渡辺真知子「かもめが翔んだ日」の歌詞に意味を考察!海の男に恋した女性 | カモシカおやじの趣味ブログ

渡辺真知子「かもめが翔んだ日」の歌詞に意味を考察!海の男に恋した女性

昭和歌謡
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この記事は、渡辺真知子「かもめが翔んだ日」の歌詞の意味を考察します。

1978年に発売されたこの曲は「迷い道」「ブルー」「唇よ、熱く君を語れ」などと並び、彼女の代表曲のひとつです。

それでは、渡辺真知子「かもめが翔んだ日」の歌詞に意味を読み解きましょう。

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渡辺真知子「かもめが翔んだ日」はどんな曲?

【かもめが翔んだ日】

アーティスト:渡辺真知子

作詞:伊藤アキラ

作曲:渡辺真知子

リリース: 1978年4月21日  (CBS・ソニー)

★チャート最高順位
週間5位、1978年度年間20位(オリコン)

神奈川県横須賀市出身のシンガーソングライター、渡辺真知子は、1977年にデビューしました。

その翌年に発売された「かもめが翔んだ日」は、彼女の2ndシングルです。

作詞は伊藤アキラ、作曲は渡辺真知子本人が手掛けたこの楽曲で、彼女は、第20回日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞。

1978年度のオリコン・シングルチャートでは年間ランキング20位、売上枚数は45.9万枚を記録しました。

 

渡辺真知子「かもめが翔んだ日」の歌詞の意味を考察

この歌は、夜が明けたばかりの海辺の町を、ある女性が訪れるところから始まります。

多くの人々で賑わう夏も過ぎ、肌寒さも感じる頃、それも早朝から彼女がそこを訪れたのには、理由がありました。

 

それは、以前、この町で出会い、付き合った元恋人を偲ぶため。

彼女は、彼に振られたのに、未だに熱い想いを胸に抱き続けていたのでした。

そのため、時折こうして、この町を訪れては、彼のことを思い出していたのです。

 

彼女が恋した男性は、世界中の海を旅する船乗りでした。

そのため、もうこの町にはおらず、今頃はきっと何処かの海上で潮風に吹かれながら旅をしているのでしょう。

 

今思えば、彼は孤独が似合う人でした。

そんな彼に惹かれ、一時は熱く求め合ったのに、それもほんの束の間の出来事で終わってしまいます。

何故なら、彼の心はいつも別の場所にあったからです。

彼女とは違う誰かのことを想っていた訳ではありません。

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彼の愛情が向かう先は、いつだって自由や孤独、旅、そして「海」だったのです。

だから、彼はまた、それらを求めて彼女の元から去ったのでした。

 

“どうして、そんな生き方が出来るの。私は、あの人無しではやっていけないのに。私が、あの人の心を繋ぎ止める錨のような存在になれたら良かったのに。”

 

水平線を見つめながら、そう思う彼女。

辺りに立ち込める潮の匂いは、より一層強く、愛しい男性を思い出させます。

そろそろ、この場を立ち去らないと、どうにかなってしまいそうです。

 

その時、海鳥の鳴き声がしました。

見上げると、それはたった「一羽」で遥か海上の彼方を目指し、飛行しています。

 

“あの鳥、まるであの人みたい。”

そう思った途端、恋しさがこみ上げ、彼女の目頭は再び熱くなるのでした。

 

以上のように、この歌は、孤独を愛する船乗りの元恋人の男性を忘れることが出来ずに苦悩する、切ない女性の心を歌ったものだと考えられます。

 

元恋人の男性が、どんな人物だったが描かれる2番の歌詞。

なんとなくフィンランドの児童文学作家トーベ・ヤンソンの作品『ムーミン谷』シリーズに出て来るスナフキンのような人物を連想してしまいます。

スナフキンも、自由と孤独と旅を愛することで有名ですからね。

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そして、どういう訳か、この手の男性に弱い女性は、一定数、存在します。

スナフキンも、トーベ・ヤンソンが若い頃に付き合った男性がモデルだと言いますし・・。

こういう男性は、一般の男性と違う一種独特な雰囲気を漂わせているので、女性はきっとそれに惹かれてしまうのでしょう。

 

しかし、人間とは社会性を持った動物です。

だから、完全に孤独な生き方を貫き通せる人は、ほとんどいません。

スナフキンだって旅を終えると必ず、ムーミン谷に帰って来て、ムーミンたちと過ごします。

同様に、この歌に出て来る男性だって、時に寂しくなり、誰かと共に過ごしたくなる日があるからこそ、恋をするのです。

 

ですが、いざその恋が叶い、恋人の女性と過ごしていると、今度はまた無性に孤独が恋しくなって来るのでしょう。

彼は、そんな自分を知っているからこそ、船乗りという仕事を選んだと考えられます。

そうすれば、一般的な幸せには程遠いですが、自分らしい生き方が出来るからです。

一方で、そんな男性を愛してしまった女性たちには、強い苦しみが伴います。

女性たちは何とかして彼の心を繋ぎ止めたい、自由や孤独なんかより自分を愛して欲しいと願いますが、それも男性の眼前に広がった無限の自由に比べれば、無力と化します。

そして去りゆく男性の背中を黙って見送るしかなくなるのです。

 

或る程度、人生経験を踏んだ気丈な女性なら、愛しい男性の生き方を尊重し、そんな男性に惚れた自分さえも受け入れて、笑って見送ることが出来るでしょう。

しかし、この歌の女性は、まだ若く、初めてそういう男性を好きになってしまったので、彼の行動や想いが理解出来ません。

この辛さから解放されるには、彼への想いを断ち切るしか道はないのですが、それがなかなか出来ないので、また切なく悲しいのです。

 

この歌の冒頭には、夜明けの風景が描かれます。

しかし、女性の心の闇が晴れるのはもう少し先の話になるでしょう・・。

 

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まとめ

渡辺真知子「かもめが翔んだ日」の歌詞の意味を考察しました。

自由と孤独を愛して世界中を旅する船乗りの男性。

主人公の女性はその男性に恋をして一時は愛し合いますが、すぐに破局が訪れます。

彼女は男性のことが忘れられず悶々とした日々が続きます。

 

ある朝の夜明け、海で一羽のかもめが彼女の目に入ります。

彼女は別れた男性はかもめと同じく一人で生きていけるのだと理解します。

しかし、彼女は自分はあなたがいないと生きていけないと悲しみがこみ上げてくるのでした・・。

 

そうした内容を渡辺真知子が情感を込めて抜群の歌唱力と豊かな声量で歌い上げます。

歌詞の内容は悲しい感じですが、渡辺真知子の持ち前の明るく力強い感じが伝わってくるのか、聴き終わると元気になる不思議な曲でもあります。

 

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