あみん「待つわ」の歌詞の意味を考察!歌われた時代背景は? | カモシカおやじの趣味ブログ

あみん「待つわ」の歌詞の意味を考察!歌われた時代背景は?

昭和歌謡
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この記事はあみん「待つわ」の歌詞の意味を時代背景も含めて考察します。

1982年に発売されたこの曲は、青春の香り漂う女子大生デュオによる作品。

青春の切ない恋の物語が多くの人々の心に響き、大ヒットしました。

それでは、あみん「待つわ」の歌詞の意味を考察していきます。

 

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あみん「待つわ」ってどんな曲?

【待つわ】

アーティスト:あみん

作詞・作曲:岡村孝子

リリース:1982年7月21日(PHILIPS RECORDS)

★チャート最高順位
週間1位、1982年度年間3位(オリコン)

「待つわ」は、1982年7月に岡村孝子と加藤晴子の女子大生デュオ“あみん”のデビューシングルです。

2人は同年5月に行われた第23回ヤマハポピュラーソングコンテストにて「待つわ」でグランプリを獲得し、デビューとなりました。

1982年度のオリコン・シングルチャートでは年間ランキング1位、販売枚数は101.8万枚の大ヒット。

 

その後、この楽曲は1998年にはトヨタ自動車の「デュエット」の、2011年秋にはソフトバンクモバイルの『ULTRA Wi-Fi』。

2019年、NTTドコモの「dポイントクラブ」のCMソングに起用され、30年以上も長く人々の心を掴んだ名曲となりました。

 

あみん「待つわ」の歌詞の意味を考察!

当時、女子大生だった岡村孝子と加藤晴子。

同世代の若い女性たちに支持されたこの曲は10代後半~20代の青春の切ない恋の物語。

楽しい恋でも哀しい恋でもなく、お互い気にしつつもなぜか交わることのない想いが綴られています。

 

主人公の彼女の好きな相手はきっと同じ大学(もしくは高校、専門学校)のクラスメイトか?

または、近い同年代の人だったのでしょう。

近くにいるからこそ、気持ちを伝えられない。

 

もし、仲の良いグループであれば、関係を崩さないためにも当たって砕けろ!とはいかない事もあります。

でも周りの友達ですら、なんとなく彼女の気持ちはわかっていたのでしょう。

「あの子なかなかヤルね~!」と友人から陰で言われます。

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ここで言う「かわいい子」とは“ぶりっ子”的な女の子を指しているのではないでしょうか?

見た目がキュートで純粋で健気、自分からアクションしない奥手に見えて、実はチャッカリ上手く世間を渡る可愛い子ぶりっ子。

通称“ぶりっ子”のようなキャラクターだったのかもしれません。

“ぶりっ子”は一時流行語にもなりました。

 

ぶりっ子はあまり好意的ではない、揶揄される表現でした。

この彼女は仲間から、そう見られていたのかもしれません。

彼を好きなのは周知の事実なのに他の誰かと遊んだり、付き合ったり上手くやっていたと。

 

けれど彼女の本心は彼の心が掴めないもどかしさや寂しさを、他の人で紛らわせていたのでしょう。

ヒドイ!のではなく、青春にはこんな経験、誰でも一度はしたのではないでしょうか?

 

タイミングが良くない恋…。

こちらが求めれば相手には彼女がいて、相手がフリーの時にはこちらには彼氏がいる。

2人の運命はいつもニアミス。

このまま交わる運命ではないのかもしれない…と感じています。

 

でも彼女は“あなた”をみつめることを止めることが出来ないのです。

だからこそ、待っていよう!と心に決めます。

次に彼が彼女にふられる日、1人になる日に…

万に一つの可能性で運命の歯車が合うチャンスを待っています。

 

とはいえ、彼の前では「彼女出来たの?良かったじゃん!」

「彼女と喧嘩したの?」などフツーの友達のようにふるまいます。

時には自分の彼氏や気になる人の話までして「え?私?全然、アナタを気にしてなんていませんって!」という態度で接します。

 

だって「貴方のコト好きです…」なんて態度を取って、彼に引かれてしまっては元も子もないではありませんか!

本当の気持ちをハッキリとは言えない、言ったら全てを無くしてしまうのが怖い。

下手をすれば、仲間でいる事も見ている事すら出来なくなってしまいます。

 

「あの子、アイツのコト好きなくせにヤルね」

といった陰口も全く気にしていないふりや彼の前ではハイテンションでアホそうに振る舞うことで自分に嘘をつきますが…。

1人になると、そんな自分に嫌気がさし、ナーバスになります。

 

そして、自分の本当の気持ちを知られたくない反面。

自分がわざとアホそうに無理をしている事を彼だけには気づいて欲しかったのです。

彼にだけは本当の自分を理解して欲しい。

 

