ゴダイゴ「ガンダーラ」の歌詞の意味を考察!西遊記の主題歌とは? | カモシカおやじの趣味ブログ

ゴダイゴ「ガンダーラ」の歌詞の意味を考察!西遊記の主題歌とは?

昭和歌謡

この記事はゴダイゴ「ガンダーラ」の歌詞の意味を考察します。

この曲は往年のTVドラマ「西遊記」(1978年)の主題歌として有名です。

曲の中でユートピアとして歌われる愛の国ガンダーラ。

それではゴダイゴ「ガンダーラ」の歌詞の意味を歌われた時代と共に読み解きます。

 

ゴダイゴ「ガンダーラ」、西遊記の主題歌とは?

【ガンダーラ】

アーティスト:ゴダイゴ

作詞:奈良橋陽子
(日本語詞:山上路夫)

作曲:タケカワユキヒデ

リリース:1978年10月1日(日本コロムビア)

★チャート最高順位
週間2位、1979年度年間6位(オリコン)

「ガンダーラ」は1978年のTVドラマ『西遊記』のエンディングテーマのために制作されました。

ゴダイゴは1975年に結成されたミッキー吉野、タケカワユキヒデ他からなる往年のロックグループです。

ゴダイゴは当初、歌詞は英語のものがほとんどでしたが、さしたるヒット曲に恵まれず、解散を覚悟で日本語の歌詞に初挑戦したそうです。

 

TVドラマ『西遊記』では、「ガンダーラ」がエンディングに使われ、人気となりました。

その結果、この曲は1979年度のオリコン・シングルチャートでは年間ランキング6位、販売枚数は82.0万枚を記録しました。

 

ゴダイゴ「ガンダーラ」の歌詞の意味を考察!

ガンダーラとは、紀元前6世紀~紀元後11世紀頃まで現在のパキスタン北西部にあったという古代王国です。

三蔵法師が目指す天竺へはこのガンダーラを通らねばなりません。

 

西遊記はフィクションですが、三蔵法師は唐の時代(7~10世紀)の実在の人物とされています。

実際の三蔵法師もガンダーラからインドへ行ったと推測されます。

ガンダーラは西洋とアジアの文化の合流点、食や生活はもちろん、ガンダーラ美術という独特の文化を生み出しました。

 

西遊記は16世紀前後の中国の明の時代の作品ですので既にガンダーラは衰退していたと思われます。

物語の背景となっている時代には自由で活気ある華やかな文化の豊かな王国だったのでしょう。

 

三蔵一行はあくまでも天竺に有難い経典を授かりに行ったので、ガンダーラに慰安旅行に行ったのではありません。

この「ガンダーラ」の曲は西遊記のイメージに合わせ作詞されたので、まず目指すべきは“ガンダーラ”、旅の途中の重要拠点です。

では、それを踏まえて「ガンダーラ」の歌詞を読んでみましょう。

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自由と愛に満ちあふれた憧れの国ガンダーラ。

どんな夢でも叶う豊かで美しい理想郷、誰もが行きたがります。

けれども、当時は自分の足で険しい山、広い草原、乾いた砂漠を乗り越え、旅をしなくてはなりません。

自然の驚異や人的災害もあり、危険にさらされ途中で挫折する者、命を失う者も多く、目的地には簡単に辿り着けません。

 

だからこそ、人々は憧れや夢を増幅し過大評価した“ガンダーラ”に“ユートピア”(理想郷)を重ねていたのでしょう。

明確な地図もなく、三蔵が菩薩から聞いた方向と人づてに「そこはインドにあるらしいよ」と“らしい”情報を集め歩き続けます。

どこにあるの?どうしたら行けるの?誰か教えて!

 

「らしい、ってマジか?!」

旅の途中で果てしなく広がる大平原や星空を見ながら思ったことでしょう。

噂の“らしい”に完全に振り回されてる感がまんさい、この時代の旅はそれが定番です。

 

三蔵一行はガンダーラへさえたどり着けば、天竺はすぐそこ、少なくとも道筋は掴めるはずです。

苦しい旅の終わりを確認出来るという訳です。

…けれど、行けども行けども天竺はおろかガンダーラですら見つかりません。

道に迷う事や、病気やケガ、妨害にあって、もう…心は折れそう。

 

しかも西遊記では奇妙な妖怪や悪人と対峙しながらの旅、お供の猿と豚と河童の三匹の妖怪も勝手気ままなトラブルメーカー?

