工藤静香「嵐の素顔」の歌詞の意味を考察!偽りの自分への決別

昭和歌謡
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この記事は、工藤静香「嵐の素顔」の歌詞の意味を考察します。

『おニャン子クラブ』『うしろ髪ひかれ隊』などのグループを経てソロデビューを果たした工藤静香。優れた歌唱力と振り付けで多くのヒット曲を生み出しました。

それでは、工藤静香「嵐の素顔」の歌詞の意味を読み解きましょう。

工藤静香「嵐の素顔」はどんな曲

【嵐の素顔】

アーティスト:工藤静香

作詞:三浦徳子

作曲:後藤次利

リリース: 1989年5月3日(ポニーキャニオン)

★チャート最高順位
週間1位、1989年度年間8位(オリコン)

「嵐の素顔」は、1989年5月に発売された工藤静香の7枚目のシングルです。

この曲の振り付けの独特の腕の動きも話題になりました。

発売後、すぐに人気に火がついて、「嵐の素顔」は1989年度のオリコンのシングルチャートでは年間第8位、販売枚数は52.4万枚のヒットとなりました。

 

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工藤静香「嵐の素顔」の歌詞の意味を考察

「嵐を起こして すべてを壊すの」という印象的なサビのフレーズから始まる工藤静香の「嵐の素顔」。

曲の始まりのその歌詞は、高らかな宣言のようでもあります。

でも、ここで疑問が一つ。

「嵐を起こして」まで、この歌の主人公の女性が壊したいと思う「すべて」とは何なのでしょうか。

 

まず、冒頭の歌詞の後、主人公の恋人である男性からの一方的な別れの言葉。

その言い様のなんとまあ、ひどいこと!

彼女を気遣っているように見えても、それは非常に薄っぺらく、思いやりの欠片もありません。

そんな男性と付き合う上で彼女は、「強い女 気取る くせが」つき、「少し背伸び」せざるを得ませんでした。

 

そこまでしないと付き合えない男性とは一体どんな男性でしょう。

人によって答えは違うので一概には言えませんが、先ほどの軽いセリフと併せて考えると、おそらく彼は女性にだらしない人なのだと思います。

しかし、彼はルックスもいいので、女性に困ることもありません。

あのセリフもそんな自分を彼女に無意識に投影していて出た言葉なのかもしれません。

 

しかし、彼女はそんな彼でも本気で愛していました。

何とかして彼に群がる女性たちの中の一番の存在でいたいと考えた彼女。

彼の度重なる浮気にも目をつむるようになり、クールで器量の大きい女性でいようとしたのだと思います。

 

そこまで無理して彼のそばにいたかったのに、結局、彼に捨てられてしまい、彼女はショックで混乱します。

“じゃあ、一体、私はどうすれば良かったのよ!”

悲しみ、寂しさ、自分を偽り続けた心の疲労などあらゆる負の感情に飲まれ、彼女は深い絶望感に襲われます。

そんな彼女の心を表している言葉が「空が落ちればいいの」です。

 

二番では、彼女の寂しさが特に強調されて描かれます。

失意の中、ふらふらと夜の街をさまよい歩き、海の近くまでやってきた彼女。

上空を見ると低空でジェット機が飛び、その大きさと自分のちっぽけさを比較して、彼女の心は孤独の限界値を越えます。

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彼女はそれをぶつけるかの如く、海に向かい、或いは空に向かって叫び声を上げます。

(「心細さを集めて (中略)ほおり投げた」は、あくまで心のイメージ表現の言葉です。)

そして、孤独の限界値を越え、彼女の絶望感はますます深くなり、遂には「明日などいらないわ」という言葉まで出てきました。

 

人はあまりに深い絶望を感じると、時に死を考えます。

しかし、彼女はどんなに深い絶望のどん底にあっても、生きることを諦めません。

「明日などいらないわ」と言ったけれど、それでも明日はやって来ます。

 

絶望の心の嵐の中にあっても、彼女はその苦しみから這い上がり、これから先の未来を生きる上でどうしたらいいのか無意識のうちに模索し始めます。

それが描かれるのが最後の四行の歌詞「嵐を起こして すべてを壊すの 嵐を起こして 素顔を見せるわ」です。

 

ここで注目すべきは「すべて」と「素顔」が正反対の関係にあることです。

このことから彼女の壊したいものが何なのか解ります。

 

彼女の壊したいもの、それはズバリ偽りの自分です。

女ったらしの彼と付き合い続けるために、いつの間にか装うようになったクールで気丈な女性の仮面を外して壊し、本来の、それほど強くない、ありのままの自分に戻ることを彼女は宣言するのです。

 

一方で、偽りの自分を演じてまで付き合わざるを得なかった彼との恋の記憶まるごとをも彼女は壊したいと願っているのかもしれません。

けれど、それは辛く苦しいことです。

それを壊すというのは今までの彼女自身を否定することだからです。

 

絶望に沈んだままでも苦しいし、今までの自分を否定するのも辛いですが、この二つの行為を天秤にかけて、彼女は後者を選んだのです。

ここに彼女の強い生命力を感じます。

そして、それこそがこの歌の最大の魅力だと思うのです。

 

自分ではまだ気づいていませんが、無理をした恋愛がもたらした今回の辛い失恋経験により、彼女は精神的に強くなりました。

それもその強さは、浮気者の男を受け入れる女としての強さではなく、もっと大きなスケールでの人間としての精神の強さです。

今後の彼女の人生を考えると、この類の強さを手に入れられたことは素晴らしいことです。

 

この変化は、言い換えると「素顔」が変わったと言えるかもしれません。

彼女は、自分の「素顔」は、「強い女」ではないと思っています。

でも、彼女が元々の強くない「素顔」を偽ってまで頑張って恋をし、結果振られて深い絶望感を味わうも、その過程で彼女は本物の強さを手にしました。

そして、それが新しい彼女の「素顔」に加わったのです。

つまり、この「嵐の素顔」という一曲の中で彼女の「素顔」が微妙に変化し成長しているのです。

そう考えると、この歌がいかに興味深い一曲か感じ取ることが出来るでしょう。

 

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まとめ

工藤静香「嵐の素顔」の歌詞の意味を考察しました。

好きだった彼氏に振られて失意のどん底に落とされた主人公の女性。

その状態からこれまでの偽りの自分を捨ててありのままの自分に戻る決意をします。

それは見せかけの強い女ではなく、弱さをも認めるありのままの自分でいること。

主人公は元彼に決別するとともにこれまでの偽りの自分にも決別して新たな道を歩みだします。

この曲を聴いていると主人公の気持ちに共感してなんだか元気づけられるようです・・。

 

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