この記事はフェイジョアの育て方、鉢植え・地植え、剪定方法や肥料を紹介します。
フェイジョアはトロピカルな雰囲気で、エキゾチックな美しい花、甘く香りの良い果実など魅力的です。
あなたもフェイジョアの育て方、鉢植え・地植え、剪定方法や肥料を知り、育ててみませんか。
あなたもこれを読めば、フェイジョアの育て方が分かり、家庭で果樹を育て自然とふれあう楽しみ、珍しい果実を食する楽しみなどにお気づきいただけることでしょう。
フェイジョアの基本情報・主な品種は?
まずは基本情報を見てみましょう。
基本情報
園芸分類 | 果樹 (フトモモ科) |
形態・樹高 | 低木 ・ 2.5~3m |
結実まで | 庭植え 4~5年 、鉢植え 3~4年 |
栽培適地 | 関東地方南部以西の太平洋岸 |
耐寒性 | ふつう |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | 弱い |
受粉樹 | 必要 |
特性・難易度 | 常緑性・栽培は普通レベルで中級者向け |
フェィジョアは自分の花粉では結実しない品種が多いのでに2品種揃えた方が良いでしょう。
アポロ、クーリッジなど1本でも結実する品種もあります。
主な品種の特徴は以下のとおりです。
品種名 | 樹勢 | 成熟期 | 特徴 |
ジェミニ |
中 | 10月中旬~下旬 | 早生種。中果。1本でも実をつけるが、アポロ、クーリッジなどの受粉樹を一緒に植えると大きな果実になる。 |
アポロ | 中 | 10月中旬~11月中旬 | 中生種。やや大果。自家結実性が高く、1本でも実をつける。味は最上級で香りも良い。 |
トライアンフ | 中 | 11月下旬~12月上旬 | 晩生種。中果。1本では実をつけないので受粉樹が必要。香りがよく大きな実をつける。 |
クーリッジ | 中 | 11月下旬~12月上旬 | 晩生種。中果。自家結実性があり、1本で結実する。花粉が多く受粉樹に向いている。 |
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フェイジョアは、南米が原産の果樹ですが、比較的寒さに強く、柑橘類が栽培できる地域なら栽培することができます。
日本には1980年代にキゥイフルーツと一緒にニュージーランドから日本に入ってきました。
フェイジョアの果実はパイナップルとバナナを合わせたような味です。
フェイジョアの果実は一般的には店舗で販売されることは少なく、家庭栽培を行っている方はその独自の味覚を味わうことができます。
フェイジョアにはカリウム、食物繊維、ビタミンCなどの健康に良い栄養成分が多く含まれています。
カリウムは高血圧の予防・改善、食物繊維は腸内環境を整えて便秘などの改善、ビタミンCは風邪の予防、美肌効果などがあります。
また、最近では家のシンボルツリーとしてもフェイジョアを育てる方も増えています。
フェイジョアの葉は表が緑色、裏が白っぽい色をしており、独自の美しさがあるため、ガーデニングでも人気があります。
フェイジョアの栽培カレンダー
年間の栽培カレンダーです。
フェイジョアの植え付け(地植え、鉢植え)は?
地植え 3~4月上旬
3~4月上旬が植え付け時期です。
日当たりが良く、また水はけのが良い場所を選んで植え付けます。
直径40cm×深さ40cmほどの植え穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土、油かすなどを混ぜて埋め戻します。
土をかぶせて地面よりも多少高い位置(20~30cm)に植え付けます。
地上より50~60cmのところで切り返し、風が吹いた時に苗木が倒れないように支柱を立て固定します。植え付け後は、十分に水を与えます。
鉢植え 3月~4月上旬
栽培の方法は、基本的には庭植えの場合と同様です。
1年生の苗木は7~8号(直径21~24cm)位の鉢を使用します。
用土は果樹用の培養土に緩効性の固形肥料を混ぜて使用します。
まず、鉢底ネットを敷き、鉢底石を入れ、鉢の半分位の深さまで土を入れます。
次に植木の根を放射状に広げて穴の中央に植え、残りの土をかけ、支柱を立て固定します。
水やりは、夏は毎日朝夕に水を与えます。冬は鉢土が乾いたら与えます。
施肥は玉肥を4、6、10月に2〜3個与えます。
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植え替え 3~4月中旬
鉢植えの場合は鉢の中で根が詰まってしまうのを防ぎ、通気を良くするために行います。
鉢の大きさや成長の度合いにもよりますが、2年に1回程度は必要です。
また、鉢植えから地植えにする植え替えする時も植え付けと同様に3月~4月中旬が適しています。
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フェイジョアの仕立て方、剪定の時期と方法は?
