この記事は、水星にまつわるヘルメス神のギリシャ(ローマ)神話のあらすじ、水星の特徴などを紹介します。
水星は太陽系の惑星の中で一番太陽の近くで、一番小さい惑星です。
あなたもこれを読めば、水星にまつわる神話のあらすじ、水星の特徴などを知ることができます。
水星の特徴は?
太陽系の惑星は水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星。
2006年に冥王星が惑星のカテゴリーから落選したため、現在確認されている惑星は8つ。
その中で一番太陽の近くに位置し、一番小さい惑星が水星です。
地球と同じ岩や金属で出来た惑星。直径は約4900㎞。
地球の半分以下しかありません。
大気もほとんどなく、薄いガスの層に覆われています。
太陽に近いだけあって、表面温度は高く昼は400℃以上、夜は-180℃前後で温度差もハンバない。
けれど、太陽の光が当たらないクレーターの中には氷の存在も確認されています。
地球からの距離は最も接近する時でも9150㎞。
公転周期は88日。
1日はなんと、地球の175日分!ゆっくり自転し、超スピードで公転しています。
水星にまつわるギリシャ(ローマ)神話のあらすじは?
水星の英名は<マーキュリー>。
これはローマでは伝令神、俊足の神とも言われた「メルクリウス」の英語読みです。
メルクリウス<Mercurius>は、ギリシャ神話のヘルメスと同一とされています。
水星はとても運行が早いことから、俊足の神の名前が当てられたそうです。
ここでは、一般的に知られるギリシャ神話のヘルメスとして話を進めていきますね。
ヘルメスにまつわる神話のあらすじについて紹介いたします。
ヘルメスは神の王ゼウスの息子とされています。生まれた直後から行動的でワル知恵と素早さが備わっていました。
生まれたその日に家を飛び出し、腹違いの兄、太陽神アポロンの立派な牛に目をつけます。
すご~い!いいな。あれ欲しい。もらっちゃおっと…。
ヘルメスは牛を尻尾から引っ張って牛を後ずさりさせることで自分の足跡を隠蔽するという姑息な策に出ます。
この方法で牛を50頭、盗み隠します。
生まれて数時間でこんな画策をするなんて、とんでもない子どもです。
自慢の牛を何頭も盗まれたアポロンはすぐに牛と犯人を捜しに来ました。
ヤバイ!アポロン兄さんだ!どーしょうかなぁ…。
ヘルメスは近くにあったカゴに飛び乗り、タヌキ寝入り。
おい、オマエ!確かオマエ、さっき生まれたばかりのオレの弟だろ?。
アポロンだって神ですから、相当な悪ガキとはいえ、生まれたばかりの赤ん坊の正体くらい見破れます。
もちろん、犯人も一目でわかります。
オレの牛を知らないかい?
アポロンは、あえて優しく訊ねます。
あう、あう…キャッキャッ…。
生まれてすぐ盗みを働いたくせに、愛らしい赤ん坊ポーズ。
アポロンをつぶらな瞳でじっと見つめ、満面の笑顔で笑ってみせました。
アポロンはすぐに締め上げてやりたい気分でしたが、ここはオトナなので…
そうか、こんなカワイイ赤ん坊が知るわけないよなぁ~。
メルクリウスはまんまと窮地をすり抜けたとホッと一息…と思いきや!
メルクリウス…いい加減にしなさい!ワシは見てたぞ。
すぐにアポロンを牛の隠し場所まで案内し返しなさい。
生まれたその日に早速、父親に大目玉を食らったメルクリウスは渋々アポロンと牛の隠し場所へ向かいました。
気まずい雰囲気です。
そりゃ、初めて会った兄の牛を盗んだ上にだましたのですから…。
ここは何とかご機嫌取るしかありません。
ふと見ると、近くの岩場にカメが…。
メルクリウスはそのカメを捕まえ甲羅を使って即席の竪琴を作り、即興で曲を作りました。
兄ちゃま!1曲いかがですか?
ヘルメスは、竪琴を奏でました。
おお、素晴らしい音色だ…こんな美しい音は聞いたことがない。その竪琴はオマエが作ったのか?その曲も?
音楽の神でもあるアポロンはすぐにヘルメスの才能に気づきました。
どうだ?その竪琴をオレにくれないか?もちろん、タダとはいわない…オマエが隠した牛と交換でどうだ!
え?牛を!やったー!兄ちゃま。もちろんだよ!
まだ、自分の音楽の才能に気づいていなかったメルクリウスは急場しのぎでテキトーに作った竪琴と局で、牛と兄の信頼を手にしたのです。
その即席の竪琴はアポロンのお気に入りとなり、様々な物語を彩り、今では琴座となって天の川に畔で美しい音を奏でています。
長じたヘルメスは、伝令や商人の神とも言われています。そして泥棒の神とも…どれも素早さが命ですね。
水星についてのあれこれ!仮想で水星に行ったならば?
水星の観測は実はなかなか難しいのです。
まずは熱い!水星を人工衛星で観測するには、その熱さの耐性、大気もほろんどないので、コントロールが困難です。
そして熱すぎるので日の入りと日の出のわずかな時間だけがチャンスです。
1973年、ケネディ宇宙センターが打ち上げた「マリーナ10」による観測が成功。
その後、数回の観測の結果…現在までに分かっていることは。
「地球人には行けたもんじゃない」ということです。
それでも、水星に行ってみようというのならば…、仮想です。
水星に降り立ち、まず滞在先を考えるなら…。
クレーターの中の太陽光が当たらない場所を探しましょう。
氷があるので知恵を使えば水は確保できます。ここに拠点を。
自転を1日とするならば、メチャ長い!とはいえ、大気はほぼないので、昼でも夜でも暗く、天気も変わらず。
自然災害があるとすれば、極端な寒暖差と地震と隕石。
太陽の位置は地球より近いので、それば眩しいことでしょう。
ちなみに、重力も地球の38%程度。
ちょっと力を入れたら、地球上の3倍は飛び上がるので、様々な建設にも難が…。
得をするのは一部のアスリートだけでしょう。
地球時間に換算すると1日が175日、ずっと暇です。
誕生日が来るのも約2~3日おき…。
地球人には難しいといえます。
まとめ
水星にまつわるヘルメス神のギリシャ(ローマ)神話のあらすじや水星の特徴などについてまとめました。
水星はローマ神話のメルクリウス(英語のマーキュリーMercury)と同一視され、したがってギリシア神話のヘルメスに結びつく。
マーキュリーはローマ神話のメルクリウスの英語読みで、ギリシャ神話のヘルメスと同一とされます。
さて、太陽系の水星、金星、地球、火星、木星、土星は太古から存在が確認されていた惑星です。
日本では中国から伝わった五行「この世の全ては五元素である、水、火、土、木、金で出来ている」という五行の考え方から、素早く活発に動くその惑星を「水」とたとえ“水星”と名付けたようです。
水星観測はなかなか難しいようですが、技術が発展し、いつか新たな報告があることを楽しみにしてたいですね。
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