八神純子「想い出のスクリーン」の歌詞の意味を考察 | カモシカおやじの趣味ブログ

八神純子「想い出のスクリーン」の歌詞の意味を考察!目を閉じると広がる世界

昭和歌謡
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この記事は、八神純子「想い出のスクリーン」の歌詞の意味を考察します。

1979年に発売された『想い出のスクリーン』は、『みずいろの雨』『パープルタウン』のヒットで知られるシンガーソングライター八神純子の楽曲です。過去の恋を思い浮かべる女性の心情を歌っています。

それでは、八神純子「想い出のスクリーン」の歌詞の意味を読み解いていきましょう。

 

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八神純子「想い出のスクリーン」はどんな曲

【想い出のスクリーン】

アーティスト:八神純子

作詞:三浦徳子

作曲:八神純子

リリース: 1979年2月5日(ディスコメイトレコード)

★チャート最高順位
週間12位、 1979年度年間53位(オリコン)

八神純子の「想い出のスクリーン」は、1979年2月に発売されました。

シングル売上が累計60万枚を超える大ヒットとなった彼女の5枚目のシングル「水色の雨」に続く、6枚目のシングルです。

 

八神純子「想い出のスクリーン」の歌詞の意味を考察

「想い出のスクリーン」とは、何を表しているのでしょうか?

楽曲のタイトルが『思い出』ではなく『想い出』と描き表されています。

過去のエピソードを振り返るという意味に『当時の情景や気持ちをイメージしながら』というようなニュアンスが加わっています。

 

1番の歌詞は、赤く燃える炎の映像から始まります。

真っ赤な炎を背景に、彼女の心に浮かぶのは彼の横顔でした。

それは燃え上がった恋の記憶でしょうか。

赤色は、情熱や興奮、活力などをイメージさせます。

 

彼に対する彼女の思いの温度感が伝わってきます。

また、彼と会うときの高揚した気分、心臓の高鳴る音までも伝わってくるようです。

しかし、そんな彼は今は遠く離れたところにいます。

それが物理的な距離感なのか、精神的な距離感なのかはわかりません。

 

彼女はあの頃のことをまるで映画を観ているかのように思い出します。

「想い出のスクリーン」は、目を閉じるといつも彼女の心の中に広がるのです。

それは時に彼女を切ない気持ちにさせました。

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続く歌詞では、愛していることを言葉にして伝えることができなかった後悔が綴られます。

確かに愛していたのに、愛していると伝えることができぬまま彼女の恋は終わってしまったのです。

当時の彼女はなぜ愛しているという言葉が言えなかったのでしょう?

女性が素直に気持ちを伝えられない理由として、嫌われたり傷ついたりするのが怖いという心理があります。

 

自分に自信がなかったり、プライドが邪魔をするというケースもあるでしょう。

もしかしたら、ふたりは恋人同士ではなかったかもしれません。

例えば、ふたりはもともと友達同士だったのではないでしょうか?

 

友人として築いてきた関係が壊れてしまうのが怖くて、気持ちを伝えることができなかったのかもしれません。

もしくは、彼も好意を持っているのではという期待があり、彼から言ってくれるのを待っていたのかもしれません。

いずれにせよ伝えなかった思いは、相手にとっては無いと同じです。

 

彼の面影は心に浮かんだかと思うと、ふっと消えてしまいます。

今彼女は、彼に愛を伝えることができなかったことを後悔しています。

素直になるのは簡単なことではありません。

でも少しだけ素直になって愛を伝えるから、私のことを見てほしい、そんな気持ちでいます…

 

 

そして2番の歌詞では、蒼く暮れる空の映像が広がります。

青色は、赤色とは対照的に冷たさ、寒さ、不安な気持ちを感じさせます。

悲しい気持ちに落ち込む彼女がそこにいます。

茜色の夕暮れが蒼く見えてしまうほど、彼がいない寂しさが実感として彼女に降りかかっているようです。

 

自分の気持ちを伝えることができないうちに、彼に恋人ができてしまったのでしょうか?

もしくは、彼がどこか遠くへ越すことになってしまったのでしょうか?

離れていく彼に対し、意地を張ってしまったり、気持ちとは裏腹な行動をしてしまったりと、彼女はきっと優しく接することができなかったのでしょう。

悲しい気持ちを悟られたくなくて、つい強がってしまったのかもしれません。

 

そんな彼女の素っ気ない態度が原因で、ふたりの間には溝ができてしまいます。

彼はさよならを直接言わず、手紙にして送りました。

彼女はその手紙を手に取りますが…

それは夢の中の出来事のようでとても現実とは思えませんでした。

 

 

そして今、やはり彼女は彼に愛を伝えることができなかったことを後悔しています。

一方的に自分の気持ちを伝えるだけでなく、彼が自分にとってどんな存在だったのか、感謝とともに伝えたい、そんな気持ちでいます。

男女問わず、気持ちを伝えないまま終わってしまった恋というのは、『あの時こうしていれば』と、ずっと後になっても心に引っかかってしまうものです。

 

人が死の直前に最も多く後悔することは…

『自分に正直な人生を生きればよかった』

『思い切って自分の気持ちを伝えればよかった』

『幸せをあきらめなければよかった』

『友人と連絡を取り続ければよかった』

などであると言われます。

 

自分の気持ちに素直になれなかった後悔は一生残るのです。

彼女は今、一歩踏み出そうとしています。

彼女の「想い出のスクリーン」には、どんな彩りが加わり、どんな物語が続いていくのでしょうか?

 

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まとめ

八神純子「想い出のスクリーン」の歌詞の意味を考察しました。

八神純子と言えば、突き抜けるようなクリスタルボイスとYAMAHAの白いピアノ、そして突然のサンバホイッスルが思い浮かびます。

初めて八神純子を聴いた時、体に電流が走るように感じました。

抜群の歌唱力であるのは言うまでもありませんが、彼女の場合、歌詞に感情を乗せすぎていないのが良いです。

 

本人もインタビューで『ひとつひとつの言葉を説得力を持って歌わなくてもいい。歌詞も含めて、とにかくきれいに歌えばいいと思っていた』と言っています。

この曲では特に「んん~、み・つ・め・て~」のところが気に入っています。

 

当時は少しぽっちゃりで、幼い顔立ちの彼女でしたが、ビジュアルと歌詞のアンバランスさが際立ち、何とも言えない艶っぽさ、色っぽさを感じさせてくれました。

今聴いても素晴らしさは色あせず、改めて良い曲だと思います。

これからも多くの人々の心を魅了していくことでしょう。

 

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