この記事はオラクルカードユーザーが知ると良いタロットカードの基礎知識5つを解説します。
近年、オラクルカードとタロットカードを融合させたカードが出てきています。
そこで、オラクルカードユーザーが知っておくと良いタロットカードの基礎知識5つをまとめました。
これを読めば、あなたもオラクルカードを使う上で役に立つタロットカードの知識を知ることができます。
タロットカードの概要と構成は?
「タロットカード」は78枚1組のカードで、内訳は大アルカナが22枚、小アルカナが56枚です。
この78枚セットの1組を、”デッキ”と呼びます。
基本の絵柄は決まっており、作者によってテイストは異なるものの、大きく絵が変わることはありません。
歴史もかなり古く、学術的な証拠は残っていませんが、一説には古代エジプトや古代ユダヤ時代にまで遡るとも言われています。
現存する最古のタロットは、15世紀半ばにイタリアで制作された「ヴィスコンティ・スフォルツァ」というカードで、当時は占いというより、ゲームのツールとして使われていたようでした。
タロットカードを構成する「大アルカナ」と「小アルカナ」。「アルカナ」は、ラテン語の”アルカーヌム(Arcanum)”の複数形で、「秘密、神秘」という意味を持ちます。
それではこの2つについて、詳しくご紹介していきましょう。
大アルカナカード:22枚
タロットと言われて、多くの方がパッと思いつく絵柄は、おそらく大アルカナの絵柄でしょう。
0~21の番号が振られており、小アルカナに比べて、メッセージ性が強いことが特徴。
プロの占い師でも、大アルカナしか使わない人もいるほど、この22枚で十分、と考える人も多いようです。
また、初心者の人は、この22枚だけで占いを始めてみても良いでしょう。
0. 愚者 / The Fool
1. 魔術師 / The Magician
2. 女教皇 / The High Priestess
3. 女帝 / The Empress
4. 皇帝 / The Emperor
5. 法王 / The Hierophant
6. 恋人 / The Lovers
7. 戦車 / The Chariot
8. 力 / Strength
9. 隠者 / The Hermit
10. 運命の輪 / Wheel of Fortune
11. 正義 / Justice
12. 吊された男 / The Hanged Man
13. 死 / Death
14. 節制 / Temperance
15. 悪魔 / The Devil
16. 塔 / The Tower
17. 星 / The Star
18. 月 / The Moon
19. 太陽 / The Sun
20. 審判 / Judgement
21. 世界 / The World
小アルカナカード:56枚
トランプの起源とも言われている小アルカナカード。
金貨 (Pentacles)、聖杯 (Cups)、棒 (Wands)、 剣 (Swords)の4つのカテゴリーに分かれており、それぞれ1~10までの数字札と4人の人物札の計14種類で構成されています。
4人の人物札は、まさにトランプを彷彿させる、「小姓(Page)・騎士(Knight)・女王(Queen)・王(King)」となっています。また、トランプ同様、「1」は”エース”と呼びます。
タロットカードの逆位置の解釈とは?
タロットカードでは、カードの出た向きによって、意味を変えてメッセージを受け取ります。
占い師(カードの引き手)から見て、正位置(上下が正しい位置)か逆位置(上下逆さま)なのかで判断します。
全体的な傾向として、正位置は、ポジティブ・プラス・陽の意味を表すのに対し、逆位置はネガティブ・マイナス・陰の意味を表すことが多くなっています。
例えば大アルカナの「7:戦車」について、正位置の場合は、力強く前へ前進していくことを示しますが、逆位置の場合は、一時停止や一旦足を止めて周りを見渡すことなどを表します。
しかし中には、「15:悪魔」のように、陰陽の読み方が逆になるカードも存在します。
このカードが正位置の場合は、誘惑に負けてしまったり、危険な道へ進んでしまったりすることを意味します。
逆位置になると、今まで悩んでいたことや足枷になっていたことから解放されることを意味します。
このように、元々のカードの意味に”陰”の要素が強い場合は、正位置がネガティブな意味になり、逆位置がポジティブな意味になることもあります。
実はこの逆位置の解釈というのは、18世紀頃に生まれた、比較的新しい考え方になります。
現在占い師の中でも、正位置だけを採用し、各カードの持つ大きな意味だけに重きを置いてリーディングする人も少なくないようです。
タロットカードの数字の持つ意味は?
タロットカードに書かれた数字。
それは、ただただ枚数を数えるためだけに振られたものではありません。
古代文明においても、数字には特別な力や意味があると信じられてきました。
オラクルカードにも番号が振られているものが多いので、数字の持つ意味を知っておくと、別の角度からメッセージを受け取るのに役立つことでしょう。数字の持つ意味は数秘術とも言われます。
1: 始まり、スタート、ひとつにまとめる、統一
2: 調和、バランス、他者との協力
3: 豊かさ、創造、発展
4: 安定、安心、定着
5: 変化、自己主張、制約からの解放
6: 他者や環境との調和、思いやり、美
7: 向上、望み、分析、自己鍛錬、真の目的の追求
8: 永続、判断力、管理能力、責任
9: 実り、豊穣、指導者
10: 完成、終わりと始まり、結果
11以上の数字については、数字を足して1桁にするという方法があります。例えば「11」であれば、「1+1=2」となり、「2」の意味を持つことになります。
タロットカードのスプレッドの種類は?
