この記事は、松田聖子「Rock’n Rouge」の歌詞の意味を考察します。
1984年に化粧品CMのタイアップ曲として生まれたこの曲は、春らしいテンポの良いリズムに合わせた松田聖子の歌唱で人気となりました。
それでは、松田聖子「Rock’n Rouge」の歌詞の意味を読み解きましょう。
松田聖子「Rock’n Rouge」はどんな曲
【Rock’n Rouge】
アーティスト:松田聖子
作詞:松本隆
作曲:呉田軽穂
リリース: 1984年2月1日( CBS・ソニー)
★チャート最高順位
週間1位、1984年2月度月間1位、1984年度年間3位(オリコン)
「Rock’n Rouge」は1984年2月に発売された松田聖子の16枚目のシングル。
カネボウの口紅のCMのタイアップとして生まれました。
作曲の呉田軽穂はユーミンのペンネームで女優のグレタ・ガルボから来ています。
松任谷由実の名前ではなく、作曲家としてのペンネームなのです。
歌詞はpure pure lipsと言うフレーズをサビに入れる事をルールとして作られていて難航したものだそうです。
しかし、発売後すぐに人気となり、1984年のオリコンのシングル年間ランキングでは3位、売上は 67.3万枚を記録するヒットとなりました。
松田聖子「Rock’n Rouge」の歌詞の意味を考察
歌詞の場面は付き合う前の海デート。
春から夏へ向かうような情景が松田聖子の伸びのある歌声と共に浮かぶ内容となっています。
そんな歌詞をCMのタイアップとしても含めて考察してみたいと思います。
80年代は好景気な事もあり、男性はスポーツカーに憧れて車でデートに出かけるのがモテるためのポイントだったようです。
そんなスポーツカーで髪にグリースを着けて気合い入ってるのは分かるんだけどあなたにはちょっと似合ってないかも(笑)、みたいな雰囲気です。
このスポーツカーも自分で買ったのか、家の車なのかも気になりますね。
誰かから借りたのかも、と思ってしまうくらいです。
何回目のお誘いなのか分かりませんが海デートに誘うのは彼が距離をグッと縮めたいのが彼女にはお見通しのようです。
彼女の方はそれでも海デートに来るのできっとまんざらではないのだと思います。
女友達が沢山いて俺、モテるんだよねと話すけどでも実際はアドレス登録しているのは私だけなんでしょ知ってるんだから。
そんな歌詞を「1ダース」や「100万ドル」と言う書き方をして大袈裟に表すところが素敵な表現だと思いますよね。
そんなに大袈裟にカッコつけてる彼に、100万ドル掛けてもいいくらい私しかアドレスを登録して無いはずだから・・。
海デートだし、今日告白してくれるんだよね?と彼女の方は大きく期待しているんだと思います。
彼女が告白してくれるのを待っているのにもう海デートに来てくれたから告白する前に「カノジョ」にした気分で腕を回してくる。
馴れ馴れしくて軽くつねったら少し落ち込んでしまう彼なんですが、ここにも男女の恋愛の駆け引きが見えますね。
彼女は告白してからじゃないと嫌よ!みたいな感じです。
サビの部分は化粧品のタイアップもあり少し抽象的になっています。
リップのCMなのでKissなど唇を連想させるフレーズを入れています。
商品はバイオ口紅と言う植物性色素配合のリップなのでピュアと言う表現も植物性配合からのキーワードだと思います。
カネボウのバイオテクノロジーの進化とまた、リップのブランドのレディ80も80年代を生きる女性を応援すると言うコンセプトもあり、リップも爆発的なヒットをしたようです。
Kissしたい唇でしょ?そんな素敵なリップをしてきたのよ。
あなたと付き合うのは「YES」、Kissしちゃうような雰囲気だけど嫌。
嫌よ嫌よも好きのうち。なのですが、「待っててPLEASE」告白してからにして欲しい。
私もちゃんとあなたのこと、好きって言うから。あなたから言ってね。
「I WILL FALL IN LOVE」なので告白されるまでは恋に落ちない。
そんな女性の駆け引きの気持ちが伝わってくるサビです。
2番では防波堤を歩き、ジョークで笑わせ場を紛らわせている様子が書かれています。
黙り込んだら雰囲気が盛り上がって告白タイムになるともう既に分かっているのですが、彼がなかなか勇気が出なくてつい話を逸らしてしまうのですね。
そんな彼もついに君が好きと告白するのですが上手く声にならない。
あんなにカッコつけてたのにいざと言う時に失敗するそんな彼ですが、彼女の答えは「YES」で決まっているのでカッコよく囁くように告白してほしい。
もう1回ちゃんと告白して、そんな場面です。
さて、彼女の返事なのですがサビの部分、横断歩道を渡り白いストライプの上を歩きながら返事を少し焦らします。
横断歩道を渡りきってあの信号が変わったら「YES」と言うから少し待っててね。とちょっと意地悪をしているようです。
女性の方が少し有利な駆け引きでしたね。
まとめ
松田聖子「Rock’n Rouge」の歌詞の意味を考察しました。
若い二人の付き合う前の海デートは前半は男性が優位に進めるかと思いきや、肝心なところでビビッてしまい、主導権は女性への方へと渡ってしまったようです・・。
また、「Rock’n Rouge」は、CMとタイアップした1曲でしたが、カネボウのリップのコンセプト80年代を応援するブランドに合わせた歌詞を作るのは確かに難しいものと思います。
出来上がったpure pure lipsと言うフレーズを入れた15秒間のCMを改めて動画サイトで視聴してみました。
今から振り返ると古き良き時代のCMと感じました。
若い女性が春色の恋にときめく一瞬を表現しているようで見ている方も心が明るくウキウキとしてきました。
ご興味のある方は同じように視聴されてみてははいかがでしょうか・・。
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