さらにリーダーの三蔵自身も超お人好しのテンネンさんです。

どこに行っても必ず誰かが何かやらかします。

 

ビックリ箱が4つ束になって歩いているようなもの、トラブルが手ぐすねを引いて待ち構えています。

休んでる暇もありません。そりゃ~、心も折れそうになりますって。

そもそも、ガンダーラを目指し旅立った人の話は聞きますが、帰って来た人、見て来た人と遭遇する事はほとんどありません。

 

では、誰がそのユートピア情報を発信したのでしょう?

まさかガセネタ…やはり「マボロシ~!�」なのでしょうか?

 

「ホントはないんじゃないの?」と疑念も芽生えます。

でも、そこに行けば“生きる苦しみ”も消えると言うではありませんか!

今までの辛い事、哀しい事、怒り、苦しみが全て消えるなら…ひとすじの望みにかけます。

 

三蔵はひたすら仏の導きを信じ進みます。

まったく協調性のない身勝手な三匹の妖怪も、旅を続けるうちに身体も心も鍛えられ、いつしか上下関係を超え“信頼し合える仲間”となっていきます。

たとえ“愛の国ガンダーラ”がマボロシ~!だったとしても…。

彼らはこの旅で大切なものを手に入れた…口では言わずとも三蔵一行は気づいたはず。

 

この苦行の旅は、他者を思いやり、他者と向き合い、誰も1人では生きて行けない事を知る、心を磨くチャンスを与えてくれたのでしょう。

いつの世でも誰でも忘れてはならない心の鍛錬、それが幻の理想郷“ガンダーラ”への旅路だったのかもしれません…。

 

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ゴダイゴ「ガンダーラ」の流行った1978年とは?

「ガンダーラ」が発売となった1978年(昭和53年)は、TVの最盛期です。

歌謡界ではピンクレディーが大ブレイク。

ニューミュージックが注目を集め始め、様々なヒット曲が生まれ、伝説の歌番組「ザ・ベストテン」も登場します。

 

また、この頃はアニメブーム真っただ中。

「一休さん」「科学忍者隊ガッチャマン」、多くのロボットアニメや「宇宙戦艦ヤマト」「銀河鉄道999」など松本零士のSF作品。

宮崎駿の監督デビュー作品「未来少年コナン」などアニメが大人たちにも一目置かれ、“声優”も裏方から表舞台で活躍します。

 

この頃のTVアニメの多くは後に“続編”“連作”や“映画”“サイドスト―リー”が次々と制作され…。

初期の作品に夢中になった子ども達は次回作と共に成長していきました。

そしてアニメソングをオーケストラやアーティストがテーマ曲を唄い、アニメのための楽曲を作りをするようになったのもこの頃からです。

現在、アニメ業界で活躍する監督や脚本家など製作スタッフの多くは、この時代のアニメ作品に強い影響を受けています。

 

その後、ゴダイゴも大ヒットアニメ映画「劇場版 銀河鉄道999」のテーマでまたもや曲が大ヒット!アニメ音楽の世界も新時代を迎えます。

 

西遊記に登場する三蔵法師とは?

「西遊記」は架空の物語ですが、三蔵法師(玄奘:げんじょう)は実在の人物がモデルです。

三蔵は602年生まれ664年没、玄奘は戒名で俗名は陳褘(チンイ)。

結構良いお家柄のボンボンだったようで幼い頃から立派な教育を受けていました。

唐の時代、インドの天竺にある「ナーランダ大僧院」で仏教を学び、中国に戻りサンスクリット語で書かれた仏教経典を中国語に翻訳し、世に広めたバイリンガルな僧侶です。

 

この経典が日本の仏教にも大きな影響を与えました。

日本で唱えられる「般若心経」をはじめとするお経の多くは三蔵の翻訳モノです。

 

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まとめ

ゴダイゴの「ガンダーラ」の歌詞の意味を考察し、歌われた時代などもまとめてみました。

TVドラマ『西遊記』の主題歌として大ヒットした「ガンダーラ」。

ゴダイゴは、それまでの英語の歌詞から初めての日本語歌詞に挑戦した「ガンダーラ」で大当たり!

 

その後は「銀河鉄道999」や「ビューティフルネーム」と日本語の楽曲も目立ちます。

他にも映画、CM、アニメ、楽曲提供などを担当。

日本の音楽業界に多大な影響を与えたグループとなりました。

 

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