五輪真弓「恋人よ」の歌詞の意味を考察!雨に壊れたベンチに自分を重ねる | カモシカおやじの趣味ブログ

五輪真弓「恋人よ」の歌詞の意味を考察!雨に壊れたベンチに自分を重ねる

昭和歌謡
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この記事は、五輪真弓「恋人よ」の歌詞の意味を考察します。

日本女性シンガーソングライターの草分けと呼ばれた彼女の1980年に発売された作品です。

今でも日本だけでなく東南アジアでも人気があります。

それでは、五輪真弓「恋人よ」の歌詞の意味を読み解いていきます。

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五輪真弓「恋人よ」はどんな曲

【恋人よ】

アーティスト:五輪真弓

作詞・作曲:五輪真弓

リリース: 1980年8月21日(CBS・ソニー)

★チャート最高順位
週間1位、1981年度年間8位(オリコン)

「恋人よ」は1980年8月に発売された五輪真弓の18枚目のシングルです。

発売されたのは夏ですが歌詞が秋や冬を連想させることもあり、長期間にわたり人気となりました。

1981年度のオリコン・シングルチャートでは年間ランキング8位、売上枚数は70.2万枚のヒットを記録しました。

 

五輪真弓「恋人よ」の歌詞の意味を考察

イントロの重厚で物悲しい始まりと魂を揺さぶられるような五輪真弓の歌声。

Wikipediaによると、この曲は五輪真弓がデビューした当時のプロデューサーが交通事故で亡くなり葬儀に参列した際、プロデューサーの奥様が慟哭する姿を見て思いついた歌詞だそうです。

テーマは「もう二度と会う事の出来ない別れ」ですが、以下に考察します。

 

主人公の女性はもう会うことの出来なくなった彼を思い、悲しんでいます。

きっと、彼との永遠の別れからそれほど経っていない頃なのでしょう。

 

季節はこれから夏へ向かう時期なのに彼女の心には秋風が吹いています。

あまりにも悲しく突然すぎる別れ・・。

 

秋や夕暮れは何処か悲しい気持ちにさせる言葉です。

この後もっと厳しい冬が来る。

 

冒頭に歌われる事で物悲しい雰囲気、悲しい歌であることを印象付けます。

歌詞の中の彼女は、彼の居なくなってしまった人生は、明けない夜、長い冬が続くように感じていると思われます。

 

きっと彼女は彼と一緒に過ごした近くの公園に出かけていて1人思い出にふけっていたのでしょう。

しかし、彼と過ごした幸せな日はもう来ない・・。

 

いつも一緒に居たこの風景を二度と一緒に見ることは無い、と考えていたのでしょう。

 

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唐突に書かれる「雨に壊れたベンチ」は自分の心を表しているのでしょう。

雨で誰も座らず、しかも壊れている。

 

この状態では2人で座って楽しく過ごすことも出来ない。

ぽつんと置かれた修理もされず野ざらしのベンチに泣きすぎて壊れてしまった自分に重ねています。

 

あの幸せな時から一転、今は1人。

このベンチは修理されることも無く置かれるのだろうか。

 

この壊れてしまったベンチには2人で座り、愛を語り合うような出来事は訪れないだろう。

 

自分の心も彼がいなくなって壊れてしまった。

愛を囁いてくれた彼も居ない。

 

癒える日はくるのだろうか、と思っていることでしょう。

 

また、このベンチは、彼と出かけた時に座って、楽しい会話をするお気に入りの場所だったにかもしれません。

 

幸せだった日々が思い出されてしまう・・。

壊れたベンチに腰掛け、そこから動けなくなっているようにも捉えられます。

 

彼がいなくなったその日から彼女は前に進めなくなってしまっているのです。

ベンチに座り動けない彼女の前を色々な人が通り過ぎていきます。

 

歌詞の中では特に走っている人と自分との時の流れの差が強調されているように感じます。

時は動き続けるものだと見せつけるように。

 

しかし、自分でも心のどこかでは分かっているのだと思います。

動き続ける時に流され、自分も彼のことを忘れていくのだろうと。

しかしこの時点では忘れる事が出来ないし忘れたくなかった。

 

この出来事が受け入れられない彼女。

嘘ならどんなにいいか。

 

彼がここに現れてくれるだけでいいのに。

これは嘘だったんだ、その一言だけが聞きたい。と1番のサビの部分では歌われています。

 

象徴的なのが「この別れ話」、死別したとは書かれていません。

あたかも普通に別れたかのような表現。

 

もちろん、この歌自体に彼が亡くなったとは書かれていませんし、この曲が作られた背景が分からなければただの別れの歌なのです。

しかし、知っているとここの歌詞はとても深い意味を感じます。

彼の死を受け入れていない。と読み取れるからです。

 

そして2番のサビ部分になると「さようなら」と受け入れはじめていることが分かります。

季節が変わって彼女の時間も動き出したようです。

 

1番の歌詞では彼が自分の前に現れてくれることを(望み)ましたが、2番では流れ星に例える(願う)形となっています。

 

2人の幸せな時間を流れ星に例える。儚くてすぐ消えてしまうものだった。

消える前に彼との幸せな日々を思い出し、今この瞬間が夢だったら覚めて欲しい。

 

しかし、現実はやはり彼はいないのだ、と思わされる。という事が歌詞から読み取れますね。

 

もしこのように突然大事な人と永遠に別れなければならなくなってしまったら。

やはり同じように自分も時が止まってしまったかのように感じ、周りの人達との時の流れが変わったかのように思えるかもしれません。

 

そこまでの悲しみをメロディと歌詞で表現し、共感させるこの曲は、今聞いても色褪せる事無く聴き続けたいですね。

 

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まとめ

五輪真弓「恋人よ」の歌詞の意味を考察しました。

この曲の歌詞は、主人公の女性がもう二度と会う事の出来ないある男性との別れをテーマにしたものでした。

 

雨に壊れたベンチに自分を例え、彼がいなくなり、自分の心も壊れてしまった。

季節は巡り、時は流れるけれども自分はまだ動けない。

そばにいて欲しいけれども、それは決してかなわない・・。

 

主人公の女性は彼と死別したのか、失恋したのかは分かりませんが、歌詞の内容からはこの別れはどうすることの出来ない絶対的なものであるようです。

そうしたことを分かってはいても完全に受け入れない彼女の想いが、多くの方の心に響くのだと思います。

 

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