ニンジンのプランターでの栽培について種まきから間引き、追肥や水やり等について説明します。
ニンジンは甘味があり、様々な料理に使われ、子供から大人まで人気の野菜です。
あなたもニンジンのプランターでの栽培、種まきから間引き、追肥や水やり等を知り、育てませんか。
これを読めば、初心者でも失敗しないプランターでのニンジンの育て方が分かります。
さぁ、あなたも家庭菜園にレッツトライ!
はじめに
ニンジンの原産は中央アジアのアフガニスタン周辺です。
ニンジンの種類は長根種と短根種に分けられます。
東洋種系の長根種は17世紀前半に中国から日本へ伝わりました。
18世紀末にはヨーロッパ英油で西洋種系の短根類ニンジンがもたらされ、その後に品種の改良が進みました。
現在では主に短根種の五寸・三寸ニンジンなどの西洋品種が栽培されています。
金時などの長根種は一部の地域で栽培されているだけです。
これらの品種のなかには、ニンジン臭が少なく食味がよくてサラダなど生食に向くものもあり、カロテンの量が多く赤色の濃いものもあります。
その他、黄色ニンジンや、品種改良されプランター栽培で作りやすい長形や丸形のミニニンジンがあります。
家庭菜園では、育てやすい西洋種系がおすすめです。
ニンジンの種類
家庭菜園でおすすめの品種を紹介します。
・ワンディッシュ :丸形のポンポン玉ほどのニンジン。においが少なく食べやすい。
・パワフルレッド :約90日で収穫できる極早生品種。肉質がきめ細かい。
・黄ニンジン :中心部まで甘味が強い。ジュースやピクルスやポタージュに最適。
・ピッコロ :極早生で作りやすい。歯切れがよく甘みが強い。サラダに最適。
ニンジンの基本情報
ニンジンの基本情報です。
科 目 | セリ科 |
日 照 | 日なた |
生育温度 | 25℃前後 |
発芽温度 | 15~25℃ |
連作障害 | 少ない |
ニンジンの栽培カレンダー
ニンジンは年2回に分けて栽培することができます。
ニンジンのプランター栽培 準備するもの
ニンジンのプランター栽培に際して準備するものです。
・種(ミニニンジンか西洋種のもの)
・野菜用培養土(元肥入り) 35~40ℓ程度
肥料入り培養土「キッチンガーデン 果菜用」が、おすすめです。
・プランター 幅70㎝×奥行30㎝×深さ30㎝ 容量35~40ℓ程度
・鉢底網(底に穴があるプランターの場合のみ)
・鉢底石(排水用すのこ付のプランターの場合不要)
・化成肥料(又は液体肥料)
・スコップ・軍手・麻ひも等
ニンジンのプランター栽培 種まき
次に種まきから日常の管理についてです。難しくありません、簡単です。
用土・肥料
まずはプランターに用土を入れます。
水はけが良くなるようにプランターの底には鉢底石を敷きます。
用土は野菜用の培養土をプランターのふちから2~3cm下まで入れます。
野菜用の培養土には予め肥料が含まれているので肥料は不要です。
種まき
土の表面を平らにしたら割りばしなどで2列のくぼみを付けます。
指でつけても良いです。2列の間は、20cm開けてください。
種まき溝を作ったら、種を撒く前に1度水やりを行います。
十分に水をかけてから種まきを行います。
ニンジンの種はとても小さく、撒きづらいかもしれません。
初心者の方は、コーティングされたペレット種子をお勧めします。
種の袋の裏側に記載されているので確認して購入してください。
ペレット種子ではない場合、種を厚まき(密にまくこと)にします。
ニンジンの種は好光性で、光がないと発芽しません。
ですから土は薄くかけます。
発芽までの注意点
ニンジンは発芽まで土が乾かないようにするのが重要となります。
ニンジンは発芽が最も押さえるべきポイントといえます。
発芽するまでは、土が乾燥しないように黒い寒冷紗や新聞紙やもみ殻などを被せて、その上から水かけを行うようにしましょう。
だいたい7~10日ほどで発芽します。
芽が出そろうまで寒冷紗や新聞紙はかけたままで良いです。
新聞紙をかけた場合、発芽後は芽が折れてしまわないよう取り除きます。
ニンジンのプランター栽培 間引き、土寄せ、追肥
間引き
間引きは2回に分けて行います。
1回目:草丈が4~5cmの頃に行います。6~7cmの間隔で間引きしましょう。
2回目:草丈が7~8cmの頃に行います。13~15cmの間隔で間引きしましょう。
間引きを行った後でも、重なり合ってしまうニンジンが出てきますので、随時株間をチェックしましょう。
間引いたニンジンの葉にも栄養が豊富です。
ごま油で炒めたり天ぷらにすると美味しいですよ!
