この記事は、中森明菜「ミ・アモーレ」の歌詞の意味を考察します。
この曲は1985年に発売され、エキゾチックでミステリアスな曲調と歌詞を中森明菜が歌い上げ、ヒットしました。
それでは、中森明菜「ミ・アモーレ」の歌詞の意味を読み解いていきます。
中森明菜「ミ・アモーレ」はどんな曲
【ミ・アモーレ】
アーティスト:中森明菜
作詞:康珍化
作曲:松岡直也
リリース: 1985年3月8日(ワーナー・パイオニア)
★チャート最高順位
週間1位、1985年度年間2位(オリコン)
「ミ・アモーレ」は1985年3月に中森明菜の11枚目のシングルとして発売されました。
オリコン・シングルチャートでは1985年度年間ランキング2位、売上枚数は63.0万枚を記録しました。
そして、中森明菜はこの曲で1985年大晦日に行われた第27回日本レコード大賞で日本レコード大賞を受賞しています。
中森明菜「ミ・アモーレ」の歌詞の意味を考察
タイトルの「ミ・アモーレ」の語源は、ポルトガル語とイタリアを混ぜたもので「愛する人」や「私の愛する人は」との意味が込められているようです。
歌詞の内容は、情熱的な祭りの雰囲気とそこで見つけた愛が描かれます。
どのように愛を見つけていったのでしょうか。
お祭りやイベントの時は非日常的で気分が高揚しますね。
歌詞の中の主人公の女性も独特な雰囲気にかなり気分が高揚しているようです。
また、異国ということも日常からかけ離れた空間です。
すっかり非現実的な雰囲気に身も心も踊っていることなのでしょう。
歌詞の中に登場する「あなた」。
解釈によっては「あなた」も旅行に一緒に来た男性なのかもしれませんし、現地で一目惚れした男性なのかもしれません。
解釈によっては浮気な一夜の話とも取れるのですが、ここではロマンチックな出会いとして考察していきます。
女性同士でリオのカーニバルを見に来た主人公の女性・・。
彼女は現地で、とある男性に一目惚れします。
それが歌詞の中の「あなた」。
その男性が夜、祭りに参加しているのを見つけふと手を伸ばしますが、周りの熱気と人混みで紛れてしまいます。
せっかく見つけたのに行ってしまった。
さらに彼に夢中になってしまったため、ふと見ると一緒に来ていた友人達が近くに居ません。
どうやらはぐれてしまったようです。
普通なら外国で1人迷子になってしまったら不安になるところですが、女性はこんな出会いはもう無いかもしれない、と感じます。
友人とはぐれたことが、逆に彼を探すチャンスとさえ、思えてしまうのは、この異国の地全体が高揚した雰囲気のせいなのか。
異国とはいえ自分と同じ黒い瞳の色を持つダンサーも居る。
それを見てふと現実に戻るけれども今日のこの場所は非現実的な祭りの世界。
夢の中にいるのか、それとも魔法にかかったか。
彼をそのまま探しに行く事に決めます。
そして、彼を見つけた時、急に夢から覚めたような感覚に・・。
サンバのリズムがこのまま彼の所へ行きなさいと後押しをしているよう。
このまま彼に会ったら一夜を共に過ごしてしまうかもしれない、それで良いのだろうかと迷ったのでしょう。
歌詞には「一千一秒 ときめきを ムダにしないで」と書かれています。
一分一秒では無く、一千一秒。
なぜ長めの時間を書いたのか。
歌詞から想像するに、長い時間も、短い時間も、という意味だと思います。
これは、この一夜を逃したくないという意味が込められているのでしょう。
また、一夜を共に過ごすだけではなく、ずっと一緒に居たい男性を見つけたと、ときめきを感じているとも想像出来ます。
異国の地と、祭りの雰囲気に高揚してはいるけれどもこの恋は本物でありたい・・。
そう願っているのではないか、そのように解釈します。
彼を見つけ、抱きしめます。この愛が本物であって欲しい。
今日はカーニバルだから気分も大胆になっているけれどもこれが覚めたら自分も、彼もこの愛をどう思うだろうか。
しっかりこのまま抱きしめていて欲しい。
明日の朝も2人の心が離れていって居ませんように・・。
ここに来て感じる不安。
キスは愛の着火剤。
どうかこのときめきが、祭りや異国の地に来た高揚感から来るものでありませんように、と彼女は思います。
だからこの不安を解消するように彼を求めます。
ここで話は最初に戻り、「ミ・アモーレ」というタイトルです。
歌詞の終わりの方で繰り返されるこのフレーズは、「Meu amor ・・・」です。
これはポルトガル語のほうの綴りのようですので意味は私の愛する人は…という意味の方が正しくなるのではと思います。
そこで、先程考察した状況から『私の愛する人はここに居た』と考えることができます。
そうなると、この曲が非常にロマンチックに聴こえてくるようですね・・。
まとめ
中森明菜「ミ・アモーレ」の歌詞の意味を考察しました。
主人公の女性が友人との旅先の異国の地で見に行ったリオのカーニバル。
現地で出会って一目惚れした男性を見かけるも、祭りの人混にまぎれて見失ってしまいます。
彼のことが気になり、気がつくと友人ともはぐれてしまった彼女。
友人よりも彼を追うことに決め、一人で彼の元へと向かいます。
彼を見つけて、抱きしめる彼女。
一抹の不安もよぎりますが、彼女は心を決めます。
私の愛する人はここに居た、と。
情熱的で大胆な光景が目に浮かぶような歌詞ですね。
中森明菜が少し抑え気味に少し余裕を持って歌うことで更にスケールが大きく感じられます。
「昭和の歌姫」と言われる彼女ですが、その実力は今でも燦然と輝いています。
【関連記事】
中森明菜「飾りじゃないのよ涙は」の歌詞の意味を考察!井上陽水作詞の魅力
中森明菜「セカンド・ラブ」の歌詞の意味を考察!二度目の恋への想い
日本ぶろぐ村