月の神様の名前、日本神話でのあらすじは?お祀りする神社も分かる!

天体

この記事は月の神様の名前や日本神話での物語のあらすじ、お祀りする神社を紹介します。
月は子供のことから見慣れている天体ですね。少し謎めいた魅力もあります。

あなたもこれを読めば、月の神様の名前や日本神話での物語のあらすじ、お祀りする神社を知ることができます。それでは、月の神様の世界へとご案内いたします。

スポンサーリンク

はじめに

日本には八百万(やおよろず)の神という言葉があります。すべてのモノ、無数のモノに神や精霊が宿っている、という神道の教えによるものです。

海にも山にも大地にも、木々や草花はもちろん、石ころにだって…そう、そこにある花瓶やボールペンにですら、この世のありとあらゆるものに神や精霊が宿っています。どんなモノでも敬いましょう、大切にしましょう、という教えせなのです。

そんな八百万の神の中で、太古の昔から毎日休むことなく繰り返しあり続ける、太陽(昼)と月(夜)の神。ここでは、ひっそりと穏やかに存在している月神様のお話をしましょう。

 

月の神様の名前は?

太陽と月、多くの神話でそれぞれの神様は男と女、双子、陰と陽、など対になっていることが多いようです。

代表的なものではギリシャ神話の太陽神アポロンと月神アルテミス。アポロンは男でアルテミスは女、二柱(神様は何人でなく何柱と数えます)は大神ゼウスを父に持つ双子です。

また、古代メソポタミアでは太陽神はシャマシュ(男)、月神はナンナ(女)とされています。

日本神話での月神は月読命(ツクヨミノミコト)。月弓尊、月夜見尊、月詠命などとも表記され、ツキヨミとも読まれていますが、ここでは、一般的によく耳にする「ツクヨミ」として紹介します。

 

ツクヨミは黄泉の国から戻ったイザナギが日向の国で禊(みそぎ)をした際、まずは左目からアマテラスが生まれ、次に右目からツクヨミ、そして鼻からスサノオの三姉弟が生まれました。

天照大御神(アマテラスオオミカミ)、月読命(ツクヨミノミコト)、建速須佐之男命(タケハヤスサノオノミコト)の三柱を<三貴子(みはしらのうずのみこ、さんきし)>といいます。

女神アマテラスは日本の誇るべき太陽神。天皇家の祖先ともいわれています。
またスサノオは数々のエピソードを残し、その子孫には有名な神様を多く輩出していますが…、残念ながらツクヨミは、神話にはあまり登場はしません。

それでも月読命も、夜を司る大変重要な神様です。そのプロフィールを紹介しましょう。

名前 月読命(ツクヨミノミコト)、別表記 月弓命・月詠尊・月読尊・月夜見命など
家族父・イザナギ、母:イザナミ、姉・アマテラス、弟・スサノオ。その他、兄弟姉妹いっぱい
神格月神、農耕神、海神、漁業神、占神 他
ご利益健康、五穀豊穣、大漁、安産、航海安全、商売繁盛 他
神社

壱岐月読神社(長崎県)、伊勢神宮  内宮別宮  月読宮、外宮別宮  月夜見宮(三重県)、出羽三山月山神社・鳥海月山両所宮(山形県)、松尾大社月読神社(京都)、西寒田神社(大分県)他

 

 

こうして見ると、月読命(ツクヨミノミコト)をお祀りしているどの神社も由緒正しく、神格もご利益も重要な神様です。

そして月読命の月弓、月夜見、月詠という別の表記を見て分かるように、月を読む、暦や海の満ち引きなど、大いに月に関係していることも一目瞭然です。

しかし、ツクヨミは神話の中で多く語られてはいません。
では、一番有名な日本神話のツクヨミ伝説を、ちょっとゆる~い感じでご紹介します。

スポンサーリンク

日本神話での月の神様の物語のあらすじは?

