この記事は、少年隊「君だけに」の歌詞の意味を考察します。
1987年に発売されたこの曲は、ロマンティックな歌詞、バレエダンサーのような踊り、指パッチンのリズムが心に響く素敵な名曲です。
それでは、少年隊「君だけに」の歌詞の意味を読み解いていきましよう。
少年隊「君だけに」はどんな曲
【君だけに】
アーティスト:少年隊
作詞: 康珍化
作曲:筒美京平
リリース: 1987年6月24日(ワーナー・パイオニア)
★チャート最高順位
週間1位、1987年度年間10位(オリコン)
錦織 一清、植草 克秀、東山 紀之の3人からなる男性アイドルグループの少年隊。
「君だけに」は、1987年6月に発売された彼らの6枚目のシングルです。
少年隊が出演した映画『19 ナインティーン』のテーマソングにもなっています。
1987年度のオリコン・シングルチャートでは年間ランキング10位、売上枚数は28.1万枚を記録しました。
少年隊「君だけに」の歌詞の意味を考察
ロマンチックな告白のメッセージを歌ったこの曲は、少年隊ファンではなくても聴く人をうっとりとした気持ちにさせてくれそうです。
「君だけに」「君だけに」と冒頭から始まる歌詞・・。
あなたと出会えたことは私にとって運命でした。
大きく意味を捉えるとこのような歌詞です。
壮大でかつロマンティックです。
この歌は好きな人に愛を捧げるバラードですが、相手の返事をまだ聞いているわけではないという所がポイントになります。
あくまで自分の気持ちを語っている状態、というところが、歌詞の中で「さびしさ」や「悲しみ」、そして「せつなさ」というフレーズをより強調させるものとなっています。
自分は生まれた時から「さびしい」と感じている。
なぜ、寂しいと感じてしまうのか。
それは君にまだ会っていないから。
巡り会うという歌詞が使われていることとロマンティックで壮大な歌詞から、前世から運命の人と会う事を約束していたかのように思っている・・、 と捉えることができます。
それは夜空に星があるように、海には風が吹くように。
君を抱きしめるために自分が生まれてきたのは決まっていることなのだ。と運命であることを強調します。
出会って結ばれることが運命なのだとしたら、まだ出会うことの無い自分は何かが足りない状態であると感じる。
それが「さびしさ」なのでしょう。
生まれた時はこの寂しさの正体が何であったか分からなかったのでしょう。
そして「君」を見つけた時に理解するのです。
あなたに出会うためだったのだ・・、と。
あなたと結ばれたらこの「さびしさ」は無くなるに違いない。
そのくらいあなたを想っている。というのがここまでの歌詞です。
ここまで「さびしさ」の歌詞部分は運命だと思う女性に逢うまでの気持ちでした。
では、後半部分の「悲しさ」と次に出てくる「せつなさ」について考えてみたいと思います。
自分では前世から運命の人だと感じている「君」でしたが、本当に相手は同じように運命の人だと思ってくれているのか。
相手にとっては銀河の中の「星くず」に過ぎないのではないか・・。と思ってしまう「悲しさ」がここに現れているのではないかと思います。
恋をする自分にとって相手は自分の人生に関わる大事な人になります。
しかし、相手にとっては自分はどうなのか。
それでも相手の元へ告白しようと向かう。
そんな情景が浮かびます。
そして「せつなさ」。
ここは歌詞の「さよならの妖精」という箇所から考えてみます。
もしも相手が同じ気持ちで無かったら、この気持ちをどうしたら良いのか分からないやりきれない気持ち・・。
ここから来る「せつなさ」なのだと思われます。
相手に自分の気持ちを伝えていないからこそ感じる気持ちです。
「あなたの事が好きすぎて辛い」、 両思いになれるかどうか告白してみないと分からない。
また、「I need you」と書かれています。
あなたが必要なんだ。
そして、このたった一言が自分の全てである。
「君だけに」この曲の全てもこの一言にあります。
壮大でロマンティックな歌詞、銀河や星の神話のフレーズが出てきますが、恋をしている人の高まる感情そのものです。
告白して自分を受け入れてくれるか。
不安だ、自分は相手が運命の人だと思っている。
あなたのことが必要で、愛している。
このような感情は恋愛をしているほとんどの人が持つものです。
たくさんスケールの大きい事を言っているけれどあなたへの感情はたた、このシンプルな一言なのだ。 と、ここで書かれているのです。
この気持ちはすがるような想いであり、「寂しさ」や「悲しさ」、「せつなさ」もここで強調されるのです。
まとめ
少年隊「君だけに」の歌詞の意味を考察しました。
この曲は、主人公の男性が、君だけに、君だけに、と繰り返し好きな人に愛を捧げる美しいバラードとなっています。
その愛情の奥に潜む「さびしさ」「悲しみ」「せつなさ」もうまく味付けられて表現されています。
そうした主人公の男性の気持ちを少年隊の3人が素晴らしい歌唱とダンスで魅せてくれる名曲です。
ところで話は変わりますが、付き合ってくださいと告白して、許可を求めて恋人になるのは日本やアジア圏の文化のようです。
欧米やヨーロッパではわざわざ恋人になる事に許可を取らないそうです。
「ILoveYou」とは言いますが、付き合ってくださいとは言わないようです。
決めつけるのは正しくはないかもしれませんが、興味深いと思いました・・。
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