この記事は、ピンク・レディー「カルメン’77」の歌詞の意味を考察します。
タイトルのとおり1977年に発売されたこの曲は、素晴らしい歌唱とダイナミックな振り付けが魅力の名曲です。
それでは、ピンク・レディー「カルメン’77」の歌詞の意味を読み解いていきましよう。
ピンク・レディー「カルメン’77」はどんな曲
【カルメン’77】
アーティスト:ピンク・レディー
作詞: 阿久悠
作曲:都倉俊一
リリース: 1977年3月10日(VICTOR)
★チャート最高順位
週間1位、1977年度年間7位(オリコン)
「カルメン’77」は1977年3月に発売されたピンク・レディーの3枚目のシングルです。
作詞・作曲はおなじみの阿久悠・都倉俊一のコンビです。
情熱的で勢いのある踊りも子供から大人までも人気で当時、多くの方が振り付けを真似していました。
1977年度のオリコン・シングルチャートでは年間ランキング7位、売上枚数は65.8万枚を記録しました。
ピンク・レディー「カルメン’77」の歌詞の意味を考察
まず、カルメンとは何者なのでしょうか?
歌詞では「あだ名」となっています。
元々スペインではありふれた女性の名前ですが、ここではビゼーのオペラ「カルメン」の登場人物の名前。
このオペラに登場するカルメンの性格は、情熱的で激しく恋に落ち燃え上がるが心変わりしやすいというものです。
これが広まり、一般的にカルメンという女性のイメージとして定着したようです。
「カルメン’77」の歌詞は、主人公の女性がこのオペラ「カルメン」に登場するカルメンのような情熱的で魅力的な女性になり、好きな男性に振り向いて欲しいという内容です。
しかし、この女性はカルメンの様に自由奔放な恋愛をしたい訳ではなさそうです。
それは歌詞の語尾に「です」「ます」を使っているお行儀のよいところからも感じられます。
また、彼女は無邪気であり、純情すぎるとも言われているようです。
さらには色気がありそうで無さそうだとも歌詞には書かれています。
まだまだ、カルメンになるまでには努力が必要なようです。
そのように感じるのは、やはり語尾がですます調で常識的で丁寧な感じがするからなのでしょう。
実は根が真面目で純粋な彼女だからこそ、真面目に「カルメン」となる事を目指しているようにも思えます。
そもそも何故カルメンと言うあだ名になったのか。
それは「ばらの花を口にして踊っている」印象があると書かれています。
ばらの花を口にして踊るというとフラメンコが思い浮かびます。
フラメンコのイメージの赤い服を多く着ていたとか。
カルメンとバラの花が結びつくのは訳があります。
日本で初めてビゼーのオペラでカルメン役を演じたオペラ歌手がバラの花を口にくわえて演出するシーンがありました。
そこからカルメンは、ばらの花を口にして踊るというイメージが定着したようです。
また、無邪気で純情で、色気がありそうで無さそうと言われているという意味の歌詞。
この相手は彼女が恋をしている相手の男性かも知れません。
悪気があって言った訳ではなく、男性にはこの彼女に対しての恋愛感情がまだ無く、単なる友人もしくはクラスメートの一人として見ているのでしょう。
例えば、「カルメンってあだ名なのに色気が無いよな!」などと言われてしまったら。
人知れず彼に恋をしていた彼女は、その一言で「情熱的で色気のあるカルメンのような女性になって振り向かせて見せる!」と決意をしたのだと考えられます。
ここから考えられるのは、純情な女性なのでこの男性のためだけに努力をするという一途なところ。
他の男性を愛してしまうことはなさそうです。
しかし、男性の気を引くためには「危険な女」であることも必要。
あえて他の男性からも注目されることで本命の男性の気を引く作戦のようですね。
そのあたりも真面目さ、純情な性格と少し背伸びをしようとしているところが垣間見れて親しみがわきます。
オペラ「カルメン」のイメージで浸透した情熱的で自由な恋愛をする女性とは正反対の性格の彼女。
しかし、情熱的でセクシーな色気のある女性になる事で男性の気を引きたい。
「これで決まりです。これしか無いのです」とは、少し思い込みも激しいような気もしますが、そんなところも好感が持てます。
果たして努力は報われるのか。
髪型やメイクを変えただけでも印象をガラッと変える事が出来ますね。
そんな情熱的でセクシーな路線を目指している彼女。
歌詞後半では、近頃カルメンって変わったよねと言う噂が聞こえてくるようになった事を喜んでいる彼女ですが、危険な女として見られるのは嬉しい反面、少し心配にもなりそうです。
恋をすると女性はその男性に振り向いてもらおうと努力を惜しみません。
火のように情熱的でウインクしたら皆フラフラになるくらいセクシーになるかもしれない。
彼に対する一途な想いは本当に情熱的で、その点においては本当のカルメンのようだと思いますが、如何でしょうか・・。
まとめ
ピンク・レディー「カルメン’77」の歌詞の意味を考察しました。
歌詞の内容は、主人公の純情な女性が少し背伸びして「カルメン」のような情熱的で魅力的な女性になり、片思いをしている男性をその気にさせたいという気持ちを表したものです。
彼女は根が真面目で、その男性のことに一途です。
ですから決して「カルメン」のように自由奔放な恋愛をしたいようではありません。
果たして彼女は、男性の気持ちを振り向かせることは出来たのでしょうか・・。
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