この記事はナスのプランター栽培、支柱やわき芽かき、追肥と水やりなどを説明します。
ナスは家庭菜園で人気のある夏野菜です。長期間にわたり美味しい実が収穫できます。
あなたもプランターでのナス栽培のコツ、支柱やわき芽かき、追肥と水やりなどを知り、育ててみませんか。さあ、ナスのプランター栽培にチャレンジしてみましょう!
はじめに
ナスはインドが原産といわれています。
インドから中国に伝わり、奈良時代に中国から日本に伝わりました。8世紀の正倉院文書にもナスに関する記載があります。
現在、日本では最も親しまれている野菜の一つです。
収穫期間も長く、家庭菜園ではトマト、キュウリとともに人気の野菜です。
ナスは、どんな料理にも合う野菜です。中華料理や炒め物や揚げ物や焼き物など多くの料理に使われます。
ナスの基本情報
まずはナスの基本情報です。
科目 | ナス科 |
日 照 | 日なた |
生育温度 | 20~30℃ |
連作障害 | あり(4~5年はあける) |
ナスは連作障害があるので栽培の間隔をあけるか、継木種を選ぶなど注意が必要です。
年間カレンダー
ナスの年間カレンダーです。
次にカレンダーにもとづき、実際の栽培方法について説明します。
ナスのプランター栽培 準備するもの
ナスのプランター栽培を始めるにあたって準備するものです。
・苗1株
種からの育苗が難しく苗を購入して育てるのが簡単です。病気に強い接ぎ木種がお勧めです。
苗は色の良い本葉が7~9枚あり、できれば花や蕾がついてしっかりしたものを選びます。
・野菜用培養土(元肥入り)
肥料入り培養土「キッチンガーデン 果菜用」が手軽でおすすめです。
・プランター
丸型の10号プランターを用意します。
2株の場合は、深さ30cm、長さ60cm、奥行25cmの30リットル程度のものにします。
・仮支柱(60~70cm位 1本)
・支柱(太めの160~180cm位 3本)
・鉢底網(底に穴があるプランターの場合のみ)
・鉢底石(排水用すのこ付のプランターの場合不要)
・化成肥料(または液体肥料)
・スコップ・軍手・麻ひも等
ナスのプランター栽培 用土・苗の植え付け
次に苗の植え付けから日常の管理についてです。
用土・肥料
まずは、プランターに用土を入れます。
水はけが良くなるようにプランターの底には鉢底石を敷きます。
鉢底石を底が見えなくなるまで敷き詰めるのがポイントです。
用土は、野菜用の培養土をプランターのふちから2~3cmほど下まで入れます。
野菜用の培養土は肥料が入っているので、肥料は不要です。
苗の植え付け、仮支柱立て
4月中旬から5月中旬に苗をプランター中央に苗の根鉢が入る程度に植え穴をあけ、苗を植え付けます。根鉢を崩さないように浅植えします。
接ぎ木苗を購入した場合は、接ぎ目が土に埋まらないよう植えつけるのがポイントです。
植え付け後は水やりをします。
強風でナスの茎が折れたりしないように苗から少し離れた所に仮支柱を立て、麻ひもで固定します。
ナスのプランター栽培 整枝・わき芽かき、支柱立て
整枝・わき芽かき
1番花の開花前後の頃になると苗も大きくなるので整枝を行います。
主枝と1番花のすぐ下のわき芽を2本残し、他のわき芽はすべて取る3本仕立てにするのが一般的です。わき芽は何度も出てくるのでこまめにかき取ります。
支柱立て
最初の花が咲き始めたら、支柱を立てます。支柱は、主枝と残したわき芽2つの3つの枝に3本の支柱を立てます。
草丈が伸び、実がなっても倒れないようにようにしっかりと支柱を立て、ひもで結びます。
特にベランダなどの風が強い場所では、支柱をしっかりと組みます。
ナスのプランター栽培 追肥、水やり
追肥
ナスは肥料を好む野菜です。苗の植えてから1カ月ほどのち、1番花の果実がふくらむ始めたころから追肥を施します。
化成肥料10gをコンテナのふちに沿ってまき、軽く土に混ぜます。
水やり
植え付け後から根付くまでの1~2週間は、用土が乾かないように水やりに注意します。
根付いた後に土の表面が乾いたら、プランターの底から水が出てくるまで、水を与えます。
気温が高くなってくると、ナスの育成スピードも速くなり、多くの水を欲するようになります。
朝に水を与えても、夕方には乾く場合には夕方にも水を与えます。
ナスのプランター栽培 収穫
ナスは、花が咲いた後約20~25日で収穫できますが、株が疲れないようにするために未熟果を早めに収穫します。
特に最初についた1番果は、株を成長させるために7~8cmくらいの小さなうちに切り取ります。
以降、長卵型の品種は果実の長さが10~13cmくらいになったら収穫します。
更新剪定
株の状態が良いときは7月中旬に切り戻しを行うと秋ナスの収穫が楽しめます。
やり方は、主枝と側枝2本を半分から3分の2くの長さに切ります。
そして、1つの枝に葉は2~3枚残すようにします。
合わせて根切りと追肥を行います。
根切りは、コンテナのふちに沿って移植ゴテで古い根を切ると、新しい根が出て株が若返ります。
追肥は、化成肥料10gをコンテナのふちに沿ってまきます。
更新剪定から1か月後には再び、開花して結実します。
ナスのプランター栽培 病害虫対策
病気はうどんこ病、褐紋病、害虫はアブラムシ、ハダニなどに注意します。
うどんこ病
小麦粉(うどん粉)をふりかけたような白いカビが、葉の表面を覆い、放っておくと株全体に広がります。
葉が混みあっていると風通しが悪くなるので、誘引してつる同士が絡んだりしないようにします。重なった葉は摘み取り、風通しを良くします。
渇紋病
渇紋病(かつもんびょう)は、カビの糸状菌により葉が枯れ、果実に大きな病斑ができて早く落果し、地際に発生すると立ち枯れをおこします。
4月以降、雨の多いと発生が多くなります。
株元を清潔に保ち、風通しと排水を良くし、肥料不足を改善することで予防します。
アブラムシ
成虫が飛来し、葉や若い芽、茎などに寄生して繁殖します。
アブラムシは汁液を吸って生育を妨げるだけでなく、ウィルスを運んでくるため、見つけたら、放置せずに数が少ないうちに粘着テープなどで捕殺します。
ハダニ
葉の裏に成虫や幼虫が寄生して汁を吸うため、葉が黄色くなったり、白くなったりして、被害が広がります。葉の裏を洗うようにして予防します。
薬剤を散布するときは専用薬剤で駆除します。
まとめ
ナスのプランター栽培について植え付けから支柱立て、わき芽かき、追肥と水やり、収穫、病害虫などをまとめました。
ナスはインド原産といわれ、奈良時代に中国から日本に伝わりました。
現在、日本では最も親しまれている野菜の一つです。
収穫期間も長く、家庭菜園ではトマト、キュウリとともに人気の野菜です。
最後に栽培のポイントをおさらいします。
・初心者はなるべく病気に強い接ぎ木種の苗を選ぶ。
・ナス科の植物を育てたプランターは続けて使わない。
・わき芽は早めに摘みとる。
・定期的に追肥を行う。
ナスのプランター栽培は難しくはありません。
ポイントを抑えれば初心者でも栽培できます。
あなたもナスのプランター栽培で新鮮でおいしいナスを味わってみませんか。
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