この記事は、近藤真彦「ふられてBANZAI」の歌詞の意味を考察します。
「ふられてBANZAI」は、覚えやすいフレーズとリズムが取りやすい曲で、カラオケで歌われるのを耳にします。
それでは、近藤真彦「ふられてBANZAI」の歌詞の意味を読み解いていきましょう。
近藤真彦「ふられてBANZAI」はどんな曲
【ふられてBANZAI】
アーティスト:近藤真彦
作詞:松本隆
作曲:筒美京平
リリース: 1982年3月31日(RCA / RVC)
★チャート最高順位
週間1位、1982年度年間10位(オリコン)
「ふられてBANZAI」は1982年3月に近藤真彦の6枚目のシングルとして発売されました。
オリコンのシングルチャートでは1982年度の年間ランキングで2位と、売上枚数は52.9万枚を記録するヒットとなりました。
近藤真彦「ふられてBANZAI」の歌詞の意味を考察
ちょいワルの近藤真彦は女性だけでなく、男性からも人気のアイドルです。
そんな彼が歌うこの曲、なぜ「ふられてBANZAI」と言うタイトルなのでしょうか。
そんなタイトルを含め、歌詞を考察してみたいと思います。
「海が泣く」「風が吠える」
風も海も機嫌を悪くするほど男性は彼女を傷つけたようです。
1番は彼女の心の表現です。
ちょっと半端で、軟派な俺。軟派とは女性と交際したり、服装に気を使ったりするのを好む男性の事です。
また、街中で女性に声をかけるのもナンパと言います。
そんな軟派な男性が女性を泣かせてしまった。きっと彼の軽いところに傷付いたのかも知れませんね。
別れ話を彼女がしてきたのでしょうか。
俺はそれを止めない。もう何も言わないでくれ。
そんなこと言うなんて、俺の前から居なくなってくれていい。
こんな事を言っていますが、きっと彼は後悔をしています。
本当は別れたくないし、好きなのは男性の方だったのでしょう。
「まずいぜホント」
これは男性の本心では取り返しがつかない事をしてしまった、と思っているはずの言葉です。
でも軟派な彼は「まずいぜ?ホント俺を振るなんてさ」という表現で歌います。
彼女は純粋な目で泣きながら別れを告げます「サ・ヨ・ナ・ラ」
聞きたくない言葉は、スローモーションのように感じたのでしょうか。
サビは「BANZAI」か続きますが、イカしたお前に「お手あげ」しました。
BANZAIとは喜びの表現では無く、おいおい、まじかよ…と、どうしようもなくなってしまったこの状況、行き詰まってしまった事を表しています。
軽そうにおいおいまじかよ…、とお手上げした男性ですが、どうしようもなくなってしまった事、行き詰まってしまったことをお手上げ状態という訳ですね。
2番は自分の心の表現として「雲が流れる」「嵐を呼んでやる」
1番とは違い、自分の心の中の表現になっています。
「波に打たれ口付けした」
泣いている彼女に別れを告げられながらも、気取って口付けして別れた最後までカッコイイ軟派な俺を演じて別れてやるぜと言う感じでしょうか。
しかし、自分も別れたかった訳では無いので傷付いているのです。
自分の方がもっと彼女の事が好きだったから。
サヨナラと言われた心は本当は「ボロボロ」です。
ここの表現では「俺には俺の傷口がある」「痛みをこらえ愛して…」とあります。
彼女は彼よりもっと好きな人が出来たので別れて欲しい、と言ったかもしれません。
本当に好きだったのにこんな事になってしまって魂が燃え尽きたと感じるほどです。
本気で別れたい気持ちが伝わって来てしまったので男性の方ももう何も言うことが出来ません。
これ以上、自分のみっともない姿を見せたくないし、別れを決意します。
「負けたよ…」
この恋に後悔はないし、綺麗にサヨナラするぜ!と歌っていますが、「チェッ」と4回も舌打ちの言葉が出てきているので思った通りにならなかった後悔が伝わってきます。
変にカッコつけてしまった自分にも後悔していた事でしょう。
1番で、ちょっと半端で軟派な俺、とありました。
この半端な所が彼女と別れる事になってしまったのかと思えてしまいます。
素直になれず真面目に彼女と向き合えなかった、そんな感じです。
このように、「ふられてBANZAI」とは一見、軟派な男性が俺を振るなんてマジ?と言うような「お手上げ」表現にも見えます。
しかし、歌詞をよく読み解くと実は男性の方が女性を好きで軟派を演じてしまったせいで彼女と行き詰まってしまったお手上げ状態の彼が見えてしまう様な気がしませんか?
漢字の万歳でもなく、ローマ字表記なのはそのお手上げ状態を隠すためのもの、と考えると10代20代の素直になれなかった男性の恋の歌として聞くことが出来ます。
ちょっとカッコつけて素直になれなかったこの時代、男性も女性もこのような苦い経験があった事と思います。
まとめ
近藤真彦「ふられてBANZAI」の歌詞の意味を考察しました。
この曲が発売されてから多くの年月が過ぎ去りました。
近藤真彦も渋みや風格も加わり、ますます魅力が増してきました。
ファンである私たちも年齢が経った今、改めて聞き直したい曲です。
YouTubeなどでは近藤真彦が歳を重ねてから歌うこの曲も見ることが出来ます。
当時の若い歌声ともまた違う味のある1曲となっていますのでこの機会に改めて聴いてみられてはいかがでしょうか。
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