山口百恵「横須賀ストーリー」の歌詞の意味を考察!大人の歌手への転機の曲

昭和歌謡
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この記事は、山口百恵「横須賀ストーリー」の歌詞の意味を考察します。

1976年11月に発売された強烈なインパクトのあるこの曲は、アイドルから大人の女性歌手への転機となった彼女の代表曲のひとつです。

それでは、「横須賀ストーリー」の歌詞の意味を読み解きます。

山口百恵「横須賀ストーリー」はどんな曲

【横須賀ストーリー】

アーティスト:山口百恵

作詞:阿木燿子

作曲:宇崎竜童

リリース: 1976年6月21日(CBSソニー)

★チャート最高順位  週間1位(オリコン)、1976年度年間8位(オリコン)

「横須賀ストーリー」は1976年6月に山口百恵の13枚目のシングルとして発売されました。

発売後人気となり、シングル販売は65.3万枚(オリコン)の大ヒットとなりました。

 

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山口百恵「横須賀ストーリー」の歌詞の意味を考察

三浦半島の中心都市である横須賀市は、ペリー来航の地として有名です。

米国海軍の横須賀基地があることでも知られます。

そんな歴史的な町を舞台に、ひとつの恋模様を歌ったのが、「横須賀ストーリー」です。

トップアイドルとして活躍していた山口百恵が、大人の女性へとイメージを一変させた転機となる曲でもあります。

それでは「横須賀ストーリー」の歌詞を考察していきましょう。

 

「これっきり これっきり もう これっきりですか」

この印象的な冒頭のフレーズで、ふたりの関係性が見えてきます。

元々、約束を交わすような付き合い方ではないふたりです。

次があるのか、ないのか。

彼女に決定権はなく、その先はただ彼の気まぐれによってのみ決まります。

 

彼は住む世界の違う人なのでしょうか?

もしくは家庭を持つ人なのでしょうか?

男女の関係にあっても、ふたりはお互いの人となりを語ることはないのでしょう。

彼の素顔について、結局のところ、彼女はほとんど何も知りません。

 

一緒に歩くときも、ふたりは横に並ぶことはありません。

人の歩調というのは、時に言葉以上に多くの感情を語ります。

一歩後ろを歩く彼女は、元々控えめで、自己主張をあまりしない女性なのでしょう。

それに加え、彼への感情を自制している様子が、彼女の歩調に表れています。

 

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「これっきり これっきり もう これっきりですか」

彼に聞きたいけれど、その思いは心の中に留めています。

はっきりとした答えを聞くのは怖いし、面倒な女にはなりたくない。

そんな気持ちもあって、言葉にすることは躊躇われます。

 

ただ、心の中はとてももどかしく、白黒つけたい気持ちも同時に抱えています。

坂道を駆けのぼった先に、広い海が見えるでしょうか?という自身への問いかけは、そんな複雑な感情をよく表しています。

 

彼にとって彼女は、会話を楽しむような相手ではありません。

彼女が話しかけても、その声は彼の耳には届いていません。

彼女はそれを咎めるでもなく、伝えたかった言葉を熱いミルクティーとともに流し込みます。

胸を灼くような痛みは、諦めや悲しみだけでなく、少しばかりの怒りの感情のせいでもあるでしょう。

この曲を歌った当時、山口百恵は17歳でした。

「熱い珈琲」ではなく、「熱いミルクティー」というのは、大人の恋を歌った世界観の中で、唯一等身大の姿が垣間見えるフレーズです。

このフレーズだけで、彼女が何故自分の思いを彼に伝えることが出来ないのか、うかがい知ることが出来るような気がします。

 

お互いに心を通わせ愛し合うといった、対等な関係でないことを彼女は理解しています。

彼女の方も、彼に対して抱く感情は、愛と言うよりは大人の関係への憧れや、または大人である彼自身への慕情であったかもしれません。

さらに深読みすれば、否応なくそういった関係に身を投じざるを得ない事情というのも感じられます。

 

彼女にとって、普通の恋人同士のように自己主張をしたり、我が儘を言ったりすることは憚られることだったのでしょう。

そんな中で「あなたの心を横切ったなら」という歌詞は、彼女の女性としての芯の強さが垣間見えるような表現です。

それは、いつも自分の一歩先を歩いている彼の歩きを遮るような、意表を突いたアクションです。

もしも、彼のことなど気に留める素振りもなく横切ったなら、いつも自分本位な彼はどう思うでしょうか?

 

そしてその時「汐の香り」はするでしょうか?

彼女にとって汐の香りとは、きっと生活に密着した香りです。

着飾ることも、取り繕うこともなく、ありのままの自分を感じることができるだろうか?という問いかけであるように思います。

 

「これっきり これっきり もう これっきりですか」

余計なことは何も聞かず、呼べば応える聞き分けの良い女。

黙って後ろをついてきて、振り返ればそこに居る都合の良い女。

それでも今日は聞いてみたいのです。

 

次はいつ会えるのでしょうか?

私のことをどう思っているのでしょうか?

どうすれば一人の女として愛してくれるのでしょうか?

そしてその時、自分自身は何を望むのでしょうか?

 

心の中で、何度も彼に問いかけますが、やはり今日も言葉にはなりません。

彼の言うがままに、求めるがままに、身を委ねるだけです。

いつものように。

 

ペリーの来航をきっかけに、長い間鎖国状態であった日本は、一気に開国へと向かいました。

様々な歴史や価値観を受け入れてきた横須賀という町が内包する空気感は、この曲の主人公である女性の運命や業といった気配を感じさせます。

それは哀しくも女の強さを感じる恋物語です。

 

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まとめ

山口百恵「横須賀ストーリー」の歌詞の意味を考察しました。

異国情緒漂う横須賀という町は、山口百恵が小学2年生から中学生でデビューするまでを過ごした町です。

そしてまた、この曲の作詞を担当した阿木燿子も横須賀育ちです。

彼女は横須賀という町について「横浜が明るい港町なのに比べて、横須賀は軍港でもあり、同じ港町なのに、どこか陰がある」と語っています。

 

そんな横須賀特有の空気感は、この曲の持つ世界観にぴったりとはまっています。

アイドル時代から、山口百恵はどこか翳りのあるイメージでしたが、この曲では淑やかでありながら芯の強い女性の心を表現しながら歌っています。

その存在感はやはり唯一無二で、色褪せることはありません。

 

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