この記事はモロヘイヤのプランターでの育て方、摘心と追肥、病害虫について説明します。
モロヘイヤはエジプト原産の栄養価の高い夏野菜です。プランターで初心者にも簡単に栽培できます。
あなたもモロヘイヤの育て方、摘心と追肥や病害虫について知り、育ててみませんか。
健康野菜のモロヘイヤを食卓のお供に!収穫量も多いので色々な料理にも挑戦しましょう!
はじめに
あなたはモロヘイヤという野菜を知っていますか?
なかにはモロヘイヤなど聞いたことがないという方もおられるのではないでしょうか?
まずはモロヘイヤについて説明します。
モロヘイヤという名前はアラビア語をエジプト方言で発音したものです。
モロヘイヤは「王家の野菜」という意味。和名は「縞綱麻(シマツナソ)」。
モロヘイヤは見た目はエゴマに似ている野菜です。
高温多湿でよく育つ夏の野菜です。
もともとエジプトやインドなど熱帯の乾燥地で作られてきた野菜で、25℃~30℃で勢いよく育ち、10℃以下だと育ちません。
モロヘイヤは暑さにとても強い野菜です。
高さ70~80㎝、横幅60㎝ほどまで成長します。
また、1株でかなりの収穫量となりますので普通は1~2株もあれば十分でしょう。
モロヘイヤはオクラのようにぬめりがあり、主に若い葉を食用とします。
ビタミン類・カルシウム・鉄分が大変豊富で、健康野菜の王様ともいえます。
酢の物、お味噌汁の具、天ぷらやおひたし、軽くお湯でゆがいて納豆と一緒に混ぜても美味しいですよ!
では、早速モロヘイヤの育て方について紹介していきます。
モロヘイヤの基本情報
まずはモロヘイヤの基本情報です。
科 目 | シナノキ科 |
日 照 | 日なた |
生育温度 | 25~30℃ |
発芽温度 | 25~30℃ |
連作障害 | 少しあり(1年は空ける) |
モロヘイヤの栽培カレンダー
モロヘイヤのプランター栽培 準備するもの
モロヘイヤのプランター栽培で必要な準備するものです。
・苗1本~2本
初心者はホームセンターで苗を購入することをおすめします。
種から栽培する場合は、春にタネをまいて苗を作り、梅雨頃に定植し、夏~秋に収穫する
のが作りやすいでしょう。
・野菜用培養土(元肥入り)7~20L程度
市販の野菜用培養土を使うのが手軽です。
・プランター
1株の場合は8号以上の鉢で、2株では幅60~65cmのプランターが適しています。
・鉢底網(底に穴があるプランターの場合のみ)
・鉢底石(排水用すのこ付のプランターの場合不要)
・化成肥料(または液体肥料)
・スコップ・軍手等
モロヘイヤのプランター栽培 植え付け、摘心
次に苗の植え付けから日常の管理についてです。難しくありません、簡単です。
用土、肥料
まずはプランターに用土を入れます。
水はけが良くなるようにプランターの底には鉢底石を敷きます。
用土は野菜用の培養土をプランターのふちから2~3cm下まで入れます。
野菜用の培養土には予め肥料が含まれているので肥料は不要です。
苗の植え付け
苗は根鉢を崩さないようにして、株元の根が土からうっすら見えるくらい浅く植え付けます。
植えたら、たっぷりと水を与えます。
苗を2株植える場合は、株間を30~40cm離します。
細長いプランターに植える場合、スカスカじゃないの?と思われるかもしれませんが、大きく成長するのできちんと間隔をあけてください。
摘心
モロヘイヤは勢いよく成長し、摘心しないと2mを超える高さとなります。
背丈が60cm程になったら、中心の茎の先10cmくらいを手でポキっと折って摘み取ります。
これを「摘心(てきしん)」といいます。
主茎の先がなくなることで、新しい枝が茎から伸びていきます。
生命力が旺盛な植物なので、摘心をしてもまたどんどん大きくなっていきます。
様子を見ながら上に伸びすぎたと思ったらまた摘心をして、高さを調整しましょう。
30cmほどの草丈で摘心しても脇芽がぐんぐん伸びるので大丈夫です!
