いを入れるとしっかりします。
支柱を立てた後は茎やつるを成長に従って順次誘引していくます。
つるが曲がったままでは成長が抑えられるため、親づるがまっすぐ伸びるように誘引することが大切です。
コンテナの外に伸びたつるもていねいに誘引します。
空中栽培用の支柱とネットのセットも売られており、セットを利用するのも便利です。
キュウリのプランター栽培 追肥、水やり、敷き藁
栽培中の管理作業の追肥、水やり、敷き藁について説明します。
追肥
実がよく着く野菜なので、肥料も必要としますが難しくはありません!
まずは植え付け2週間後くらいから、追肥を開始します。
2週間に1回ほど化成肥料を1株につき10gほど与えるか、1週間に1回のペースで規定通りに薄めた液体肥料を水代わりに与えます。
化学肥料ですと月に2回、肥料の粒をスプーン1杯与えるだけで大丈夫です。
キュウリは肥料切れを起こすと実付きが悪くなったり、奇形果が実ることがあります。
奇形果が出たらすぐに対処できる液体肥料がおすすめです。
水やり
キュウリは水切れに弱い野菜です。最初の頃は根が張っていないため、水やりを多くします。
土の上に敷き藁などをすると水の蒸発を防ぎ、発育も良くなります。
また、実が成長するときは多くの水を必要としますので、収穫時期も毎日水分を与えてください。
敷き藁
キュウリの根は地表に近いに広がるため、藁を敷いて湿った状態にして乾燥を防ぎ、根を保護することが大切です。
敷き藁により雨の跳ね上がりによる葉の病気も防ぎます。
キュウリのプランター栽培 整枝
株を作るために本葉5枚目までの子づるは早めに元から取り除き、6枚目以降の子づるは本葉2枚目の先で摘心します。
主枝は支柱の高さを超えたら先端を摘んで止めます。こうすることで子づるの成長を促します。
キュウリのプランター栽培 収穫
植え付けてから1カ月後くらいで1番果がつきます。
株に負担がかからないように1番果は小さなうちに収穫します。
その後にできる実も長さ18~20cmくらいで早めにとります。
収穫が始まったら2週間に1回追肥をします。
早めに収穫するのは株が疲れにくくなり、収穫量も増えるからです。
プランター栽培は土の量が限られているので、果実を大きくしないで収穫することがポイントです。
キュウリのプランター栽培 病害虫対策
べト病
葉の表面に黄色の斑点が広がる症状が代表的で、湿度が高いと灰色のカビも生じて生育が妨げられます。
葉が混みあって風通しが悪くなったり、窒素肥料を過度に与えると発生しやすいので注意します。
うどんこ病
小麦粉(うどん粉)をふりかけたような白いカビが、葉の表面を覆い、放っておくと株全体に広がります。
葉が混みあっていると風通しが悪くなるので、誘引してつる同士が絡んだりしないようにします。
重なった葉は摘み取り、風通しを良くします。
アブラムシ
成虫が飛来し、葉や若い芽、茎などに寄生して繁殖します。
アブラムシは汁液を吸って生育を妨げるだけでなく、ウィルスを運んでくるため、見つけたら、放置せずに数が少ないうちに粘着テープなどで捕殺します。
まとめ
キュウリのプランター栽培について植え付けから支柱立て、追肥と水やり、敷き藁と整枝、収穫、病害虫などをまとめました。
キュウリはインド北部、ヒマラヤ山麓が原産で長い歴史を持つ、食卓で定番の野菜の一つです。
日本へは10世紀には伝えられていたようです。
キュウリはウリ科で連作障害があるため、栽培間隔を空けるか、継木種を選ぶなど注意が必要です。
発芽から収穫までが約60日と短く、収穫の適期も開花から7日程度なので、収穫のタイミングを逸しないことが大切です。
爽やかな香りやシャキシャキとした食感があり、主にサラダでの生食や漬物に利用されます。
キュウリは95%以上が水分ですが、βカロティン、カリウム、ビタミンCなどの栄養素を含んでいます。
栽培は種から育てることもできますが、初心者はホームセンターで接ぎ木種の苗を購入するのが良いです。
最後に栽培のポイントをおさらいします。
キュウリは水切れに弱いため、特に植え付け直後や収穫の時期は水やりを多くします。
土の上に敷き藁などをすると水の蒸発を防ぎ、発育も良くなります。
肥料切れを起こすと実付きが悪くなったり、奇形果が実ることがあるので、2週間に1回ほど化成肥料を1株につき10gほど与えるか、1週間に1回のペースで規定通りに薄めた液体肥料を水代わりに与えます。
株を作るために本葉5枚目までの子づるは早めに元から取り除き、6枚目以降の子づるは本葉2枚目の先で摘心します。
主枝は支柱の高さを超えたら先端を摘んで止めます。こうすることで子づるの成長を促します。
病害虫の防止のために葉が混みあって風通しが悪くなったり、窒素肥料を過度に与えることのないように注意し、アブラムシなどの害虫を見つけたらすぐに駆除します。
キュウリのプランター栽培は難しくはありません。
ポイントを抑えれば初心者でも栽培できます。
あなたもキュウリのプランター栽培で新鮮でおいしいキュウリを味わってみませんか。
【関連記事】
スイカのプランター栽培が分かる!肥料と水やり、摘心と整枝は?
ゴーヤのプランター栽培が分かる!摘心、追肥と水やり、病害虫は?
日本ぶろぐ村