「アホそうなのはポーズよ、ポーズ!ホントは私、そんなバカじゃないのよ!だって本当は…」と言えたらどんなに楽か…。

ジレンマを抱え悩んだあげく、彼女が行き付いた最善の策。

心のよりどころが「待つ」というスタンスだったのでしょう。

運命が交わることはないかもしれません。

いいえ、きっとないのでしょう。

彼が振り向いてくれることがないまま今後、2人の運命がそれぞれの方向に離れていくとしても…。

今は彼のそばで、彼を見つめているためには「待つ」しかないのです。

いつか、この気持ちが青春の幻影になったとしても…。

 

青春時代には好きな人や気になる人の前でわざと反対の態度で冷たくしたり、ワザとはしゃぎ過ぎた、という経験は誰にも心当たりがあることでしょう。

それがこの曲に込められた想いでしょう。

20代前後、人生は長くまだ時間はたっぷりあるのです。

 

急がず回り道をしても、自分が思うように進んで構わない。

それが、青春の醍醐味です。

…今、自身の青春を振り返り「超ハズいし!」「何故あんな事したのかな?」「今からでも穴があったら入りたい」と思ってしまうような、記憶というデータから消去したい過去…。

でも、それがあっての今の自分です。

 

今と同じことが起こっても、大人になると状況的にも体力的にも不可能な事は多いものです。

若き日の我武者羅だった、その気持ち、そのバイタリティはずっと忘れないでいたいものです。

青春時代のように一途に想い希望を持ち続ける事が、いつまでも若々しく元気でいられる秘訣ではないでしょうか?

 

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あみん「待つわ」の流行った1982年とは?

 

1982年は、今では普通にあって当たり前のモノが多く登場しました。

「500円硬貨」もその1つ。

それまでは岩倉具視が肖像画の500円紙幣でした。

1967年に百円玉が登場して以来の新硬貨。

様々な自動販売機が普及に対応し、お札より便利な硬貨が登場したのです。

そして、CD(コンパクトディスク)とCDプレイヤーも一般に販売されました。

CDはレコードに代わり音楽を記録するメディアとしてソニーとフィリップスが共同開発しました。

レコードよりもキズかつかず音も鮮明でデータの容量が大きい。

 

そしてレコードよりも劣化が遅くコンパクトで収納にも便利!

この頃から、アナログレコードと同時にCDで音楽が発売になったのです。

レコードはA面B面と表と裏に収録しましたが、CDは片面にすべての情報が入る優れもの!

CDで音楽が発売になってからは「両A面」「マルチA面」などと表記され、B面という、やや二番目感がある表現はなくなりました。

CDは1965年にアメリカで発明され、一般的に販売されるまで17年という月日が経っていました。

今ではすっかりお馴染みとなった銀色の丸い物体(500円硬貨、CD)が2つも生み出された1982年でした。

 

あみんのデビューから活動休止まで

先に書きましたとおり、あみんは1982年5月の第23回「ヤマハ ポピュラーソングコンテスト(ポプコン)」でグランプリとなったデュオです。

当時、ポプコンといえばメジャーデビューを目指すアーティストの卵たちの登竜門。

グランプリとなればレコードデビューが約束されます。

中島みゆき、長渕剛、世良公則など多くの名だたるアーティストがポプコン出身者です。

また多くのレコード会社が注目しているので、グランプリにならずとも、音楽関係者の目に止まる事もありました。

 

後にあみんとなる岡村孝子と加藤晴子は当時、現役女子大生。

岡村はポプコン出場を目標にして楽曲制作をしていました。

岡村の曲を聴いた加藤は「とても、いい曲!」と感動してくれたことから意気投合。

 

岡村が加藤を誘つて「待つわ」でポプコンに出場しました。

そこでまさかの…グランプリ!

そのままデビューとなり、デビュー曲にしてオリコン1位の大ヒット。

 

たった1年間弱で2人はイキナリ超有名アーティストになりました。

ところが…忙しくなるにつれ大学生である2人は学業に専念することは出来なくなります。

岡村は音楽の道に進もうとしていた自分はともかく、巻き込んでしまった形になった加藤に大変申し訳ないと思っていたそうです。

 

加藤自身も大学に進んだ意味を考えていたようでした。

当時、大学進学する女子は今より少なく高校から就職する女子もたくさんいました。

せっかく大学生になったのです、中途半端にはしたくなかったのでしょう。

2人は相談し活動休止を決断しました。

 

あみんの最初の活動期間は1年半程度。

アーティストしては順風満帆に見えた矢先の活動休止は苦渋の決断だったと言えます。

 

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まとめ

あみんの「待つわ」を歌詞の意味を読み解きました。

女の子の青春の切ない恋心とその心の動きが綴られた「待つわ」の歌詞。

時代を問わず、誰もが同じような経験をしたのではないでしょうか?

あみん活動休止後から2年後、1985年に岡村孝子はソロでシンガーソングライターとし再デビューします。

「夢をあきらめないで」など数々の名曲を発表し、2007年、加藤晴子とあみんとして活動を再開。

同年『第58回NHK紅白歌合戦』ではデビュー曲「待つわ」で出場しています。

 

岡村はソロでは一度も「待つわ」を唄ってはいません。

これは加藤あってこその曲という想いが強かったのでしょう。

2人でしか唄えない曲。2人の友情の証といえる名曲です。

 

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