この記事は、へびつかい座のギリシャ神話のあらすじ、星座の特徴、13星座占いを紹介します。
へびつかい座は黄道12星座の13番目の星座とされる少し謎めいた星座です。
あなたもこれを読めば、へびつかい座の神話のあらすじ、星座の特徴、13星座占いを知ることができます。
へびつかい座はどんな星座、特徴は?
へびつかい座は夏の星座です。
見つけやすいS字型のサソリ座と射手座の間にある、いびつな5角形をしています。
5角形の頂点が頭で、両足にあたる2つの星が、まるでサソリの上にのしかかる様にそびえています。
α星、η星の2つの2等星がありますが、その他の星は3等星以下の星で構成されています。
また、太陽系に2番目に近い恒星系として知られるバーナード星もあります。
なかなか肉眼では確認できませんが、球状星団、散開星団も多く、超新星爆発や銀河の衝突など、ケプラーやガリレオの時代から宇宙の神秘がたくさん秘められた興味深い星座なのです。
へびつかい座の神話や伝承は?
さて、気になるへびつかい座の謎の1つ。
ヘビ遣いでも芸人でもないのにへびつかい座と名付けられた秘密とは?
一言で言ってしまえば「ヘビ持ってるからだよ~!」なのですが…。
では、へびつかい座となって天空にいるアスクレピオスの生涯を振り返ってみましょう。
太陽神アポロンは毎朝、天空を馬車に乗って夕暮れまでお日様を導く大切なお仕事がありました。
勤務中も交際中の彼女のコロニスが気になります。
携帯もスマホもない時代、カラスを2人の連絡ツールとして使っていました。
カラスは賢い分、よくも悪くも話を盛るのです。
特にこのカラス、たいそうゴシップ好きでした。
ある時、コロニスが幼なじみの男性と話をしていたのをカラスがキャッチ!

怪しい! きっと、浮気だ!!
アポロンは意外と単純でカラスから送られる衝撃シーンに驚き、このガセネタを真に受けました。

なんでだ、コロニス!このアホ面の男が誘惑してるのか?
地上から一番高い場所でアポロンのカンシャクがさく裂です。

このやろ~!!
太陽の弓を闇雲に放ちました。
その矢の1本がこともあろうに彼女のコロニスの胸に命中…。
何も知らないアポロンは悶々した気持ちで西の地平に到着しました。

うっそー!!
夜になり彼女のコロニスの元を訪れてビックリ!
コロニスが亡くなっていたのです。
その胸には自分が放った矢が刺さっています。
取り乱したアポロンはコロニスの亡骸をかつぎ、馬に乗って文武両道、博学で医術に秀でたケイローン(射手座)に助けを求め走りました。

さすがに亡くなった者を生き返らせることは出来ません。
あれ?でも、お腹に…まだ大丈夫だ!赤ん坊だけでも助けましょう!
ケイローンはボロッボロに泣き崩れるアポロンをよそに、帝王切開手術で、小さな命を救出しました。
アポロンは哀しみと喜びが入り混じったドロドロの心になりながら赤ん坊に「アスクレピオス」と名付けました。

ケイローン。頼む。この子をオマエの力で賢者に育ててもらえないか?これがコロニスに対するオレの、オレの…くぅ~ぐしゅぐしゅ(泣)
…という訳で、数々の英雄を育成したケイローンは、赤ん坊を預かりました。
困ったなぁと思いながらも、馬の部分の背中にクラでなくカゴを装着し、赤ん坊を背負いながら、子どもたちの育成や人や動物の治療に励みました。
アスクレピオスはケイローンの背中で育ったので、睡眠学習のように自然と様々な知識を身に着けました。
中でも医術には深い興味を覚えました。

僕はケイローン先生のようなお医者さんになるぞ!
みんなの病気を治すんだ。(決意!)
ケイローンの背中で背中を見て育った成果です。
アスクレピオスは師匠ケイローンにも劣らない名医となり、ケイローン亡き後は、意志を継ぎ多くの人の病気やケガを治療しました。
ある時、往診の帰り道「ぐにょ、ヌルっ…」と足の裏で妙な感覚。

あちゃ~!へび踏んじゃった。うわ!!
すると、脇から別のヘビが現れ、何やら草むらをガサガサ…。
潰れた蛇に草をこすり付け、口に草を詰めます。
暫くすると、潰れたはずのヘビがムックリ起き上がったのです!
物陰から見ていたアスクレピオスはビックリ!

