この記事は、山口百恵「夢先案内人」の歌詞の意味を考察します。
1977年に発売されたこの曲の作詞・作曲は阿木燿子・宇崎竜童。山口百恵の穏やかで優しい歌唱は多くのファンの心を掴みました。
それでは、山口百恵「夢先案内人」の歌詞の意味を読み解きましょう。
山口百恵「夢先案内人」はどんな曲
【夢先案内人】
アーティスト:山口百恵
作詞:阿木燿子
作曲:宇崎竜童
リリース: 1977年4月1日(CBSソニー)
★チャート最高順位
週間1位、1977年度年間21位(オリコン)
「夢先案内人」は1977年4月に発売された山口百恵の17枚目のシングルです。
1977年度のオリコン・シングルランキングは21位、販売枚数は46.7万枚にヒットを記録しました。
山口百恵「夢先案内人」の 歌詞の意味を考察
まず、タイトルの「夢先案内人」とはどのようなものなのでしょうか?
元々、水先案内人という言葉があります。
これは船舶の運航時に乗組員に適切な水路を教えると共に、そのための操船を指示する人、という意味です。
そこから由来して作られた言葉が「夢先案内人」というタイトルです。
この歌詞の中でどのような夢を案内し、エスコートしているのかを考えてみましょう。
夜の海にゴンドラが運航していきますが、このゴンドラには2人が乗っています。
ゴンドラはベネツィアの伝統的な手漕ぎボートの事で現在でも使われています。
この事から2人のうちのどちらかが案内人です。
そして夢を見ているのは女性の方なので、恋人が「夢先案内人」だということが分かります。
彼に導かれて見た夢は船に乗って夜明けまで旅をします。
彼女の夢の中に出てくる船が旅立つとは、夢占いでは結婚や転職など人生の転機を迎えるときに船の夢を見やすく、船が出航する夢は幸先の良いスタートを現しているとされています。
また、ゴンドラのように小さい船は不安な気持ちを表している事もあるようです。
歌詞の中の彼女は結婚や新たな人生のスタートに対して不安を抱えている、という状態であることが想像できます。
しかし、そこには恋人が一緒に乗っていて、船の操縦は彼がしてくれている。
夢占いでは、一緒に乗っている人は人生や目的を共に向かうための大切なパートナーであるとされています。
さらに、夜明けの海という風景も、夢占いでは吉兆。
運気が好調して上向きになるとされ、波の立たない静かな海や、夜明けの赤く染った海の色なども運気の良いものとされています。
この歌詞は新しい人生のスタートが上手く行くというイメージが詰まったものなのです。
まさに完璧な幸せの象徴の夢占いの内容が歌詞の中に書かれています。
この夢を見させてくれた彼は人生最高のパートナー。
これからの幸せを共にそばにいて導いてくれる案内人。
彼女は言葉にならないほどの幸せをかみしめるのです。
「夢先案内人」とはただ夢の中でエスコートされるだけではなく、人生のパートナーとしての存在であることも考えられます。
夢を見るのは女性で、夢を叶え、導いてくれたのは恋人です。
この女性はこれからその恋人と結婚を迎える状態にあるのかもしれません。
この歌詞ではふたりが共に生きていること、それだけでも言葉にならないほどの喜びを感じています。
もしかすると、ここに至るまでに数々の困難を乗り越えてきた結果、掴み取ったものなのかもしれません。
夜明けの海という夢は、自分自身を苦しめていた問題や心配が解決されること。
それに伴い運気の上昇と幸せがやってくるという暗示もあります。
やっと掴み取った幸せ・・。
彼が時々振り向き、ウィンクとキスをしてくれる。
幸せを暗示させてくれるような夢で前途を期待させてくれる内容になっています。
お二人の幸せを祈りたい気持ちになります。
一方、先にこの2人は結婚を迎える状態にあるのではと書きました。
歌詞の内容は、彼女は恋人に導かれ、幸せで素敵な一夜を過ごしたことを詩的に表現しているようにも思えました。
まとめ
山口百恵「夢先案内人」の 歌詞の意味を考察しました。
主人公の女性が愛する恋人と月夜の海をゴンドラで進んでいくうちに、恋人の愛情あふれる所作に幸せな気持ちで一杯になります。
だんだんと空は白み始め、太陽が水平線から雲の合間を登っていき、夜が明けていく。
そんな夢を見て女性は幸せに浸るという内容でした。
歌詞の内容は幻想的で現実世界の出来事というよりは、やはり夢か心象風景の方がしっくりくるように思え、時空を超えた広がりを感じます。
果たして夢が内容が現実世界の未来を示しているかどうかは定かではありません。
もし、そうであれば素敵だなあと思います・・。
【関連記事】
山口百恵「イミテイション・ゴールド」の歌詞の意味を考察
山口百恵「プレイバックPart2」の歌詞の意味を考察!歌詞が過激?
日本ぶろぐ村