ハイ・ファイ・セット「中央フリーウェイ」の歌詞の意味を考察 | カモシカおやじの趣味ブログ

ハイ・ファイ・セット「中央フリーウェイ」の歌詞の意味を考察

昭和歌謡
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この記事は、ハイ・ファイ・セット「中央フリーウェイ」の歌詞の意味を考察します。

1970年代後半、カップルが高速道路をドライブする様子を唄ったこの曲はドライブ時に聴く曲として人気がありました。

それでは、ハイ・ファイ・セット「中央フリーウェイ」の歌詞の意味を読み解いていきましょう。

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ハイ・ファイ・セット「中央フリーウェイ」はどんな曲

【中央フリーウェイ】

アーティスト:ハイ・ファイ・セット

作詞:新井由美

作曲:新井由美

ハイ・ファイ・セットは、1974年に結成された男女混合のコーラスグループです。

「中央フリーウェイ」は彼らの3枚目のアルバム『ラブ・コレクション』(1977年発売)に収録されています。

実はこの歌は元々、作詞作曲を手掛けた荒井由実自身が歌っていたものでした。

同じ曲でも女性一人で歌うのと、男女混合のコーラスで歌うのとでは、違う味わいになります。

 

ハイ・ファイ・セット「中央フリーウェイ」の歌詞の意味を考察

まず、「中央フリーウェイ」というのは中央自動車道のことです。

「フリーウェイ」と言っているのは、この道は高速道路なので、信号機がなく、ノンストップ状態で自由にどこまでも行けるということを意味しています。

 

歌詞では、そんな中央自動車道を一組のカップルがドライブしている様子が描かれています。

彼らが行くのは、都心から西へと向かう道、つまり下り方面です。

 

一番は、ちょうど「調布基地」(1974年に全面返還された元在日米軍基地)を過ぎた辺りから始まります。

この辺りは、現在の東京都府中市。前方には奥多摩の山々が見えて来て、視野は開放的になります。

 

時は夕刻。

夕陽が沈みかかって、前方の西空には美しい「黄昏」の空の風景が広がり、素敵なムードに満ちています。

 

車中の恋人たちも、運転する男性は「片手で」「ハンドル」を操作しつつ、もう片方の腕を助手席の女性の「肩」に回して、大変お熱い様子。

そして、男性は「愛してる」と彼女に想いを告げますが、車がオープンカーだからか、或いは普通車でも窓を全開にしているからか、「風」を切る車の音で、その声は聞き取れません。

 

しかし、男性を見つめる女性は、その唇の動きから彼が何と言ったのかちゃんと分かっています。

やがて、陽が沈み、夜の闇が降りて来ると「町の灯」が星のように灯り始めます。

 

そんな中を車で駆けて行く「二人」は、さながら宇宙を旅する「流星」のようです。

ラブラブで幸せいっぱい。何とも羨ましいドライブデートですね。

 

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そして、二番。

一番のデートの日から、幾月か経った「二人」が同じ府中市近辺を、また中央自動車道でドライブデートしています。

 

「右」を見れば東京「競馬場」が、「左」には大手メーカーの「ビール工場」が見えて来て、道はいつもと特に変わりません。

時間もやはり、一番と同じ夕暮れ時です。

 

しかし、肝心の車中の男女には微妙な心の変化が感じ取れます。

「初めて」出会って付き合い始めたあの頃(一番の頃)は、こうして「毎日」「ドライブしてたのに」、最近はその回数が減っているのです。

 

しかも、以前はちゃんと家まで送ってくれたのに、それすらしてくれなくなってしまった様子。

そんな「ちょっと冷たい」態度になった彼の変化に女性は不安を抱きます。

 

それでも、夕陽が沈んで辺りが暗くなると、変わらず「町の灯」は星となり、「二人」はまた「流星」のようにその中を走り続けます。

女性は、彼の変化に不安と戸惑いを感じつつも、でもだからこそ、今こうして二人でいられる時間を大切にしたいと思います。

“あわよくば、このままずっとこうして二人でいられたらいいのに”と願う程に……。

 

「この道は まるで滑走路 夜空に続く」の部分は、そんな彼女の切なる望みを表現した歌詞のように思えます。

そして、最後の同じ歌詞のリフレインは、その願望を強調しているようです。

 

 

一方で、「夜空」=宇宙の暗闇とも捉えることが出来ます。

 

そうすると、真っ暗な「夜空」は、彼女の不安や恐れの象徴とも言えそうです。

どちらの解釈が正しいのか、人によって異なるでしょう。

 

しかし、あえて言うならば、願望も不安も両方の気持ちをひっくるめて、この歌は歌われているように思われます。

歌詞にある「滑走路」とは、つまり空への道。

 

地を走っている時は、安定していても空中では同じようにはいきません。つまり、それだけ彼女の心は、揺れているのでしょう。

 

この歌の歌詞は、一見するとシンプルで非常にロマンチックです。

しかし、細部をよく見ると、揺れる女性の心の様が読み取れます。

 

それだけ歌詞世界に奥行きがあるということです。

そういう点でこの歌は、なかなかに興味深い楽曲だと思います。

 

果たして、この恋人たちの恋の行方はどうなるのでしょう。

その答えは、真っ暗な、でも小さな星々が散りばめられた「夜空に」問い掛けるしかないようです。

 

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まとめ

ハイ・ファイ・セット「中央フリーウェイ」の歌詞の意味を考察しました。

思わず景色や場面が思い浮かぶような歌詞の内容でした。

ロマンチックな歌詞の中に、主人公の女性の最近、少し冷たくなった彼への不安な気持ちが垣間見れます。

 

しかし、「夜空に続く」というフレーズが繰り返し出てくるので 「続く」と祈るような気持ちなのかなと思えてきます。

ハイ・ファイ・セットの「中央フリーウェイ」も素晴らしいですが、元祖・荒井由実の「中央フリーウェイ」も別な味わいがあり、素敵です。

出来れば両方を聴かれてみるのが良いと思います。

 

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