イザナギの禊(みそぎ)で生まれた三姉弟の一番姉さん太陽神アマテラスはシッカリ者で律儀で面倒見が良い神様です。その反面、多くの「姉さん」にありがちの兄弟を上手く使う、それが弟であればなおさらです。良きも悪しきも、私たちの人間の「姉」と似た、姉さん気質だったようです。

 

 

「ねぇ、ツクヨミ~。アンタ、夜まで暇でしょ?友達の保食神(ウケモチ)が遊びに来い、って言うんだけど。私、忙しいからちょっと代わりに行って来てよ!」

「え?僕が…アマ姉ちゃんと話があるんでしょ?…会ったことないし、僕ではお役不足じゃない?」

 

 

「ああ、大丈夫、大丈夫。イイ子だし、寂しがりやなのよ。代わりに行って話し相手になってあげてよ。アンタ、聞き上手だしね。それに、あの子の料理は美味しいよ~!きっとごちそうしてくれるよ。頼むわ!ようすを見てきて~」

…そんな感じに、アマテラス姉さんは“姉さんの権限”でツクヨミを保食神・ウケモチの元にお遣いに出したのです。

 

「こんにちは~ウケモチさん。僕、アマテラスの弟のツクヨミです。姉に代わって参りました…」

館から出てきたのは、気の良さそうなオッサン。いや、オバサン?

(アマ姉ちゃん、あの子、っていってたから、きっと女性だよね…め、女神も色々だな)

オジサンっぽい女神でした。

「あ~ら!アマテラスの弟さん??お噂はかねがね。お会い出来て嬉しいわ~!ささ、お入りになって!」

館に入ったツクヨミはツキナミの井戸端的な会話で、とりあえず姉・アマテラスの顔を立てるべくウケモチの話に付き合っていました。

「ツクヨミさん、時間あるなら、ご飯食べて行ってよ!こう見えて私、料理上手なのよ~」

「(この人料理が上手って言ってたな…)あ、はい。ちょっとなら…」

「嬉し~!すぐ作るね! ぐ、うっぷっ、ぐぇ~!!」

「!! だ、大丈夫ですか?」

なんと、ウケモチはツクヨミの目の前で嘔吐!

「遠い西の国のリゾット~!まだ、披露してない料理たくさんあるから~!若いんだから、たくさん食べてね!」

ウケモチは突然しゃがみ込み、ブリブリブリ~♪

「これはね、遠い国の香辛料たっぷりのお料理。カリーよ~!遠慮しないで~次は…」ウケモチは髪の毛をグリグリと掻きむしり出し…次々と料理を排泄(?)します。

ツクヨミは、もう目が点です。(何、何?…嘘でしょ?排泄物を客にふるまうなんて)

「いい加減にして!僕をバカにしてるの?!失礼極まりないよ!!ちょ、ちょっと~!」

それでも止まらないウケモチの奇妙で下品なクッキングに、日頃、温厚なツクヨミも怒り爆発!耐えかねて剣を抜き、ウケモチを刺し殺してしまいました。

息絶えたウケモチの身体はみるみる変化して、馬や牛、魚、蚕など、そして稲や麦など様々な動植物に変化していきました。

これが起源。後に我々が食べているもの、衣食住に関わるものは、このウケモチから生まれ出たのです。

「ぎょえ~!!」

恐ろしくなったツクヨミはアマテラスの元に飛んで帰り、事の次第を報告しました。

 

 

アマテラスの反応はツクヨミには思いもよらないものでした。

「殺した??ば、バカなの~!!私はスサノオだけで手一杯!アンタまで?!」

もう一人の弟・スサノオの周囲のことを考えず、勝手にふるまうさまに日々手を焼いていたアマテラスはヒートアップ!

「何て事を!ウケモチはね、頃合いを調整しながら、この世に神や人の生きる糧を生み出しているのよ!ウケモチが身を削って生み出したものは、命をつなぐの。殺すなんて!」

「だ、だってゲロだよ、ウンチだよ…そんなの食べる?僕、イヤだよ…」

「誰だって食べたら出す!そしてそれをバクテリアが…食物連鎖よ!神のクセに!そんなこともわからないの?」

尊い保食神、大事な友達を殺されたアマテラスの怒りは収まりません。

「アンタとは、も~会いたくない!私の前に二度と現れないで!消えろ、ボケ!!」

「…姉さん、ご、ゴメンナサイ」

姉という生き物は…怒らせたらことのほか、酷くタチが悪いのです。

 

 