仕立て方
樹形は変則主幹形仕立てが適しています。
変則主幹形仕立てとは、主幹から出る枝を円錐状に仕立てる樹形です。
高さを抑えるため、2mくらいで主幹を切り詰めます。
自然な形に近いので仕立てやすく、樹の生育もよく果実の収穫も多くなります。
剪定 3~4月
フェイジョアの実のつき方は、前年に伸びた枝の先端の2~3芽に花芽がつき、春にその花芽から2~3節の葉腋(葉が茎につく内側の部分)に2個ずつ対になって開花結実します。
剪定は発芽前の3~4月頃に行います。
剪定は、樹冠内部に日が当たるよう不要な枝や混み合う枝を間引く程度にします。
長すぎる枝は切り戻し、翌年以降に花芽をつけさせるようにします。
枝の先端近くに花芽を付けるので、実がつく枝を切り返すと、翌年の春には花が咲かなくなってしまうので注意します。
フェイジョアの開花・人工受粉は?
開花・人工受粉 6月~7月
1本で結実しない品種は、他の品種の花粉を人工受粉させる必要があります。
晴れた日を選び、別の品種の花を取り直接花の中心に突き出ている雌しべの先端に花粉をつけます。
1本で結実する自家結実性のある品種でも他の品種と一緒に育てた方が大きい実をつけることができます。
また、開花期は梅雨期に当たり、花粉が雨で流されて受粉しにくいため、1本で結実する品種でも人工受粉したほうが実つきが良くなります。
フェイジョアの果実管理は?
摘蕾 5月中旬~下旬
実が少ないうちは摘蕾は必要ありませんが、実がたくさんつくようになったら摘蕾を行います。
摘蕾は、枝の先の方につく果実は小さいので、大きな実をつける基部の2個を残して先の蕾をとります。摘蕾を行えば摘果の必要はありません。
フェイジョアの収穫は?
いよいよ楽しみな収穫の時期です。
収穫 10月中旬~12月上旬
果皮は熟しても緑色で硬いため、外観では熟したかどうか分かりません。
自然落下したものや手で持つと落ちる果実を収穫します。
収穫後は15℃前後で1週間ほど追熟させると甘みが増して、食べごろとなります。
生食する場合は切って、スプーンですくって食べます。
キウイフルーツのように皮をむいて輪切りにして食べても良いです。
フェイジョアの肥料の与え方、水やりは?
肥料の与え方
元肥 3月
発芽前、腐葉土、堆肥などの肥料の効きが穏やかで、一定期間効果が続く有機質肥料を与えます。
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追肥 10月~11月
追肥は、速効性の化成肥料を与えます。
果実がつき始めてから与えると枝が伸びすぎ、果実がつきにくくなります。
水やり
植え付け直後は根付くまでしっかりと水やりを行います。
株が若いうちは夏場に水やりをすると生育が良くなります。
地植えの場合には乾燥した日が続いた日以外は、水やりの必要はありません。
フェイジョアの栽培での病気や害虫は?
フェイジョアは病害虫に強く、特に問題となるものはありません。
まれに、カイガラムシが葉や枝につくことがあります。
カイガラムシ
枝葉に集団寄生する白い虫で、すす病を起こしたり枝を枯れさせたりします。ブラシでこすりとります。
まとめ
フェイジョアの育て方、鉢植え、地植え、剪定方法、開花、人工受粉、摘蕾、収穫、肥料、水やり、病害虫などについてまとめました。
フェイジョアは、丈夫で病害虫の心配もあまりなく、育てやすい果樹です。
フェイジョアの果実は一般には流通しておらず、珍しい果実を食べることができるのは家庭栽培ならではの楽しみです。
6〜7月頃にエキゾチックで美しい花が咲き、その後に果実が実り、秋には収穫の時期を迎えます。
フェイジョアの栽培をとおして自然とふれあい、季節の変化を敏感に感じることもできます。
あなたもフェイジョアの木を育てて、珍しい果実を味わってみませんか。
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