この記事はショウガのプランターでの育て方、肥料や水やりのコツを紹介いたします。
ショウガは古代から世界中で薬や香辛料として用いられ、美容と健康に良いと人気の野菜です。
あなたもショウガのプランターの育て方、肥料や水やりのコツを知り、育ててみませんか?
はじめに
ショウガは熱帯アジアの野菜で、日本には3世紀頃に入ってきました。
日本最古の書物である「古事記」にもその名が登場します。
古くから薬や香辛料として利用され、今では日本料理では欠かせな香味野菜となりました。
辛み成分のジンゲロールやショウガオールは体を温める働きがあり、冷え性の改善や風邪予防の効果を発揮する成分がたっぷりと入っています。
血行促進や整腸作用、殺菌作用、ガン細胞の増殖抑制効果もあり、健康促進やダイエットに向いた野菜ともいえるでしょう。
ショウガの種類は大ショウガ、中ショウガ、小ショウガの3つがあり、長い期間にわたり収穫を楽しめる小ショウガが家庭菜園に向いています。
ショウガの基本情報
まずはショウガの基本情報です。
科 目 | ショウガ科 |
日 照 | 日なた~日かげ |
生育温度 | 25~30℃ |
発芽温度 | 25~30℃ |
連作障害 | あり(3~4年は空ける) |
ショウガの栽培カレンダー
ショウガのプランター栽培 準備するもの
ショウガのプランター栽培に際して準備するものです。
・種ショウガ(ホームセンターなどで4月ごろから販売されます)
※みずみずしくて色つやが良く、すでに芽が出そうなものがあれば良いでしょう。
1袋で十分です。
・野菜用培養土(元肥入り) 20ℓ程度(プランターに合わせる)
※ 肥料入り培養土「キッチンガーデン果菜用」が、おすすめです。
・プランター 52cm×25cm×25cm(高さ)程度のもの
※約2株分。1株の場合はもう一回り小さいものでOK。
・鉢底網(底に穴があるプランターの場合のみ)
・鉢底石(排水用すのこ付のプランターの場合不要)
・化成肥料(または液体肥料)
・スコップ・軍手・麻ひも等
ショウガのプランター栽培 芽出し、植え付け
次に苗の植え付けから日常の管理についてです。難しくありません、簡単です。
芽出し
プランターを準備する前にすることがあります!
それは「芽出し」という作業です。
まず、購入した種ショウガを芽が出る箇所を2~3つけて、1つが40~50gになるように分割します。
この際、手で割っても良いです!
あまり小さくしてしまうと栄養分が足りず発芽しなくなるので注意して下さい。
そして、分割させたショウガを2~3日屋外の日が当たる場所に置きます。
すると自然に芽が出てきます。(芽出し)
これにより、発芽の成長が早くなります。
買ってきた種を、土にすぐに埋めても構いませんが、発芽に1か月ほどかかる場合もあるので芽出しをすることをお勧めします。
用土
プランターのふちから2~3cm程のところまで野菜用培養土を入れます。
野菜用培養土には肥料が含まれているので、肥料を入れる必要はありません。
種ショウガの植え付け
植え付けの深さは5~8㎝で、芽が出ている方を上にして埋めます。
下記のプランターですと4個、種ショウガがぶつからないよう、株間を20cm程度あけます。
ショウガのプランター栽培 水やり、日照・温度管理、敷きワラ
水やり
ショウガは乾燥に弱い野菜ですが、植え付け後、すぐは水やりを行いません。
土から芽がでたら水やりのサインとなります。
芽が出たら水やりをしっかりとしていきます。
日照・温度管理
ショウガは直射日光が当たる場所よりも、半日陰の場所を好みます。
多湿も苦手な野菜です。
もし、直射日光が当たる場所でしたら、寒冷紗などで日影を作ってあげましょう。
また、気温15度以下では生育が止まってしまいます。
もし寒い地域でしたらプランターをビニールで囲み温度調整をしましょう。
敷きワラ
ショウガは乾燥を嫌うので、敷きワラはおすすめです。
もみ殻やピートモスでも構いません。
敷きワラの場合は、風で飛ばないよう麻ひも等でしっかり固定しましょう。
ショウガのプランター栽培 追肥、土寄せ
追肥
植え付けの1か月後から、月1回のペースで追肥を行ないます。
化成肥料を大スプーン1さじほど撒きます。
土寄せ
茎の根元から、ショウガの頭が見えることがあります。
光を浴びるといけないので、ショウガの頭が見えた場合は土寄せ(土を茎にかぶせる)を行いましょう。
ショウガのプランター栽培 収穫、保存
葉ショウガ(新ショウガ)
葉が5~6枚のころに葉ショウガが収穫できます(7~8月頃)。
新しい茎が大人の小指くらいの太さになったら根元からかき取ります。
葉ショウガは、辛みが少ないのが特徴です。
根ショウガとひねショウガ
9~10月頃に収穫します。収穫は霜が降りる前に済ませます。
辛みがあり、種用に使ったショウガも料理に使えます。
保存
土に埋める
長期保存もできる野菜なので、そのポイントについて!