これが昼と夜の始まりとも言われています。昼と夜は同時にはありません。天照大神が休憩に入ってからでないと、月読命は現れないのです。

神々の物語はこの後も続いて行きますが、月神・ツクヨミの話はこれ以降あまり登場することはありません。

ただ、この後にツクヨミがアマテラスを導いた話が残っています。

ある山に降臨したアマテラス。日も暮れて休む場所を探していると、どこからか白兎が現れアマテラスの和服の袂(たもと)を引いて安全で落ち着ける休憩地点まで導いたといいます。

しかし、夜が明けると、白兎は忽然と姿を消していました…その白兎がツクヨミの化身だというお話。絶縁されても、困っている姉を見捨てられないツクヨミの穏やかで控え目な優しい性格が垣間見えるお話です。

スポンサーリンク

月の神様をお祀りする神社は?

月読命をお祀りする神社はいくつかありますが、その中で言い伝えが残る神社を3つ紹介します。

長崎県壱岐「月読神社」

海の神、航海安全の神でもあり、一説では海外に進出した(?)という説もあるツクヨミをお祀りしています。

朝鮮が近かった壱岐では海外との交流もあったようで、ある時、壱岐から朝鮮半島に派遣された人にツクヨミが憑依しました。

その者の口を借り「私は海の神の月読です。私を祀りなさい。きっと幸運が訪れるだろう」とお告げがあったといいます。当時、この地を治めていた壱岐氏がそれを聞き、壱岐に月読神社を創ったそうです。

最初に月読命を祀った「壱岐・月読神社」は現存する最古の神社ともいわれています。

 

京都松尾大社「月読神社」

京都の松尾大社にも壱岐とよく似た言い伝えがあります。使節団の一人にツクヨミが憑依し「私を祀りなさい」との神託があり、それを知った朝廷はすぐさま山背の地に神社を建立したといいます。

その時、この神社建立に一役買ったのが壱岐の守護であったとも…長崎と京都、どちらが先なのでしょう?古さから言えば長崎の壱岐が最初なのかもしれません。

こちらには後日談もあります。

ある秋、もの凄い嵐が起こり、甚大な自然災害が発生しました。占いによると「伊勢の月読神の怒りだ!」というお告げが!それから現在に至るまで、松尾大社の月読神社では秋にツクヨミを慰めるお祭りを行っています。

伊勢神宮内月読荒魂神社、月読宮

伊勢神宮と言えば内宮の「天照大神」。そして外宮の「豊受大御神」の他にも多くの神様をお祀りしています。この内宮と外宮、そして別宮、摂社、末社、所管社所と、この地域の125の宮社を全てまとめて「伊勢神宮」といいます。

天照大神の伊勢神宮内宮近くの別宮にも弟神の月読宮があり、豊受大御神を祀る伊勢神宮外宮の近くの別宮にも月夜見宮があり、ツクヨミは祀られているのです。一説ではツクヨミが毎夜、豊受大神(トヨウケヒメ)の元に通っている、という話もあります。日本神話の系譜では、トヨウケはイザナミの孫娘とか…という事は、トヨウケヒメはツクヨミの姪なのに?!…でもまぁ、神話なのでコレはコレということで…

 

 

スポンサーリンク

まとめ

月の神様の名前や日本神話での物語のあらすじ、お祀りする神社を紹介しました。

日本神話の月神である月読命(ツクヨミノミコト)。ツクヨミ自体の神話は少ないのですが、アマテラスやスサノオ、両親のイザナギ、イザナミ、そしてトヨウケヒメをはじめ他の神様のストーリーの中に、ツクヨミの存在がひっそりと見え隠れしています。それぞれの神様のお話は、また、いつかどこかで…。

月を読む、と書いてツクヨミ。その名の通り、暦や農耕、潮の満ち引きや漁業に纏わるものから、健康や安全、更には人の生と死や不老不死までをも司っています。。

そして、ツキヨミの化身、使者としての「ウサギ」についての逸話も残され、ツクヨミが祀られていなくても、ウサギに関わりのある神社も各地に存在しています。

月とウサギとツクヨミ、深い関係のあるこの3つのシンボルは、遠い昔から現在も静かに穏やかに人々を見守っているのでしょう。

【関連記事】
2020年中秋の名月の時期や由来、供え物は?月とウサギの物語も!

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク
天体
スポンサーリンク
kamoshikaをフォローする
スポンサーリンク
カモシカおやじの徒然日記
タイトルとURLをコピーしました