この記事はアンドロメダ座のギリシャ神話のあらすじ、アンドロメダ銀河について紹介します。
アンドロメダといえば星座同様に美しいアンドロメダ銀河の姿も有名ですね。
あなたもこれを読めばアンドロメダ座の神話のあらすじ、アンドロメダ銀河について知ることができます。
アンドロメダ座はどんな星座?
アンドロメダ座は秋から冬にかけて見ごろの星座です。
しかし、大きさの割に2~3等星というあまり目立った星がない星座のため、一目で探すのは難しいかもしれません。
見つけるにはペガサス座の秋の大四辺形を見つけるのが1番。
その北東の1つがアンドロメダの頭になります。
そこからアルファベットの「A」を寝かせたような形がたどれれば、これがアンドロメダ座です。
秋の大四辺形は、ペガサス座とアンドロメダ座の2つの星座が折り重なるようにあります。
秋の夜空に大四辺形を見つけたら「ペガサスとアンドロメダだな!」と思って間違いありません。
アンドロメダ座の一番の見どころといえば、私たちの天の川銀河に一番近い銀河であるアンドロメダ銀河があります。
ちょうど、アンドロメダの右腰のあたりに位置しています。
肉眼でも見える!とされています。
確かに見えるには見えるのですが、さすがに天体写真で目にするような、壮大で美しい渦巻銀河をみるには、やはり天体望遠鏡が必要ですね。
アンドロメダ座の神話や伝承は?
秋の夜空にはアンドロメダ座のお父さんケフェウス座、お母さんカシオペア座。
そして後にアンドロメダの旦那となるペルセウス座とケフェウス一家が大集合!
もちろん、神話的にも全て繋がりがあり、秋のファミリー劇場といったところです。
アンドロメダ座の神話とは、古代エチオピア王ケフェウスの娘、アンドロメダ姫が勇者ペルセウスに救われるお話です。
アンドロメダ座の神話とは、古代エチオピア王ケフェウスの妻カシオペアの失言により、神の怒りで国が大混乱に陥りました。
その代償で娘のアンドロメダ姫が、いけにえとして化け物に食い殺されかけたとき。
タマタマ通りかかった勇者ペルセウスに救われたという、へー良かったね、メデタシメデタシというお話です。
それでは味気ないので…。
「ん、も~お母~さんってば!!」と思ったであろう、アンドロメダ姫の物語を振り返ってみましょう…。
古代エチオピア国王ケフェウスは、マズマズな王様で民衆にもソコソコ支持されていました。
またプライベートでも美しい妻と、これまた美しい娘に恵まれます。
公私ともに充実した幸せな人生を送っておりました。
しかし、ケフェウス王にも実は悩みがありました。
王妃カシオペアの度重なる失態です。
大抵のことは側近がもみ消していたのですが…。
カシオペア妃の「私、大好き、私が一番」な性格は、いつもケフェウスの足を引っ張ります。
時々、国民に「実はあれは…」とカシオペアをかばい、苦しい言い訳をしている姿も定番となってきました。
次第に国民も陰で「バカ嫁」呼ばわり…(今の時代にもありますね)。
「海の神ポセイドンの側近の女たち、ちょっとブサイクじゃない?私の方がずっと美しいし、ウチの娘の足元にも及ばないし~」
ポセイドンのニンフ(若い乙女の姿をした女神)たちを何度も“ブサイク呼ばわり”していました。
悪口は度重なれば必ず相手に届いてしまうもの。
ニンフ達も「ポセイドン様、あの女黙らせて!」と訴えていました。
そんなことはカシオペアの知ったことではなく“ブサイクいじり”は止まりません。
「ひょっとしてポセイドンって、ブサイク専なのかしら?キャー、イヤだわ~」
これには、とうとうポセイドンもブチ切れました。
「マジ、ムカつくな!なんでケフェウスは黙ってんの?」
ポセイドンは制裁として、ティアマトという海の化け物をケフェウスの国に放ちます。
ティアマトの大暴れで、作物は不作に海では魚も捕れません。
だんだんと国は荒廃していくばかりです。
困り果てたケフェウスはポセイドンに祈り、その神託から、全ての発端がカシオペアの失言であったと知り、とても驚きました。
「じゃ、ティアマト退散させる代わりに、オマエの自慢の娘、ティアマトをいけにえに頂戴。
オマエの嫁にもいい薬だよ。そーしよ、そーしよ、はい、決定!」
出典:http://greek-myth.info
まさか自分の愛娘を!ケフェウスはとても悩みました。
カシオペアはヘンテコな“アンドロメダ人形”で「これを代わりに…」とか、そっくりさんを見つけ「この者では…」とアレコレ下手な小細工を提案しました。
しかし、神がこんな見えすいた手口でだまされるはずありません。
とうとう、あきれた近くのお仕えが…。
「王、政策はスピードが命です。私がやってきましょう」と、さっさとアンドロメダ姫を崖に繋いできました。
王たるもの民衆ファースト。
しかも原因は自分の妻…家族の失態は家族でオトシマエつけるしかないのです。
しかし、ああ!私の可愛いアンドロメダ姫ちゃん!!
