この記事はクランベリーの育て方、地植え・鉢植え、剪定方法や肥料を紹介します。
クランベリーはポリフェノールなどの健康に良い成分が豊富で花や実も楽しめるコンパクトな果樹です。
あなたもクランベリーの育て方、地植え・鉢植え、剪定方法や肥料を知って育ててみませんか。
これを読めば、クランベリーの育て方が分かるだけでなく、果樹を育てて新鮮な果実を食する楽しみなどに気づいていただけるでしょう。
クランベリー基本情報は?
まずは基本情報を見てみましょう。
基本情報
クランベリーはとてもコンパクトな果樹です。
暑さに弱く、寒さに強いので冷涼な環境のほうが良く育ちます。受粉樹は必要なく、1本で実がなります。
園芸分類 | 果樹(ツツジ科) |
形態・樹高 | 小低木 ・ 20cm前後 |
結実までの目安 | 庭植え 2~3年 、鉢植え 2年 |
栽培適地 | 関東地方以北の地域が適しているが、全国で栽培が可能 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
耐陰性 | 強い |
受粉樹 | 不要 |
特性・難易度 | 常葉性・初心者でも育てやすい |
クランベリーは、北アメリカ産のツツジ科スノキ属のコケモモの仲間で、ツルコケモモと呼ばれるブルーベリーに近い果樹です。
アメリカやカナダでは秋の感謝祭やクリスマスには、七面鳥にそえるクランベリーソースが欠かせないものとされています。
クランベリーの名前は、鶴(crane)のベリー(berry)という意味です。
これはクランベリーの花が鶴の姿に似ていることに由来するとされています。
クランベリーは大きさもコンパクトにまとまり、初夏には薄物色の可憐な花を咲かせ、実をつけ、秋には葉が赤く紅葉するのでガーデニングには是非とも取り入れたい果樹です。
また、クランベリーには、ポリフェノールのプロアントシアニジン、ビタミンE、キナ酸、食物繊維のペクチンなどの健康に良い栄養素が多く含まれています。
クランベリーの栽培カレンダー
年間の栽培カレンダーです。
次に栽培カレンダーにもとづいて、植付から剪定、開花、施肥、収穫について説明していきます。
クランベリーの植え付け(地植え、鉢植え)は?
庭植え 3月、11月
植え付けの時期は、温暖地ては11月でも問題ないですが、寒冷地では3月に植えます。
夏の暑さを避けるため、大きな木の下など、多少日陰になる風通しの良い場所を選びます。
根が乾燥に弱いの、水はけと水もちの良いところに植えつけます。
酸性の土を好むので乾燥防止を兼ねて、酸度未調整のピートモスでマルチングすると効果的です。
直径40cm×深さ30cmほどの植え穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土、鶏ふんなどを混ぜ、さらに、その土を先に埋め戻し、残り半分の土を盛り、植え付けます。
苗木の先端を切り返す必要はありません。
鉢植え 12月~3月
栽培の方法は、基本的には庭植えの場合と同様です。
5〜7号(直径15〜21cm)程度の鉢に植え付けます。
耐寒性はありますが、暑さには弱いため、地温の上昇に注意します。
夏は直射日光の当たらない場所に置きます。
通常の鉢植えと同じ用土でも育ちますが、酸性の土を好むのでブルーベリー用の培養土やピートモスモスを混ぜたほうがよく育ちます。
繁殖力が強いため、根が広がり株が大きくなったら、大きい鉢に植え替えるか、株分けします。施肥は、2月頃に玉肥を数個鉢のふちに押し込むように与えます。
水やりは、常に土が湿っているように与えます。乾燥には弱いので注意して下さい。
夏場は朝夕2回与えます。
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植え替え
鉢植えの場合は鉢の中で根が詰まってしまうのを防ぎ、通気を良くするために行います。
鉢の大きさや成長の度合いにもよりますが、2年に1回程度は必要です。
また、植え替えの時期も植え付けと同様に3月か、11月が適しています。
クランベリーの整枝剪定の時期と方法は?
仕立て方
クランベリーの地下茎は横に張って伸びていき、地上部は分岐しながら広がっていきますので自然に株立ち状になります。
仕立て方は、株仕立て、またはレンガなどで花壇をつくり低い垣根仕立てにすると良いです。
実のつき方と剪定のこつ
前年の枝の先端に花芽がつき、翌年の春にこの花芽から伸びた新梢の先端に果実がつきます。
剪定は花芽をつけた枝の先端を切り落とさないように気をつけ、花芽をつけていない枝を間引く程度にします。
混み合った枝を根元から間引くようにして光と風が入るようにします。
クランベリーの肥料と水やりは?
肥料の与え方
元肥 2月
元肥は、2月に堆肥や油かすなどの肥料の効きが緩やかで、一定期間効果が続く有機質肥料を与えます。
追肥 8~9月
8〜9月に速効性の化成肥料を与えます。
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水やり
適度な湿り気を保つことが必要です。
土の表面が乾かないように随時、水やりを行なって下さい。
クランベリーの開花・受粉は?
開花・受粉 6月~8月
名前の由来となる鶴の姿に似た可愛らしい薄桃色の花を咲かせます。
自家結実性があり、1本で結実するので基本的に人工授粉の必要はありません。
クランベリーの収穫は?
いよいよ楽しみな収穫の時期です。
収穫 9月中旬~11月上旬
緑色の果実が赤く色づき、少し柔らかくなった頃が収穫期です。
赤く熟した果実から手で摘むように収穫します。
日持ちが良く長期間保存することができます。
生食の他、ジュースやジャム、果実酒などにするのも良いです。
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クランベリー栽培での病気や害虫は?
特別に問題となる病害虫はありません。
比較的病害虫に強く、暑さにも寒さにも強く丈夫なので家庭果樹向きです。
念のため、ハマキムシ、カイガラムシなどに注意し、見つけたら取り除いて下さい。
ハマキムシ類
5月下旬~7月上旬くらいにあらわれ、葉や芽、蕾などを食害します。
葉先が丸まっていたら要注意です。ブラシなどでこすりとります。
カイガラムシ
5月中旬から発生します。ブラシなどでこすりとります。
まとめ
クランベリーの育て方、地植え、鉢植え、収穫、肥料、水やり、病害虫などについてまとめました。
クランべリーは可愛らしい花、赤い果実、新緑、紅葉と四季に応じて楽しめます。
果実は生食の他、ジュースやジャム、果実酒にしても美味しく、健康に良い成分も多く含んでいます。
クランベリーの栽培をとおして、四季の変化や、自然とのふれあいを感じることができます。
あなたもクランベリーを育て、美しい姿を身近で愛でたり、健康に良い果実を味わってみませんか。
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