土寄せ
間引きのつど、土寄せを行います。
土寄せは、根の上部が太陽に当たると緑化してしまうのを防ぐためです。
土寄せの時に双葉の付け根まで埋めてしまわないように注意しましょう。
その後も根が大きくなると上部が土の上に出てくるので隠れる程度に土を寄せます。
追肥
2回の間引きの後、及び以降も2週間に1回化成肥料30g、または液体肥料を与えます。
液肥の場合、裂根(根が割れてしまう)の原因になる恐れがありますので、与えすぎに注意しましょう。
ニンジンのプランター栽培 水やり、敷きワラ
水やり
発芽までは土を乾燥させないようにします。
タネが発芽して根が伸びる頃、本葉が5〜6枚までは乾かし気味にして水のやり過ぎに注意します。これは、根を伸ばす効果があります。
根が太り始めたころには、十分な水を与えるようにします。
これがニンジンを太らせるコツです!
敷きワラ
ニンジンは大きくなるにつれて、必要な水の量も多くなります。
敷き藁やもみ殻などで水分の蒸発を防ぐのが良いです。
ニンジンのプランター栽培 収穫
いよいよ楽しみな収穫です。
収穫の目安としては、種まき後100日ほどで収穫となります。
ミニニンジンは70~90日が目安です。
五寸ニンジンは12~13cm、三寸ニンジンは8~9㎝、ミニニンジンは土から見えている部分が親指ほどの太さになったら収穫です。
収穫が遅れると太りすぎて根が裂けることがあるので気をつけます。
ニンジンの病気と害虫は?
病気
病気は夏の高温期に発生しやすくなります。
黒葉枯病:葉、葉柄、茎に発生する。はじめ下葉に褐色~黒褐色の不正形の小斑点を生じ、その葉はやや黄化する
黒斑病:葉・葉柄・茎・根に発生し、症状は、黒葉枯病の症状と酷似するので、識別は困難ですが、黒斑病は根にも発生するところが黒葉枯病と異なります。
このような症状が発生すると収穫が困難なため引き抜き、処分します。
早めに殺菌剤を散布します。
害虫
害虫はネキリムシやキアゲハ、キンウワバの幼虫に注意し、よく見回って捕殺しますが、捕殺できなければ殺虫剤を散布します。
前作でネコブセンチュウが発生した畑で栽培する場合は専用の薬剤で消毒します。
薬剤を使いたくない場合は、マリーゴールドを同じ鉢に植えると効果的です。
また白い寒冷紗をかけて害虫が付くのを防ぐようにします。
ニンジンの栄養、料理
ニンジンは緑黄色野菜の代表で、栄養価が高く、カロテン、ビタミンB2やC、葉酸、食物繊維などが多く含まれます。
カロテンには抗酸化作用があり、体内で一部はビタミンAに変わります。
生食や炒め料理、煮込み料理、漬物など、あらゆる料理で重宝される野菜で、彩りの点でも欠かせません。
血糖値も下げる働きなど健康にも良く、今では家庭に無くてはならない野菜となりました。
ニンジンシリシリ・きんぴら・なます・炊き込みご飯・ポタージュ・炒め物・天ぷら・サラダなど生食から煮込み料理まで幅広く、バラエティー豊かです。
まとめ
ニンジンのプランターでの育て方について、種まきから間引き、土寄せ、追肥、水やり、敷きワラ、収穫、そして病害虫についてまとめました。
ニンジンの生育期間は少し長いですが、それだけに収穫時の喜びはひとしおです。
採れたての新鮮なニンンジンを料理に使えばとても美味しく、食卓も色鮮やかに楽しくなります。
いろんな料理に欠かせないニンジンですが、プランターで簡単に栽培できる野菜の1つでもあります!
最後に押さえておきたい3つのポイントです。
1.発芽するまで、土は乾かさない!
2.間引き+追肥+土寄せを同時に行う
3.日当たりと風通しを良くし、ぶつかったニンジンは早めに収穫!
あなたもぜひニンジンをプランター栽培のレパートリーに追加してみてくださいね!!
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