♪タタ、タンタンタンタタ~タラララ~タタタタ~♪
その時、遠い未来に大ブームとなる勇者RPGのテーマを鼻歌まじりに口ずさみ、妖怪女ゴルゴンを退治した勇者ペルセウスが、天馬に乗って上空を通りかかりました。
「おや?女の子が縛られてる…あちゃ~あの化け物のいけにえか??」
少女に向かって怪物ティアマトが迫っているではありませんか!
ピンチのお姫様を救うのは勇者のセオリー。
そして大抵こんな場合、その後、勇者は姫と結ばれハッピーエンド。
これも勇者物語の定番です。
「でもな~超ブサイクで性格悪いとか、結構なオバサンとか…あとで面倒かな?」
ペルセウスの頭の中に<戦う?/逃げる?>の選択肢コマンドが浮かびました。
その時です!少女の顔を覆っていた長い髪がふわりと風に舞い上がりました…
「超、イケてるじゃん!」勇者ペルセウスは即<戦う!>を選択しました。
ペルセウスは持っていた安全袋から見たモノを石に変える「ゴルゴンの首」を取り出します。
そして、ティアマトの正面にかざし、あっという間に石に変えてしまいました。
こうして、アンドロメダは勇者ペルセウスに救出され、後にペルセウスと結婚し幸せに暮らす、という定番のハッピーエンドとなるのです。
これが、アンドロメダ座に関するギリシャ神話のあらすじです。
アンドロメダ座は、逆さ向きで鎖でつながれたアンドロメダ姫の姿です。
さらに深く話を掘り下げれば…。
これをポセイドンが許すわけもなく、また元凶となったカシオペアがおとがめもなくノホホンと暮らせるわけもありません。
そして、アンドロメダとペルセウスが勇者物語のごとく簡単にハッピーエンドを迎えられたわけでもないのです。
悩み尽きない“ケフェウス・ファミリー劇場”は別の神話やスピンオフ・ストーリーへと続いていきますが、このへんで…。
アンドロメダ座銀河とは?
アンドロメダ銀河ですが、学校では「アンドロメダ大星雲」と習ったり、アニメやサイエンス番組でも同様の名前を記憶している人も多いかもしれません。
アンドロメダ銀河、という名称が使用されたのは1990年代前後です。
この頃から科学誌や論文でもアンドロメダは「銀河」と記載されているようです。
「星雲」とは超新星爆発などでガスや塵が集まって雲のように見える天体。
これは私たちの天の川銀河の中にも存在します。
「銀河」とは星が集まってできた星の集まり。
アンドロメダ銀河は、天の川銀河の外宇宙にあり、無数の恒星の大集団です。
簡単に言えば、アンドロメダ銀河は天の川銀河の隣の銀河、といったところしょう。
アンドロメダ銀河は我々の銀河の隣とはいえ約250万光年も離れているのですが…。
時速40万キロメートルというモノスゴイ速度で、私たちの天の川銀河に向かって近づいています。
そしていつか…、研究では40~45億年後には2つの銀河は衝突。
さらに数十億年後には双方が融合し、新たな銀河が形成されるといわれています。
でも、その頃には太陽ですら存在しているどうか?
たとえ無事であったとしても、地球はもう、生き物は存在出来る星ではないかもしれません。
星も星雲も銀河も…終わり、というものがあるのですね。
終わって、また新しい宇宙が生まれ、それを繰り返しをしているのですね。
まとめ
アンドロメダ座に関するギリシャ神話のあらすじ、アンドロメダ銀河について紹介しました。
アンドロメダ姫は、母親の王妃カシオペアのとばっちりで大変なことになりましたが、美人さんということもあり、九死に一生を得ましたね。
ケフェウス一家のファミリー劇場は他にもサイドストーリーがいくつもありますが、実はこのアンドロメダと後に夫となるペルセウスの神話以外は、意外とアッサリしています。
アンドロメダ銀河と私たちの天の川銀河の衝突はSF映画のような壮大なスペクタクルです。
しかし、それをこの目で見ることはできません。
どんなにアンドロメダ銀河が猛スピードで銀河系に近づいて来ても、私たち人間の時間など、宇宙の時間軸の中ではほんの瞬きのようなものですから。
もしも、今のままの地球の夜空を40億年眺めていられるとしたら…。
アンドロメダ銀河はどんどん大きくなり、CGの世界のような、それは不思議で幻想的な夜空を確認できることでしょう。
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