タロットカードで印象的なのは、手際よく切られたカードをテーブルにたくさん並べていくシーンではないでしょうか?
このカードを広げることを“スプレッド(展開法)”と呼び、その方法には様々な種類があります。
お好みのスプレッドを採用して問題ありませんが、質問内容によっては、特に向いているスプレッドを使う方が、よりスムーズにメッセージを受け取れることでしょう。
このスプレッドは、オラクルカードを引く上でも有効なので、メジャーなものをいくつかご紹介していきます。
①ワンオラクル(1枚引き)
文字通り、1枚だけカードを引く方法です。
オラクルカードでもよく採用される引き方ですね。
最もシンプルなこの引き方は、初心者の方、Yes or Noで答えられる質問などに最適です。
現在の状況や対策を1枚から読み取る必要があるので、自身のインスピレーションを働かせることも必要になります。
②ツーオラクル / ツーマインド(2枚引き)
カードを2枚引いて答えを得る方法です。
1枚目は質問に対する答えや結果、2枚目はその結果に対する対応策を示します。
また、他者の気持ちを読み取るのにも有効で、1枚目は相手の顕在意識、2枚目は潜在意識を表します。
③ダイヤモンドクロススプレッド(4枚引き)
4枚のカードを使って、ダイヤ型にカードを置いていく引き方です。
目の前にひし形を想像し、頂点にカードを置くイメージです。
相手の気持ちを読むことができるので、恋愛や仕事などにおける人間関係全般の質問に適しています。
左のカードは質問者の気持ちや状況、悩みを表し、反対に右側のカードは、対象の相手の気持ちや状況を表します。
そして下のカードは、現在の2人の状況や課題を、上のカードは今後の2人の未来がどう変化していくのかを表します。
④ヘキサグラムスプレッド(7枚引き)
六角形を描くような6枚のカードと、その中心にもう1枚カードが置かれたスプレッド。
過去、現在、未来の状況や問題に加えて、対応策や相手の気持ち、問題に対する協力者の有無を見ることもできます。
また、質問者の無意識の望みや、ここから学べる事柄についてもメッセージが受け取れるスプレッドですので、仕事や恋愛など、ほぼオールマイティーに対応できるとされています。
⑤ケルト十字スプレッド(10枚引き)
最も伝統的かつメジャーな引き方です。
使用するカードも10枚と数が増えることから、解釈が難しくなるため、上級者向けとされています。
1つの問題を深く分析していきたい時におすすめのスプレッドです。
近い過去から未来という時間の流れを追いながら、現在の問題点やその要因、直近に起こる出来事、無意識下の本音など、質問者の感情の変化まで見ていくことができます。
タロットカードとオラクルカードとの使い方の違いは?
これまでにご説明した通り、タロットカードには使用における基本的なルールがいくつか存在します。
スプレッドは質問の種類や、引き手の好みで選択できますが、決められたスプレッドから選ぶという点から、まったくの自由でカードを引けるわけではありません。
一方でオラクルカードはどうでしょうか?
カードの絵柄や枚数に決まりはなく、作者の裁量に委ねられています。
また、引き方もまったく決まりはなく、何枚引いても、どのように引いても問題ありません。
特にカードの読み方については、タロットカードも引き手によって読み方に差があるのは当然ですが、「ある程度ベースの意味があった中での誤差であり、表現の仕方の違い」という言い方が正しいかもしれません。
その点オラクルカードのメッセージには、無限の受け取り方があります。
同じカードを引いたとしても、その時の状況や感情で、まったく異なるメッセージを受け取ることもあるでしょう。
しかしオラクルカードにおいて、「正しい / 間違っている」という考え方はないのです。
「あなたがそう感じるなら、それがあなたの答えであり、真実である」という大前提があるのが、オラクルカードなのですね。
まとめ
オラクルカードユーザーが知るべきタロットの基礎知識5つということで、①タロットカードの概要と構成、②カードの逆位置の解釈、③カードの数字の持つ意味、④カードのスプレッドの種類、⑤オラクルカードとの使い方の違い、を解説しました。
最近ではタロットカードの要素を組み込んだオラクルカードが、数多く見受けられるようになりました。
タロット特有の要素を取り入れることで、メッセージがより明確になり、比較的初心者でもカードが使いやすくなることが、この融合が増えている理由の一つではないかと感じます。
また、スプレッドの方法については、すぐにオラクルカードでも使えるルールなので、今まで自己流で引いてこられた方も、一度試されてみてはいかがでしょうか?
タロットカードの意味を知ることで、今後オラクルカードの読み方にも、何か新しい視点が生まれることもあるかもしれません。
これからオラクルカードを手にされる方などに多少なりともご参考になれば幸いです。
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