・土がついたまま保管(できるだけ塊のまま、折らない、傷つけない)
・葉と根は切落す
・湿度90%程度を保ち、温度13~15℃をキープ
大きめのプランターに土を薄く敷き、使い終わった敷き藁を入れ、その上にもみ殻を敷きます。
その上にショウガを入れ土を被せる作業を繰り返していきます。
ショウガは濡れた新聞紙でくるんだり、濡れた新聞紙をショウガの上にかぶせて土を入れてもいいでしょう。(図のように2つの鉢などを使って日陰など涼しい場所で保存する)
または、濡れた新聞紙にショウガをくるみ、発泡スチロール等に入れ、階段下や床下収納等の涼しい場所で保存するのも良いでしょう。
保存は湿度・温度が重要ですが、実際にはこの条件を保つのは難しいです。
冷蔵庫に入れる
手軽なのは冷蔵庫の野菜室に濡れた新聞紙やラップでくるんで保存するのが良いでしょう。
又は皮をむいて千切りやおろしにしたショウガを小分けにしたものを密閉できるバックなどに入れての冷凍保存もお勧めです。
ショウガ湯やスープ、炒め物にはそのまま使えて便利です。
乾燥させる
ショウガを薄くスライスしてザルなどに入れて屋外で乾燥させます。
ショウガが完全に乾いたら密閉できる容器に入れて保存します。
ショウガの病気や害虫は?
害虫
ネコブセンチュウ:根にコブが生じる寄生虫です。変形や枯死の原因。
アワノメイガ:蛾の仲間で、幼虫が食害します。枯死させる原因。
発見後すぐにトレボン乳剤やフェニックス顆粒水和剤などの農薬の散布するか、防虫ネット等をかぶせて侵入を防ぎましょう。
植える際にオルトラン粒剤を土に混ぜ合わせるのも効果的です。
病気
白星病:葉に灰白色の小斑点が出来て、大きくなり葉が枯れていきます。
土壌が乾燥したり肥料切れ時に発生しやすくなるので水分や肥料管理に注意します。
ショウガと料理
ショウガは、料理のレパートリーが豊富な香味野菜です。
葉ショウガは甘酢漬け。
根ショウガは薬味はもちろん、漬物や生姜焼き、炊込みご飯、佃煮、ソースやスープなどにも使われます。
カレーなどの煮込み料理にはかかせません。
またジュースなどのシロップとしても使われます。
お店では乾燥させ粉状になったジンジャーパウダーも料理の幅を広げる1品です。
日本ではなくてはならない野菜ですよね!
まとめ
ショウガのプランターでの育て方、植え付けから収穫までの水やり、追肥などのコツをまとめました。
ショウガ、比較的コンパクトに栽培できる野菜です。
葉が大きく茂ることもなく横にもあまり広がりません。
追肥も月1回のペースで良く、間引きや摘心、誘引などの作業もないため手がかかりません。
また、病気や害虫にも強く、農薬を使わなくても収穫できる野菜です。
家庭料理にはとても重宝なショウガ。
特に新ショウガは格別に美味しいですよ!
最後にショウガの育て方のポイントを3つ
1.芽出しをすると生育が良くなる
2.土が少し湿っている方が生育が良い
3.半日陰がGood!通気性を良くして
あなたも是非ともショウガの栽培にチャレンジしてみませんか!
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