良質な葉を繰り返し収穫するには草丈70~80cm以下にし主枝の先端の3~4cmのところを摘心し脇芽の生育を促します。また脇芽もこまめに摘み取ると良いです。
モロヘイヤのプランター栽培 追肥、水やり、敷きワラ
追肥
苗の定植後、2週間経ってから追加の肥料を与えていきます。
7~10日に一度、プランターや鉢に液体肥料を水やりと一緒に与えるのが良いでしょう。
茎が赤みを帯びてきたり葉が丸まってきたりしたら、栄養が足りなくなってきた証拠なので、液肥をやる間隔を少し狭めて回復の様子を見てみましょう。
肥料不足になると脇枝の茎が細くなり固くなるので気をつけます。
水やり
モロヘイヤは比較的乾燥に強い野菜ですが、乾燥しすぎると葉が固くなってしまいます。
土の表面が乾いていて、少し指を入れてみて土の中も乾燥しているようなら、たっぷりと水を与えましょう。
表面が乾いていても、土の中の方が湿っていれば、水は与えなくても大丈夫です。
敷きワラ
モロヘイヤは多湿を好むので梅雨過ぎの炎天下で乾燥する日が続くときには敷きワラが活躍します。
仕事などに出かけて昼の様子が分からない場合は敷き藁をしておくと急激な水分の蒸発が防げます。マルチでも大丈夫です。
モロヘイヤのプランター栽培 収穫
モロヘイヤの収穫は若く柔らかい葉を食べます。
茎の柔らかいところを15~20cmの長さで切り取ります。
茎ごとでなくても葉をプチプチと摘み取れば料理するときの処理が楽になります。
一挙にたくさんの葉っぱを摘み取っても、10枚程度の葉っぱが残っていれば、またしばらくすれば青々と新しい葉が茂ってきます。
生命力の強い野菜なので長く収穫を楽しむことができるでしょう。
うまくいくと、11月上旬くらいまで収穫を楽しめます。
※花が咲いたら、収穫はやめたほうがいいです。
サヤ(果実)には毒があり、間違って口にすると大変なことになります。
サヤをつけた茎葉を収穫したり子供やペットが誤って口にしないように気をつけましょう!
モロヘイヤの病気や害虫は?
モロヘイヤは病気や害虫にかかりにくい野菜とされています。
もし害虫が付いてしまった場合は、薬剤を散布する前にお酢を水道水で50〜100倍うすめたものを霧吹きなどで散布する方法があります。
それを株全体に振りかけると虫は寄り付きにくくなります。
主な病気
黒星病、灰色かび病になる可能性もありますが、風通しを良くして日当たりの良い場所におけば、めったに病気にかかることはありません。
黒星病:
カビ(糸状菌)により伝染する病気です。葉に黒い斑点模様ができて広がり、やがて葉は黄色くなって落葉します。発症後、被害にあった株は早々に除去し、薬剤を散布します。
灰色かび病:
同様にカビ(糸状菌)により伝染する病気です。葉や茎に淡褐色の病班ができ、拡大して病班部が枯れ灰色のかびで覆われます。発症後、殺菌剤を散布します。
主な害虫
ハダニ:
葉裏に寄生して葉の汁を吸うため、葉の色が抜けます。
水に弱いので水をスプレーして洗い流します。
まとめ
モロヘイヤのプランターでの育て方、植え付けから摘心、追肥、水やり、収穫、病気や害虫についてまとめました。
夏バテ知らずの体にするといわれる健康野菜のモロヘイヤ。
食べやすく、暑い日が続く食卓にねばりのある料理はするっと喉をとおります!
料理のレシピも多い野菜です。
病気や害虫も少なく、初心者でも簡単に栽培することができます。
また青々と実る葉も太陽にあたる姿はなんとも清々しいです!
最後にもう一度、サヤ(果実)には毒があるので気をつけて下さい。
そのことを守り、ぜひとも「王家の野菜」といわれるモロヘイヤを育てて食してみて下さい!
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