生き返った?雑草で…薬草をもっと調べてみよう
アスクレピオスは、薬草を研究…。
とうとう死者を蘇らせる薬を開発してしまいました。
しかし、死者の国・冥界の王であるハデスはプンプンです。

ねぇ、ちょっとゼウスぅ~冥界が閑古鳥なんですけど。
なんとかしてよ。

う~ん。自然の摂理に反しているよね~
生きる者には夢のような蘇生術ですが、人はいつか死が訪れるから一度しかない人生を大切に生き、多くを学ぶのです。

…仕方ない、やっちゃうか?!
と、ずど~ん!とアスクレピオスに雷を落とし、命を奪ってしまいました。
息子の活躍を遠くから喜んでしたアポロンは再び失意のどん底に陥りました。
また、ぐしゃぐしゃに泣きながら…

父上、せめてアスクレピオスを星座にして!
太陽の通り道でもう一度会わせてくれぇぇぇ~

人々の希望になったし、医術も素晴らしい。
もったいなかったね。いいよ。孫だし…
…こうしてアスクレピオスは星座になりました。
師匠ケイローンを追いかけるように。
そしてケイローンを死の原因となった毒サソリを「このヤロ、このヤロ~!オマエのせいで!先生に近寄るな!」と踏みつけるような格好で射手座と蠍座の間に割り込んでいます。
アスクレピオスがヘビをつかんで星座絵に描かれているのは薬草研究のヒントを与えるためです。
古代ギリシャではヘビは“再生・健康”の象徴だと信じられていたからです。
13星座占いとは?12星座占いとの違いは?
20世紀末、長年親しまれた12星座に13番目の星座として「へびつかい座」が浮上しました。
そのブームは数年で落ち着きましたが、それまで、あまりメジャーではなかった「へびつかい座」が突然脚光を浴びたのです…。
そのあたりを説明します。

こんばんは。へびつかい座のアスクレピオスです。
20世紀末、話題になった「13星座占い」。
射手座と蠍座の間に僕が無理矢理割り込んだとか、占い師の作り話とか、一瞬だけだったとか思ってません?…それは誤解です。
13星座占いについて、ご説明します。

太陽の通り道の黄道に並んでいる12星座。
これは占星術が誕生したころから決まっていますが、その頃、僕は黄道から外れていました。
けど今は…お風呂の湯船で温度を確かめるように、ちょっと片足先が黄道に入っているんです。
地球には北極から南極を貫くように地軸というものがあって、それを中心に自転しているのですが、地軸は26000年位かけて少しずつズレたりブレたりしています。
2000年前、黄道はへびつかい座の領域は通らなかったけど、今は地軸が微妙に動いたため、足先が黄道に入っています。
12星座だと、1星座は平均20日前後。僕、入ると星座の間隔に差が出てきちゃうわけ。
ホロスコープも描きづらくなるし…星座が違っちゃう人など色々と問題が…。
厳密には今は13星座ではあるけれど、占星術の長年の研究やデータも考慮し「へびつかい座」はあまり語られなくなったのです。
ちなみに、へびつかい座に該当する人は11/30~12/17生まれ。
(占いにより数日誤差があります)
性格は学びや経験を将来に生かすことが出来る人。
温厚そうに見えても芯は強く失敗や挫折にめげない!
人にも優しく正義感も強いリーダー気質が多いそうです。
ただ、自分にも他人にも厳しく、大胆でマイペースな自由人なので変り者と思われ損することも多いとか。
へびつかい座の僕の性格が色濃いなぁ~
頑張れ、へびつかい座のキミ!
まとめ
へびつかい座のギリシャ神話のあらすじ、星座の特徴、13星座占いについて紹介しました。
へびつかい座のモデルはヘビ遣いの人と思われがちです。
まけに日本では、昭和のお笑い界でブームを巻き起こした「東京コミックショウ」のネタの印象が強いからかもしれません。(ネタが古くてすみません…。)
ターバン巻いた人が縦笛を吹きながら「レッド・スネーク、カモン!」と呼ぶと、箱の上の赤・緑・黄の3つのカゴからニョロニョロと蛇の人形が現れます。
“ヘビ遣い=レッドスネーク、カモン”が定着。
そのブームを知る人に「ヘビ遣いといえば?」と聞けば、多くの人が「レッドスネークカモン」と答えるでしょう。
実際のへびつかい座はヘビ遣いではなく名医。
ヘビはアスクレピオスの功績の源の象徴だったのです。
片足をわずかに黄道に、もう片方の足でサソリを踏みつけ、射手座を守るようなへびつかい座の物語はとても上手く出来ていますね。
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